Re: ZFC公理系のみからの自然数の定義について
ご回答誠に有難うございます。
>>> 「選択公理」がなくても定義は出来ますよ.
>>> 普通の無限集合の定義とは一致しないだけで.
>> うーん、どういったものでしょうか?
> 言ったそのままです. 普通の「無限集合」の定義と,
> 「デデキント無限集合」の定義とがあり,
> 「デデキント無限集合」であれば「無限集合」になりますが,
> 「選択公理」がなければ「無限集合」が「デデキント無限集合」
> になることは証明できません.
なるほど。つまり,ZF公理系での無限集合の定義とは
「φ≠aでx∈aならx∪{x}∈aなる集合aを無限集合と言う」
なのですね。
>> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/def_of_infinite_set__01.jpg
>> で大丈夫でしょうか?
> 前半の単射性の証明ですが, ちゃんと教科書が読めているとは
> 評価できません.
> x \in { x } というのは Axiom of pairingの公理と
> { x } の定義から従うことです.
え!? "{x}"の定義とは一体何なのでしょうか?
勿論,"∈"の定義も必要ですよね。
「xを集合とする時,{x}も集合となる(∵Axiom of pairing)
その時,"x∈{x}"と書き,「xは{x}に含まれる」とか「xは{x}の元である」とか言う。
同様にx,yやx,y,zを集合とする時,{x,y}や{x,y,z}も集合となり(∵Axiom of union),
x∈{x,y},y∈{x,y},x∈{x,y,z},y∈{x,y,z},z∈{x,y,z}と書け,「xは{x,y}の元である」,
「yは{x,y}の件である」,…, と言う。以下,w,x,y,zを集合とする場合も同様に"∈"が定義される」
という風に"∈"を定義してみたのですが如何でしょうか?
> x \cup { x } = y \cup { y } から分かるのは
> ((x \in y) \lor (x = y)) \land ((y \in x) \lor (y = x))
> であり, それは
> ((x \in y) \land (y \in x))
> \lor ((x \in y) \land (y = x))
> \lor ((x = y) \land (y \in x))
> \lor ((x = y) \land (y = x))
> と同値ですが, x \neq y (つまり, \lnot (x = y),
> このとき \lnot (y = x) でもあります) のときは,
> (x \in y) \land (y \in x)
> が成立することになります.
> このとき, \cdots x \in y \in x \in y \in x
> という無限下降列の存在は自明のようではありますが,
> それが Axiom of regularity に反することは
> ちゃんと「証明」してみて下さい.
http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/infinite_descending_sequence__00.jpg
でいいのですよね。
>> あと,Axiom of extensionalityとは簡潔に言えば集合x,y,zが在って,
>> x=y∧y=zならx=zと言う主張でしょうか?
> ((x = y) \land (y = z)) \to (x = z)
> というのは「等号の公理」の一部であり,
> Axiom of extensionality とは違います.
> # p. 167 参照.
大変有難うございます。ZF公理系から数学を語り始めれると思ってましたらZF公理系より前に,等号公理という公理が必要だったのですね。
でもでも良く考えてみるとZF公理系を述べるにもAxiom of replacementでは真理関数という概念を導入しないと記述不能だし,∧,∨,¬の記号の定義や真理表の定義,更に∀,∃,∃!等の記号の定義が無いとZF公理系は語れないのでした。
ZF公理系さえ用意しておけば数学は十分だとばかり思っておりました。
>> 当初は「集合a,bが在って,(x∈aならx∈b)∧(x∈bならx∈a)の時,a=bとする」が
>> Axiom of extensionalityの意味かと思ってましたが
> それで正しい.
了解です。
>> Axiom of extensionalityが登場する時点では記号"∈"が未定義状態でした。
> 集合論においては,
> 「集合」 x, y に対して x \in y が
> 成立するか, しないか, ということが命題として意味を持つ
> ということが仮定され,
x∈yをx,yを命題変数とする命題関数とする,つまり
(x∈y)=trueか(x∈y)=falseのどちらか一方のみが必ず成立する。
という事ですね。
> さらに, その記号 \in を含む命題
> について「集合論の公理」が成立していることが仮定されている時,
> 何が言えるのか, を考えるのです.
そうだったのですか。
> 「集合」とか \in というのは最初から最後まで定義を持たないもの
> と考えることもできますし, 「集合論の公理」全てが満足されて
> いるということが「集合」とか \in の意味を限定していると
> 考えれば, それら全てで定義されていると考えても良いでしょう.
なるほど。これは大変参考になります。
>> それで,ZF公理系の前に記号"∈"を下記のように定義してみました。
> だから ZF 公理系の「前に」記号 \in を定義するというのは
> 公理論的集合論の立場ではありません.
了解いたしました。
>> [公理ア] xを集合と呼ぶ事にする。
> これって何の意味もありませんね.
このxはφと書けば良かったかも知れません。
「集合とは何か(竹内外史著),p78」にて何も無いところから集合を創り出せる事が出来ると述べてある事から,[公理ア],[公理イ],…,[公理オ]を作る事を思いついたのでした。
集合とはφから,[公理ア],[公理イ],…,[公理エ]を経て
>> [公理イ] {x}を集合と呼ぶ事にする(対集合の公理(?))。
> { x } の定義もなしに { x } という文字列を使うのですか.
これは公理ですが定義は不要かと思いました。
>> [公理ウ] {x,{x}}を集合と呼ぶ事にする(合併集合の公理(?))。
>> [公理エ] {x,{x}}が集合ならばA:={x,{x},{x,{x}}}も集合とする。
>> そして一番外側の中括弧とカンマ(カンマが無い場合も含む[公理イ])で
>> 区切られたx,{x},{x,{x}}は集合Aの元と呼び,
>> x∈A,{x}∈A},{x,{x}}∈Aと記述する。
>> [公理オ] 元を全く持たない集合(これをAとする)が存在する
>> (∵[公理ア]ではφは中括弧を持たないので記号"∈"が使えない),
>> この時,A=φと表す事にし,Aは空集合であると言う。
> 貴方の「公理」では与えられた場合についてのみ
> \in が使えることになっているので,
> x, y を勝手な集合とする時, x \in y に意味があるかどうか
> すら分からないことになります.
x,yを勝手な集合とする時,これらx,yは結局はφから生成されたものなので"φ"と"{"と"}"とで記述されて[公理エ]に従って,"x∈y"が真か偽か判別できる事になります。
>> このようにZF公理系の前に記号"∈"を定義して置かないと,
>> ZF公理系を述べる際に迚も不便になりそうに思いました。
> 貴方は何も定義出来ていませんし,
> そういう定義をしようと思うこと自体,
> 一階述語論理で
∀,∃,述語"⇒",等で記述された命題論理の事ですね。
> 形式された公理論的集合論の立場に反しています.
そっそうでしたか。
>> http://www.geocities.jp/a_k_i_k_o928346/def_of_natural_number__04.jpg
>> で大丈夫かと思います。
> I_A (教科書での N_A) の定義はそれで良いですが,
> I_A が任意の recursive set (教科書での inductive set) の
> 部分集合であることの証明は省かれているようですね.
一応,上から7行目の「∀x∈Iに対してx∈I(∵[0],[4])」という所で示してはいるのですが。
>と
> Peano の公理の部分は「 Peano の公理」の理解が
> 違っているようにも思います.
> 因みに教科書に書いてあるのは「略証」です.
> ちゃんと「証明」にまで, 行間, 或いは, 語間を埋めて,
> 完成させて下さい.
(i),(ii),…,(iv)は特筆すべき箇所は無いと思うのですが、、
(v)の証明でしょうか。一応,これでいいなかと思ったのですが,何処でインチキしておりますでしょうか?
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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GnuPG Key fingerprint = 9BE6 B9E9 55A5 A499 CD51 946E 9BDC 7870 ECC8 A735