工繊大の塚本です.

In article <8fb46beb-da84-4232-81d9-3e7ef90f83b9@x5g2000yqk.googlegroups.com>
kyokoyoshida123 <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> In article <090413173909.M0109431@cs2.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
> > μ は測度ですから, lim_{x→a-0} μ((x, a])
> > = μ(∩_{x < a} (x, a]) = μ({a}) となりますが,
> 
> lim_{x→a-0} μ((x, a])からμ(∩_{x < a} (x, a])は
> どうして言えるのでしょうか?
> μ((x,a])<∞なら

今は F という関数から定義されている測度を考えているので,
そう仮定して良いですね.

> (x,a]は減少集合列だから

 x → a - 0 のとき, 減少集合列ですね.

> lim_{x→a-0} μ((x, a])=μ(lim_{x→a-0}(x, a])
> =μ((lim_{x→a-0}x, a])=μ(∩_{x < a} (x, a])と言えると思うのですが…。
> lim_{x→a-0} μ((x, a])=μ(∩_{x < a} (x, a])は何か命題があるのでしょう?

 μ が測度である以上, 当然です. 可算加法性の系として
書いてありませんか. 例えば,

 μ((a-1, a))
  = μ(∪_{n=1}^∞ (a - 1/n, a - 1/(n+1)])
  = Σ_{n=1}^∞ μ((a - 1/n, a - 1/(n+1)])
  < ∞

ですから,

  lim_{N→∞} Σ_{n=N}^∞ μ((a - 1/n, a - 1/(n+1)]) = 0

であり,

  lim_{N→∞} μ((a - 1/N, a])
  = lim_{N→∞} μ({a}∪(∪_{n=N}^∞ (a - 1/n, a - 1/(n+1)]))
  = lim_{N→∞} (μ({a}) + Σ_{n=N}^∞ μ((a - 1/n, a - 1/(n+1)]))
  = μ({a})

になります. a - 1/N ≦ x ≦ a - 1/(N+1) なら
 μ((a - 1/N, a]) ≦ μ((x, a]) ≦ μ((a - 1/(N+1), a])
ですから,

  lim_{x→a-0} μ((a - x, a])
  = μ({a})
  = μ(∩_{x < a} (x, a])

でもあります.
 
> > μ((lim_{ε→+0} (a - ε), a]) = μ((a, a]) = μ(φ) = 0
> > ですから, (*, a] の中に lim を入れてはいけませんし,
> 
> それは何故ですか?
> μ(lim_{ε→+0}(a - ε, a])とμ((lim_{ε→+0} (a - ε), a])は
> 同じ事だと思うのですが。。

 lim_{ε→+0} (a - ε, a] というのはイイカゲンな
記法であり, ∩_{x < a} (x, a] としないと正確な
意味がありません. ∩_{x < a} (x, a] = {a} ですね.
一方, (lim_{ε→+0} (a - ε), a] は,
 lim_{ε→+0} (a - ε) = a ですから, 
 (lim_{ε→+0} (a - ε), a] = (a, a] = φ です.

 x < a であれば, 常に a ∈ (x, a] ですが,
 a < x と x ≦ a は両立しませんから,
 (a, a] = { x ∈ R | a < x ≦ a } = 空集合 です.
 
> つまり,FをCantor-Lebesgue関数とし,B:=[0,1]\Cが(3)の反例になるのですね。

違います. C という集合の存在から, (3) の反例になって
いることが分かるのです.

 m(C) = 0 であるが, μ(C) = 1 なので, 連続関数である
 Cantor-Lebesuge 関数 F から定まる測度 μ は
 Lebesgue 測度に関して絶対連続ではありません.

> > μ(E) = m(E)      if 0 が E に含まれない.
> > μ(E) = m(E) + 1  if 0 が E に含まれる.
> > からお考え下さい.
> 
> これは(4)ですよね。mはEのx軸への射影の長さ,μはy軸への射影の長さですから,
> 0 が E に含まれないならばμ(E) = m(E)で
> 0 が E に含まれるならばμ(E) = m(E) + 1となる事は分かりましたが
> これからどうなるのでしょうか?

 μ が m に関して singular であるとすると,
 A ∩ B = φ となる A, B ∈ M で,
任意の E ∈ M について, μ(E) = μ(E∩A), m(E) = m(E∩B)
となるものがある筈ですが, E = A とすれば,
 m(A) = m(A∩B) = m(φ) = 0 ですが,
 μ((0, 1]) = m((0, 1]) = 1 であるのに,
 μ((0, 1]) = μ((0, 1]∩A) = m ((0, 1]∩A) ≦ m(A) = 0
となり, 矛盾します.

> はい,上記の通り,μとmのsupportとして

いや, support ではなく,

> A = { t_1,t_2,… },B:=A^cが無事,採れましたので。

 mutually singular である為の Borel 集合の組ですね.
-- 
塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp