工繊大の塚本です.

In article <k64hpe$64u$1@dont-email.me>
"Kyoko Yoshida" <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> でも
> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop205_297__02.pdf
> でのProp199.9524は上述されてるように実数上での命題なのですよね。

そんなことを言った覚えはありませんが.

> Re部とIm部に分けないとProp199.9524が使えないのではないのでしょうか?

 Lebesgue の定理は複素数値関数でも成立します.
# その証明では, 実部・虚部に分けることもあるでしょう.

平均値の定理やロピタルの定理の場合と混同しているのでは
ありませんか.

> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop199_99495__00.jpg
> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop199_99495__01.jpg
> となったのですが
> 1/(1-exp(-1)) ∫_1^∞exp(-uRe(s))|(u^{t-1}-u^{s-1})/(t-s)-(ln(u)u^{s-1}|du
> は一体何で抑えれるのでしょうか?

 t = s + h とおいて, u^{s-1} を括り出しておくのが分かりやすい.
 x は正の実数でしか考えていません. と, いうことで,
 \exp(-xu) u^{Re(s)-1}/(1-\exp(-x)) \times |(u^h - 1)/h - \log(u)|
を可積分関数 g(u) で上から抑えるわけですが,

  |(u^h - 1)/h - \log(u)|
   = |\sum_{n=2}^\infty h^{n-1} (\log(u))^n/n!|
   \leq |h| (|\log(u)|)^2 \sum_{n=2}^\infty (|h||\log(u)|)^{n-2}/n!
   \leq |h| (|\log(u)|)^2 \sum_{n=2}^\infty (|h||\log(u)|)^{n-2}/(n-2)!
      = |h| (|\log(u)|)^2 e^{|h||\log(u)|}

であり, 1 \leq u であれば 0 \leq \log(u) だから,

  |(u^h - 1)/h - \log(u)|
    \leq |h| (\log(u))^2 u^{|h|}

となります.

> In article <121017200820.M0100435@ras1.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
> > \int_1^\infty u^{s-1} \exp(-u)/(1 - \exp(-u)) du
> > が複素数平面上正則なので,
> > \zeta(s) \Gamma(s) - \sum_{n=0}^\infty (B_n(1)/n!)((-1)^n/(s+n-1))
> > はやはり複素数平面上正則. 極は持ちません.
> > \zeta(s) \Gamma(s)
> > および
> > \sum_{n=0}^\infty (B_n(1)/n!)((-1)^n/(s+n-1))
> > は s = 0, -1, -3, \dots, に一位の極を持ちます.
> 
> でもこれらの差ζ(s)Γ(s)-Σ_{n=0}^∞(B_n(1)/n!)((-1)^n/(s+n-1))
> はs=0,-1,-3,…で正則になるのはどうしてなのでしょうか?

差が \int_1^\infty u^{s-1} \exp(-u)/(1 - \exp(-u)) du に一致するから,
です.

> 実際,z=z_0はf(z)とg(z)のn位の極とする時,f(z)=1/(z-z_0)^n φ(z),
> g(z)=1/(z-z_0)^n ψ(z) (但し,φ(z),ψ(z)はz=z_0で正則でφ(z_0)≠0,ψ(z_0)≠0) 
> と書けますがf(z)-g(z)=1/(z-z_0)^n (φ(z)-ψ(z))とはなりますが
> これがz=z_0で正則とは分かりませんよね?

それは当然ですが, 今の話とは無関係.

> > C^\infty という表記を使うと, 実関数に対するものを普通考えます.
> > 解析的というのはその場合 C^\omega と表すものですが,
> 
> fは開領域Aで何度でも微分可能はC^ωと表記するのですね。

違います. ベキ級数による表示を持つ場合に C^\omega と
表記します.

> > ここは単に analytic と書くのが良いでしょう.
> 
> 「fは開領域AでC^ω」と「fは開領域Aでholomorphic」という意味なのですね。

はい.
 
<http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop211_4__00.jpg>
について,

> > 実部・虚部に分けることには意味がありません.
> 
> えっ? 分けなかったら3行目からは一体どうすればいいのでしょうか?

絶対値を取ったものが可積分関数で上から抑えられる
ことを示せば良い.

> > そもそも実部・虚部に分けるのが間違いの元.
> >  \sum_{n=1}^k |x^{s/2-1} \exp(- \pi n^2 x)|
> >   = \sum_{n=1}^k x^{Re(s)/2-1} \exp(- \pi n^2 x)
> >   \leq \sum_{n=1}^k x^{Re(s)/2-1} \exp(- \pi n x)
> >   \leq x^{Re(s)/2-1} \exp(- \pi x)/(1 - \exp(- \pi x))
> >      = x^{Re(s)/2-2} \exp(- \pi x) (x/(1 - \exp(- \pi x)))
> 
> 有難うございます。
> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop211_4__02.jpg
> となったのですが下から2行目の積分が収束する事はどうすれば言えますでしょうか?

 (0, 1] 上では, ある正数 M について,
 |x^{Re(s/2)-2} \exp(- \pi x) x/(1 - \exp(- \pi x))| \leq M x^{Re(s/2)-2}
となり, Re(s) > 2 より Re(s/2)-2 > -1 だから, x^{Re(s/2)-2} は可積分で,
 x^{Re(s/2)-2} \exp(- \pi x) x/(1 - \exp(- \pi x)) も可積分.
 [1, +\infty) 上では,
 |x^{Re(s/2)-2} \exp(- \pi x) x/(1 - \exp(- \pi x))|
   \leq x^{Re(s/2)-1} \exp(- \pi x)/(1- \exp(- \pi))
となり,  x^{Re(s/2)-1} \exp(- \pi x) は可積分だから,
 x^{Re(s/2)-2} \exp(- \pi x) x/(1 - \exp(- \pi x)) も可積分.

> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop192_10007__00.jpg
> という命題があるのですね。

それが間違っていることは別の投稿で既に述べました.

> Lebesgueの定理で
> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop211_45__00.jpg
> の3行目から4行目とlim_{h→0}を∫内に入れれる訳ですね。

 Lebesgue の定理を適用するには, 確かめておくべき条件が
あることは注意しておきましょう.

> でも
> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop199_9524__00.jpg
> を見ると,極限はlim_{h→0}ではなくlim_{n→∞}となっていますが。。。

関数列の極限で成立することを用いて,
関数の1パラメータ族の極限で成立することを示すのは
容易です.

> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop211_45__00.jpg
> の∫内は関数列になってませんよね。

どちらでも同じです.

> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop192_10007__00.jpg

これはちゃんと修正して下さい.

> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/prop211_45__03.pdf

途中の |(x^{h/2} - 1)/h| \leq |\log(x)/2 + 1| + 1 の不等式も
その証明も駄目です.

先ず, \lim_{h \to 0} (x^{h/2} - 1)/h = \log(x)/2 です.
このことは単純に x^{h/2} = \exp(\log(x) h/2) の
 h = 0 での微係数から分かることですが, その証明で
複素変数の h であるのにロピタルの定理が成立するかの如き
式変形をするのも駄目ですし, 計算も間違っています.
又, 各 x について,
 \lim_{h \to 0} (x^{h/2} - 1)/h = \log(x)/2 ですが,
その収束が x について一様であることは示されていませんから,
 |h| \leq \delta であれば,
 x \in [1, +\infty) で一様に
 |(x^{h/2} - 1)/h - \log(x)/2| < 1
と評価できるような \delta の存在は仮定できません.

実際,

  (x^{h/2} - 1)/h - \log(x)/2
   = ((\sum_{n=0}^\infty (h \log(x)/2)^n/n!) - 1)/h - \log(x)/2
   = \sum_{n=2}^\infty h^{n-1} (\log(x)/2)^n/n!
   = h (\log(x)/2)^2 \sum_{n=2}^\infty (h \log(x)/2)^{n-2}/n!

という式を見れば, この収束が一様でないことは自明です.

> となったのですが末行から2行目ではどうすれば
> L^1((1,∞),Brl(1,∞),dx)の元である事が言えますでしょうか?

 1 \leq x においては,

  |(x^{h/2} - 1)/h - \log(x)/2|
   \leq |h| (\log(x)/2)^2 \sum_{n=2}^\infty (|h| \log(x)/2)^{n-2}/n!
   \leq |h| (\log(x)/2)^2 x^{|h|/2}

であることを使うと良いでしょう.

> それとこれもですがlim_{n→∞}ではなくlim_{C∋h→0}となっているのですが
> どうしてProp199.9524が使えるのでしょうか? 

上述の通り.
-- 
塚本千秋@数理・自然部門.基盤科学系.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp