工繊大の塚本です.

複素数に値を取る関数について, 値の実部・虚部を分けて,
実数に値を取る関数にしないと, Lebesgue の定理が
適用できないかの如くの議論を貴方がして,

In article <k6c8ks$d2l$1@dont-email.me>
"Kyoko Yoshida" <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> > In article <k64hpe$64u$1@dont-email.me>
> > "Kyoko Yoshida" <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> > > http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop205_297__02.pdf
> > > でのProp199.9524は上述されてるように実数上での命題なのですよね。

というから, 複素数に値を取っていてもそのままで
 [Prop199.9524] は成立するという意味で

> In article <121023183930.M0305614@ras1.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
> > そんなことを言った覚えはありませんが.

といったわけであり,

> <121017200820.M0100435@ras1.kit.ac.jp>
> での
> 「> 後,IはR上の開集合としてもいいのでしょうか?
>  はい.」

差し当たり必要なのは Lebesgue の定理の
実数上の Lebesgue 測度に対するものであるから,
そういったところを捉えて,

> なのですが。

というのは文脈を考えないにも程があります.
定義域と値域のどちらが問題になっているかの区別位は
付きませんか.

> するとIはC上の開集合としてもいいのですね。

因みに, Legesgue の定理は Lebesgue 測度についての
積分論で成立する定理ですから, 別に何でも構いません.

> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop199_99495__01.pdf
> でいいのですね。

( x は正の実数で十分だと思いますが)
厳密には, 最後の所で必要なのは

  \int_1^\infty \exp(- u Re(x)) u^{|h|+Re(s)+1} du

が単に各 h について収束することだけではなく,
(十分小さな) h については有界な評価を持つ,
ことです.

> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop205_29995__05.jpg
> という風に,

一番最初に, [Prop199.995] より
 \int_1^\infty u^{s-1} \exp(-u)/(1 - \exp(-u)) du
が複素数平面上で正則になることを認めているわけですね.

> [1]と[3]より,[6]となり,
> [6]と[7]から[10]という結論になって
> s=1,0,-1,-3,…でどうしても正則とならないのですが,
> 何処を間違っておりますでしょうか?

 1/s は s = 0 を一位の極として持ち,
 1/s は s = 0 を一位の極として持つので,
 1/s - 1/s は s = 0 で正則とならない,
が正しいと思いますか.

複素関数の場合は

> 更に「fが領域Aで解析的⇔fがAで微分可能⇔fがAで何度も微分可能」
> なので

それで正しいですが,

> 可算無限を表す順序数"ω"を使用して, C^ωと表記するのですね。

順序数としての意味は多分ないでしょう. 只の習慣です.

> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop211_4__01.pdf
> とお蔭様で上手くいきました。

 1/(\exp(\pi x) - 1) > 1/\exp(\pi x) なので,
最後から3行目の式変形は全くの間違いです.

> ただ,末行から3行目の[6]にて
> Re(s)>2でなくRe(s)>0でもProp192.1003(iii)を使えるので
> Prop211.4の[0]はRe(s)>0としてもいいのではと思いましたが如何でしょうか?

正しい式変形で議論すればそうならないことが分かります.

> In article <121023183930.M0305614@ras1.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
> > x^{Re(s/2)-2} \exp(- \pi x) x/(1 - \exp(- \pi x)) も可積分.
> 
> 大変有難うございます。よく考えたら
> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop211_4__01.pdf
> のProp192.10003が使えましたね。

 x/(1 - \exp(- \pi x)) の部分を正しく評価すれば.

積分記号化の微分が何時成立するか, について.

> どのように訂正すれば正しくなりますでしょうか?

有限区間上で Riemann 積分論で対応するなら一様収束が必要.
 Riemann 積分論の広義積分として対応するなら, そのままでは駄目です.
 Lebesgue 積分論で対応するなら, |h| < c について,
  |(f(s+h, x) - f(s, x))/h| \leq g(x)
を満たす可積分関数 g(x) の存在を言うか,
  |{ \partial f \over \partail s }(s+h, x)| \leq g(x)
を満たす可積分関数 g(x) の存在を言う.

そういう定理を使わずに,

  \lim_{h \to 0}
    |\int_I ((f(s+h, x) - f(s, x))/h
             - { \partial f \over \partial s }(s, x)) dx|
   = 0

を直接示すのでも良いわけです.

> Prop192.10007の(iii)が間違っているのでした
> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop211_45__04.jpg
> の上から三行目はどのように乗り切ればいいのでしょうか?

 \int_I { \partial f \over \partial s }(s, x) dx
という積分で定義された s の関数が,
積分 \int_I f(s, x) dx で定義された s の関数の導関数
 (d/dx) \int_I f(s, x) dx となることは,

  \lim_{h \to 0}
    |(\int_I f(s+h, x) dx - \int_I f(s, x) dx)/h
             - \int_I { \partial f \over \partial s }(s, x)) dx|
   = 0

であること, つまり, 上の式

  \lim_{h \to 0}
    |\int_I ((f(s+h, x) - f(s, x))/h
             - { \partial f \over \partial s }(s, x)) dx|
   = 0

が示されて分かることですから, その証明中に

  (d/dx) \int_I f(s, x) dx
   = \int_I { \partial f \over \partial s }(s, x)) dx

となることは使いませんし, 使ってはいけません.

> In article <121023183930.M0305614@ras1.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
> > Lebesgue の定理を適用するには, 確かめておくべき条件が
> > あることは注意しておきましょう.
> 
> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop211_45__05.pdf
> の3ページ目の下から2行目の[10.5]の条件が必要なのですね。

そこで貴方が確かめているのは,

  \lim_{h \to 0} ((f(s+h, x) - f(s, x))/h
                   - { \partila f \over \partial s }(s, x))
   = 0

というだけのことで, それは,
 { \partial f \over \partial s } の計算が間違っていないなら,
微分の定義から自明のことです.

極限と積分との順序交換の為に
 Lebesgue の定理を適用するのに必要なのは,
関数族の絶対値が可積分関数により上から抑えられていることです.

因みに,
 <http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop211_45__05.pdf>
の 4 page 以下の計算では, 全く駄目です. 最初に絶対値を分けては
必要な評価は得られません.

> > 関数列の極限で成立することを用いて,
> > 関数の1パラメータ族の極限で成立することを示すのは
> > 容易です.
> 
> すみません。これは具体的にどういうことでしょうか?

 |f(s, x)| \leq g(x) であり, \lim_{s \to s_0} f(s, x) = h(x)
であるとしましょう. このとき, 任意の数列 { a_n }_{n=1}^\infty で
 \lim_{n \to \infty} a_n = s_0 となるものについて,
 \lim_{n \to \infty} \int_I f(a_n, x) dx = \int_I h(x) dx
となることが Lebesgue の定理から分かりますが, このとき
 \lim_{s \to s_0} \int_I f(s, x) dx = \int_i h(x) dx
であることは, 容易に示されます.

> lim_{h→0}f_h(s)をlim_{n→∞}f_{1/n}(s)と見立てるのかとも思いましたが
> hは複素数ですが1/nは有理数ですよね。
> なので気楽の変数変換出来ないと思うのですが。。

上のような議論を見たことがないなら,
もう一度微積分学の教科書を確認して下さい.

 <http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop192_10007__00.jpg>
について,

> > これはちゃんと修正して下さい.
> 
> すっすみません。どのように訂正すればいいのでしょうか(汗)?

 (iii) については既に述べました.
 (i) が成立しないことの例をきちんと見つけておくのは
微積分学における大事な復習事項です.
 
> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop211_45__05.pdf
> 3ページの末行から
> |∫_1^∞((x^{h/2}-1)/h-ln(x)/2)x^{s/2-1}Σ_{n=1}^∞exp(-πn^2x)dx|
> ≦∫_1^∞|h|(ln(x)/2)^2x^{|h|/2}dx
> への変形を試みましたが4ページ目の下から4行目にて
> ∫_1^∞(1/|h| x^{|h|/2}+1/|h|+ln(x)/2)x^{Re(s/2)-1}・2dx
> ≦∫_1^∞1/|h| x^{|h|/2}-1/|h|-ln(x)/2 dx
> という不等式がどうして成立つのでしょうか?

そんな不等式は成り立ちませんよ.
私の示した変形は, そんなに早く絶対値を分けていません.
良く見て下さい.

> あと, 5ページ目の下から3行目の[14]にて
> ∫_1^∞|h|(ln(x)/2)^2x^{|h|/2}dxが可積になる事は
> どうすれば分かりますでしょうか? 

そんな関数は可積分にはなりませんよ.
可積分になるのは

  \int_1^\infty (log(x)/2)^2 x^{|h|/2} x^{Re(s/2)-1} \exp(- \pi x) dx

です. \sum_{n=1}^\infty \exp(- \pi n^2 x) と n = 1 からの
和であったことを思い出しましょう.
-- 
塚本千秋@数理・自然部門.基盤科学系.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp