ご回答誠に有難うございます。

>>> 「数学のロジックと集合論」を持っているのですから
>>> ちゃんと読みましょう. p. 105, p. 129 にあるように,
>>> 自然数と同じ濃度を持つ集合が有限集合で,
>>> そうでない集合が無限集合です.
>> これは選択公理や帰納的集合存在公理が仮定されてないの状態での
>> 無限集合の定義なのですね。
> 違いますよ. 「選択公理」は仮定していませんが,

あっそうでしたか。

> 「帰納的集合存在公理」は仮定しています.

「帰納的集合存在公理」仮定後じゃないと無限集合を定義する事不可能なのですね。
「自然数と同じ濃度を持つ集合が有限集合で,そうでない集合が無限集合です.」
という(普通(?)の)無限集合の定義とデデキントの無限集合の定義の2通りの定義があるのですね。
前者は"自然数"という用語を定義中に盛り込んでいるから自然数の定義後(即ち,帰納的集合存在公理仮定後で無ければならず,後者も「帰納的集合存在公理」仮定後でないと存在言えないのですね。納得です。

デデキントの無限集合は帰納的集合存在公理仮定後に直ちに定義できるのに対して,
普通の無限集合は自然数を定義してしまうまでは定義不可能なのですね。

という事はデデキントの無限集合の定義の方が普通の無限集合の定義より早く定義できるので世間広くには無限集合の定義といえばデデキントのが適用されてるのでしょうか?

> 「数学のロジックと集合論」の 157 page にあるように,
> 無限公理の述べ方にも色々あり, 「あらかじめ有限・無限の定義を
> 与えてから無限公理を定式化する方法もあるが」, 自然数の存在を
> 「帰納的集合」の存在から導いてから無限を定義するのがこの本の
> 立場です.

やはり,デデキントの無限集合の定義を採用した方が楽なのですね。

>> "どの自然数とも同濃度を持たない集合が存在する"という公理が
>> 後に現れるのですね。
> それは「公理」ではなく, 「帰納的集合存在公理」から導かれる
> 「定理」です.

そうでした。少なくとも「帰納的集合存在公理」と「自然数の定義」の2つが仮定されねば導けない定理なのでした。

>>> inductive set はこの定義での無限集合ですが,
>>> 無限集合でも inductive set でないものはいくらでもあります.
>> 基数がアレフ_1,アレフ_2,…等ですね。
> それは何か大きな勘違いが重なっています.
> 無限基数は極限順序数ですから,

アレフ_1,アレフ_2,…等が無限基数ですね。
そして,αが極限順序数とはαの順序型ot(α)が有限順序型(または有限順序数)ではない,
つまり, ∀n∈Nに対して,{0,1,…,n}はot(α)の元ではない。という意味ですよね。

無限基数⇒極限順序数
は当たり前ですね。

> 帰納的集合(inductive set)です.

整列可能定理から実無限集合であろうが整列集合(任意の部分集合は最小限を持つ)に仕立て上げる事ができるので, 任意の無限集合をXとすると,これは極限順序数の元であり,
minX,minX\{minX},minX\{minX\{minX}},…と自然数のように並べる事が出来るので(∵Axiom of Choice), 任意の無限基数の集合は帰納的集合となるのですね。

> 例を挙げるなら極限順序数以外の集合を挙げる必要があります.

すみませんでした。無限基数の極限順序集合は存在しませんでした。

>> 記号"∈"と外延性公理と空集合公理と対の公理があってなら
>> 確かに{x}が集合となる事は認められますが。
> ZF集合論の話をしているのですから, それで良いわけです.

了解です。

>> なるほど。集合zを{a,b}と書き,{a,a}を{a}と書くと約束する。つまり
>> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/axiom_of_pairing__00.jpg
>> という具合でいいのですよね。
> そんなところです.

有難うございます。

>> x∈{x,y}の"∈"には何の意味も無い(未定義記号)のですね?
> はい.

そうだったのですか。覚えておきます。

>> でもでもそうしますと外延性公理
>> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/axiom_of_extensionality__00.jpg
>> では"∈"が未定義記号なら"x∈A"とかも未定義語で結局,
>> "x∈A⇔x∈B"の箇所が意味不明にはならないのでしょうか?
> なりません. 明確です.

A=Bとは任意のxに対して,(x∈A⇒x∈B且つx∈B⇒x∈A)である事(但しx∈Aは何の意味も持たない)

と解釈すれば宜しいのでしょうか(ここでの"⇒"は含意を意味します)?

>> "∈"という記号は何かと問われたら応えに窮するので"∈"を定義したのでしたが
> 貴方の記述は定義にはなっていませんでした. ともあれ,

そうでしたか。

>> それだと一階述語論理で形式された公理論的集合論の立場
>> (つまり,∈は無定義記号とする(?))に反してしまうのですね。
>> すみません。一階述語論理で形式された公理論的集合論の立場とは
>> 簡単に言えばどういうことでしょうか?
> それを理解したいのであれば, 「数学のロジックと集合論」の
> 第4章が良い入門になるでしょうから, ちゃんとお読み下さい.

有難うございます。取りあえず読んでみました。
http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/def_first_order_predicate_language__00.pdf
と順に定義していきました。
論理記号とは命題式(∨,∧,¬という命題結合しからなる命題関数の事)と∀と∃の量化記号との事を指し,
論理記号からできた命題関数を述語式と呼び,述語式の議論の事を述語論理と呼びます。 


そして,数学記号とは関数記号と関係記号の事を指します。
論理記号と数学記号とを合わせた述語式を1階言語式,その議論の事を1階言語論理と呼びます。
それでもって1階述語式とは論理記号と1階数学記号とからできた命題関数の事であり,
その議論の事を1階述語論理と呼ぶ。

という風に行き着いたのですがこれでいかがでしょうか?

ただ解せないのが数学記号の定義の箇所で, まだZFC公理系すらも述べていない段階で"関数"や"定数"という言葉がどうして持ち出せるのでしょうか?

>> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/infinite_descending_sequence__00.jpg
>> とするつもりでしたがこれは全くのインチキである事が判りました。
>> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/infinite_descending_sequence__01.jpg
>> では如何でしょうか?
> 如何でしょうか, って, それは私が書いた
>> > 因みに, n \in m かつ m \in n となる集合 m, n が存在するとき
>> > 正則性の公理が満足されないことは,
>> > A = { m, n } とすると, A は空集合ではなく,
>> > C \in A となる C は C = m であるか C = n であり,
>> > C = m の時は n \in C かつ n \in A であり,
>> > C = n の時は m \in C かつ m \in A である,
>> > ことから分かります.
> の劣化コピーですね.

そうでした。これは大変失礼いたしました。

>> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/axiom_of_regularity__01.jpg
>> となったのですが
>> 「n \in m かつ m \in n となる集合 m, n が存在するとき」
>> の時,確かにm∋n∋m∋n∋…
>> となり正則性の公理に矛盾が生じる事が分かりましたが,
>> 一般の無限降下列の場合にはどのようにして矛盾を発生させれるのでしょうか?
> Peano の公理を満足する自然数が定義出来てからであれば,

http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/def_of_natural_number__04.jpg
にて
『I_A が任意の recursive set (教科書での inductive set) の
 部分集合であることの証明は省かれているようですね.』
これは【5】で示しておりますが勘違いしてますでしょうか?

『Peano の公理の部分は「 Peano の公理」の理解が
 違っているようにも思います.
 因みに教科書に書いてあるのは「略証」です.
 ちゃんと「証明」にまで, 行間, 或いは, 語間を埋めて,
 完成させて下さい.』
何処をいい加減に証明してしまったかわからないのですが。

> { a_n }_{n \in \mathbf{N}} のような集合の存在を述べて
> 議論すれば済むことです.
> 「 n \in m かつ m \in n となる集合 m, n 」は存在しない,
> ということを用いて「最小の帰納的集合」として定義された
> 自然数が Peano の公理を満足することを証明しようとしているから
> その証明の仕方を問題にしたのです.

ええと、これは

>> つまり,
>> 置換公理&分出公理⇒空集合公理
>> が成り立つので空集合の公理を取っ払ってる公理系もあるのですね。
> 「置換公理と分出公理」ではなく
> 「無限公理と分出公理」です.
> 現に「数学のロジックと集合論」では採用されていません.

了解です。

>> 更に,
>> 置換公理⇒分出公理
>> が成り立つので,
>> 置換公理⇒空集合の公理
>> が成り立ちますよね。
>> そうしますと,置換公理さえあれば空集合の公理は不要なのでしょうか?
> いいえ. 「無限公理と置換公理」さえあれば
> 「空集合の公理」は不要, というのが正しい.

http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/def_empty_set__00.jpg
という具合に空集合の存在を証明しました。
ただ,どうして∀a,∃b;(v∈b←→(∃u∈a;((u=v)∧Q(u))))がtautologyになるの分かりません。
置換公理とは
(∀x,(∃y,∃z;(P(x,y)∧P(x,z)→y = z)))→(∀a,∃b;(v∈b←→(∃u∈a;P(u,v))))
の事ですよね。
→は必要十分ではなく含意なので,
(∀x,(∃y,∃z;(P(x,y)∧P(x,z)→y = z)))が偽で
(∀a,∃b;(v∈b←→(∃u∈a;P(u,v))))が偽の場合でも良い訳ですよね
(∵(∀x,(∃y,∃z;(P(x,y)∧P(x,z)→y = 
z)))→(∀a,∃b;(v∈b←→(∃u∈a;P(u,v))))はtautology)?
この場合は, ∀a,∃b;(v∈b←→(∃u∈a;((u=v)∧Q(u))))はtautologyに成らなくなってしまいますので,もはや公理(正確には置換公理から導かれる定義)ではなくなり,
bは集合とは呼べなくなってしまいますよね。
どうすれば(∀a,∃b;(v∈b←→(∃u∈a;P(u,v))))をtautologyに出来ますでしょうか?

>>> 定義がなければ { x } が何を表すのか分かりません.
>>> p. 157 の \emptyset の定義の後に,
>>> { x } の定義も書いてありますから,
>>> 参照して下さい.
>> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/def_of_braces__00.jpg
>> という風な感じで宜しいでしょうか
>> (因みに記号「⇔^I」はimplication(含意)を意味します)?
> 括弧の使い方が変ですね.
> \forall u (u \in z) \Leftrightarrow u = y
> ではなく,
> \forall u ( u \in z \Leftrightarrow u = y )
> です.

これは有難うございます。
所で"z={y}⇔(def) ∀u(u∈z←→u=y)"は何と読むのでしょうか?
「z={y}であるという事は任意の集合uに対してu∈z←→u=yが成り立つ事と定義する」 

という解釈で正しいでしょうか?

>> そしてこの定義はZF公理系より前に述べるべき定義だと思い,
>> ZF公理系に前置しました。
> ま, 何処に置いても構いません.

了解です。

>> 何故なら{y}が定義されて初めて,外延性公理などが順述されると思ったからです。 
>> 
> { y } といった記号は, 単なる省略記号, あるいは
> 意味を取り易くする為の記号ですから, 「定義されて初めて」
> などという言葉を使っているのは, 誤解しているということを
> 示すものです.

そうでしたか,失礼致しました。

>> 更に,z,yをsetsではなくmathematical systems(数学的体系)としたのは,
>> ZF公理系を満たす数学的体系の事を"集合"と呼ぶのが
>> 集合の定義だと思ってますので,
>> ZF公理に前置したz={y}の定義のz,yは集合と呼ぶことは不可能だ
>> と判断したからです。
> 命題を述べる際の単なる変数です.

あぁ,命題関数(または条件,または素論理式)の変数と看做せばいいのですね。

>> それとも,「∈」や「{ }」や「z={y}」は未定義語と解釈すべきなのでしょうか
>> (すみません。ちょっと混乱中です)?
> 要は文字列の置換規則だと思えば良い.

あぁ, z∈yなら「数学的体系zは数学的体系yに含まれる」,
{y}なら「数学的体系{y}は数学的体系yを含む」
といった文字列でしょうか。

"含まれる"とは何かと追求されたら,日常生活の会話で使用する"含まれる"と同意と答えればいいのですね。

>> 先ず,
>> x={φ,{φ},{φ,{φ}},{φ,{φ,{φ}}},…,{φ,{φ,{φ,…,{φ,{φ}}…}},
>> y={φ,{φ},{φ,{φ}},{φ,{φ,{φ}}},…,{φ,{φ,{φ,…,{φ,{φ}}…}}
>> (但し,xとyの{ }の入れ子数は等しいとは限らない)
>> と書ける。
> 厳密な証明中の言明に「…」を使っては駄目です.

ええっ!!  "…"が使えないならどうすればいいのでしょうか?

> そこに何が入ることを想像しているかは他の人には伝わりません.

φ,{φ},{φ,{φ}},{φ,{φ,{φ}}}と順に後続する記号の列を省略したものと答えてはダメでしょうか?

>> それで以って,yの入れ子数がxの入れ子数が一つ多い場合は
>> x∈yは真となる(∵公理エ),それ以外はx∈yは偽(∵公理エ)となる。
>> 従って,φを集合の出発点として公理ア,イ,ウ,エを構築すると
>> x∈yの真偽が判定できた。(終)
> 集合というのは何かが定義出来ていないものでは何も証明できません.

これはご尤もでした。
∈や{ }を定義して集合を未定義語とするのではなく,
∈や{ }を未定義語として集合を定義していく立場でしたね。

>> では如何でしょうか?
> こういった形式的な述語論理の世界を基盤とする時は,
> 文字列の操作に帰着できないものは, 何も信用しては
> いけません.

そうでしたか。覚えておきたいと思います。

>> やはり,「{x}」には(通例は)
>> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/def_of_braces__00.jpg
>> という定義がZF公理系を述べる前に与えられるものなのですね。
> 省略記号は何処で与えても良いし, 全く使わずに済ませることも
> 出来るものです.

これもそうでしたか。いやはや。