Re: 2変数複素多項式の根の連続性について
工繊大の塚本です.
2016年1月22日金曜日 4時06分25秒 UTC+9 Kyoko Yoshida:
> それで,もうもう一度証明しなおすと
> f(x,y):=y^m+b_{m-1}(x)y^{m-1}+…+b_0(x)
> (但し,b_{m-1}(x),…,b_0(x)はx_0の近傍nbhd[x_0,δ_0)で連続な関数)の時,
> 0<∀ε<ε_0に対して,0<∃δ<δ_0;0 \not∈f(Disc[x_0,δ),C(y_i,ε))…(ハ)。
> を示すのでした。
>
> 「今, 0 \not∈f({x_0}×C(y_i,ε))だから,
> ∃δ>0;0 \not∈f(Disc[x_0,δ)×C(y_i,ε))
> (∵fは開集合nbhd[x_0,δ_0)×Cでの連続関数なので
> もし,∀δ>0に対して0∈f(Disc[x_0,δ)×C(y_i,ε))ならfの連続性に反する)」
> では短絡すぎでしょうか?
どのようにして「fの連続性に反する」のかを
述べられれば良いでしょう.
# C(y_i, \epsilon) のコンパクト性を用いることになります.
> また過去記事の証明を訂正して,
>
> 「まず,f^-1(0)は閉集合(∵{0}は閉集合でfは連続関数)だから,
> {Ball[(x_0,ζ),ρ}_{ζ∈C(y_i,ε)}を
> ∪_{ζ∈C(y_i,ε)}Ball[(x_0,ζ),ρ}∩f^-1(0)=φという
> 半径がρの開球からなるコンパクト集合{x_0}×C(y_i,ε)への開被覆とすると
一定半径 \rho とするのですか.
> (∵ρとして,f^-1(0)と{x_0}×C(y_i,ε)とは
> 互いに素な有限閉集合なので,
「有限閉集合」でなく, 「有界閉集合」でしょうか.
{x_0} \times C(y_i, \epsilon) は有界閉集合ですが,
f^{-1}(0) は有界であるとはいえません.
> m:=∃min{dist(z,w)∈R^+;z∈f^-1(0),w∈{x_0}×C(y_i,ε)}.
閉集合 f^{-1} とコンパクト集合 {x_0} \times C(y_i, \epsilon)
の共通部分が空集合であるとき,
両者に属する2点の間の距離には正の最小値が存在することは
確認できましたか.
> 故にρ:=m/2とでも採ればよい),
確認できたらそうすれば良いでしょう.
> ∃{Ball[(x_0,ζ_j),ρ);ζ_j∈C(y_i,ε)}_{j∈{1.2,…,l} such that
> {x_0}×C(y_i,ε)⊂∪_{j=1..l}Ball[(x_0,ζ_j),ρ)が採れる(∵コンパクトの定義)。
>
> Ball[(x_0,ζ_j),ρ)とBall[(x_0,ζ_{j+1}),ρ)との
> 交円γ_jj+1の中心をO_jj+1とし,
> γ_jj+1の円内部とC(y_i,ε)との交点,それをp_jj+1として,
> d:=min{|O_jj+1-p_jj+1|∈R^+;j=1,2,…,l}と書く事にすれば
> Ball[(x_0,ζ),d)は中心がC(y_i,ε)に沿って動き,
> 0 \not∈f({x_0}×∪_{ζ∈C(y_i,ε)}Ball[(x_0,ζ),d))が言えました。
議論が空回りしていませんか.
そもそも, 任意の \zeta \in C(y_i, \epsilon) について,
B_\rho(x_0, \zeta) \cap f^{-1}(0) = \emptyset であれば,
任意の x \in B_\rho(x_0) に対して,
{x} \times C(y_i, \epsilon) \cap f^{-1}(0) = \emptyset であることは
当然です.
だから, 先ず \rho が取れることを示されますように.
以下は差し当たり無視しておきます.
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塚本千秋@基盤科学系.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
GnuPG Key ID = ECC8A735
GnuPG Key fingerprint = 9BE6 B9E9 55A5 A499 CD51 946E 9BDC 7870 ECC8 A735