Re: ζ関数に関する命題,解析接続,Γ関数など
工繊大の塚本です.
In article <k18b20$vob$1@dont-email.me>
"Kyoko Yoshida" <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> うーん、ではs=0,1がζ^の一位の極である事はどうすれば示せるのでしょうか?
\hat{\zeta}(s) = \pi^{-s/2} \Gamma(s/2) \zeta(s)
ですから, \Gamma(s/2) が一位の極を持つ, s = 0, -2, -4, -6, \dots
と \zeta(s) が一位の極を持つ, s = 1 以外には極はありません.
s = -2, -4, -6, \dots では \zeta(s) は零点を持ちますから,
積が本当に極となるのは s = 0, 1 のみです.
> http://mathworld.wolfram.com/PoissonSumFormula.html
> で見つけましたがこれをどのように利用するのでしょうか?
x を正の parameter として, f(t) = \exp(- \pi x t^2) という
t の関数を考えます. f(t) の Fourier 変換 \hat{f}(k) は
\hat{f}(k) = \int_{-\infty}^\infty f(t) \exp(- 2 \pi i k t) dt
= \int_{-\infty}^\infty \exp(- \pi x t^2 - 2 \pi i k t) dt
= \int_{-\infty}^\infty
\exp(- \pi ((\sqrt{x} t + i k/\sqrt{x})^2 + k^2/x)) dt
= \exp(- \pi k^2/x) \times
\int_{-\infty}^\infty
\exp(- \pi (\sqrt{x} t + i k/\sqrt{x})^2) dt
= \exp(- \pi k^2/x) \times
\int_{-\infty}^\infty \exp(- \pi x t^2) dt
= \exp(- \pi k^2/x) \times
\sqrt{\int_0^\infty \int_0^{2\pi} r \exp(- \pi x r^2) dr d\theta}
= \exp(- \pi k^2/x) \times
\sqrt{2 \pi [- \exp(- \pi x r^2)/(2 \pi x)]_0^\infty}
= (1/x)^{1/2} \exp(- \pi k^2/x)
となりますから,
\sum_{n=-\infty}^\infty f(n) = \sum_{k=-\infty}^\infty \hat{f}(k)
に代入すると,
1 + 2 \sum_{n=1}^\infty \exp(- \pi x n^2)
= (1/x)^{1/2}(1 + \sum_{k=1}^\infty \exp(- \pi k^2/x))
が成立することが分かります. 後は代入してお使い下さい.
> In article <120823201612.M0516151@ras1.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
> > = \sum_{n=0}^\infty \int_0^\infty (u/(\pi n^2))^{s/2} \exp(-u)) du/u
> > = \sum_{n=0}^\infty \int_0^\infty u^{s/2} \exp(- \pi n^2 u) du/u
>
> どうしてこのような変形が出来るのでしょうか?
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/theorem1_2__01.jpg
u/n^2 = v と置いて, 変数変換するだけです.
> > \int_1^\infty (x^{1/2} - 1) x^{-s/2-1} dx は s > 1 では収束して
> > 計算が出来ます.
>
> えっ?
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/theorem1_2__02.jpg
> からどうすればいいのでしょうか?
それは上の式とは無関係ですね.
int_1^\infty (x^{1/2} - 1) x^{-s/2-1} dx
= int_1^\infty (x^{-s/2-1/2} - x^{-s/2-1}) dx
は容易に計算できるでしょう.
> > Re(s) \leq 1 へは解析接続で考えます.
>
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/theorem1_2__03.jpg
> と解析接続関数で考えてみたりしたのですがこれからどうすればいいのでしょうか?
解析接続は具体的な表示式で考えなくても
存在することさえ分かっていれば,
\hat{\zeta}(1-s) = \hat{\zeta}(s)
が任意の複素数 s で成立することが分かったりします.
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塚本千秋@数理・自然部門.基盤科学系.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
GnuPG Key ID = ECC8A735
GnuPG Key fingerprint = 9BE6 B9E9 55A5 A499 CD51 946E 9BDC 7870 ECC8 A735