Re: 強い物理学
中川@つくば です
Kiyohide Nomura wrote:
>
> Nakagawa <naka111@silk.plala.or.jp> writes:
> > アインシュタインが一般相対性理論を発見していなくても
> > GPSが実用化されれば、一般相対論は無理かも知れないが
> > 等価原理はやすやすと見つかった、
> > とは、言い切れます。
>
> ここまでは、ともかく、
おっ、ということは
> > > "Nakagawa" <naka111@silk.plala.or.jp> wrote in message
> > > news:3F37ACD8.DFE62AC0@silk.plala.or.jp...
> >
> > > > 「一般相対性論が知られていなければGPSは実用化できなかった」
> > > >
> > > > と主張すれば、ほぼ100%間違っています。
というのは極論でないことがご理解願えたのでしょうか?
> GPS が実用化される前提として、
> 「相対性理論」
> 以前に、精密な
> 「原子時計」
> が必要で、そのために
> 「量子力学」
> の発展いるはずですが?
こんどは量子力学を根拠にするのですか?
量子力学のご利益を説くのに、
わざわざGPSなぞを持ち出す必要もないでしょうが…
> GPS が実用化される前提として、…精密な「原子時計」が必要で、
は、本当でしょうか?
相互に頻繁に時計合わせをする水晶振動子でも
結構な線まで行きそうですね。
ただその場合は、GPSとしてどんなに精度が上がっても
等価原理の発見は不可能になります。
> 何度もいいますが、
> 「どう役に立つかがはっきりしている研究」
> は企業に任せておけばよいのではありませんか?
> 直接税金を投入することは、かえって不効率になりませんか?
> 「どう役に立つかがはっきりしている研究」
> だが、企業の研究開発には委ねられないものとは何でしょうか?
いくらでもあります。
失敗するリスクの高い研究、
コスト的にペイしない研究、
自前の研究体制では「納期」に間に合わない研究、
一企業だけが実用化しても市場インパクトがない研究、
その企業に研究設備がない研究、
その企業に人材がいない研究、
そもそも基礎研究で解決するかどうかが当事者には判断できない研究。
もう十数年前に江崎玲於奈が講演で
「アメリカの企業で基礎研究をしているのは
IBMと××(名前失念、文脈からしてATTか?)だけである」
と言い放ったのを聞いたことがあります。氏は続けて、
「共通の特徴は、独占企業であることだ」と言いました。
充分に競争的な環境にある企業にとっては、
一定規模以上の研究は、それが役に立つとわかっていても、
ほぼ確実な成功率が約束されない限り、手が出せないのです。
「社運を傾けて」が比喩でなく真実である時代なのですから。
それにしても、
「どう役に立つかがはっきりしている研究」は
大学でやるより企業でやった方が効率がよいのは何故なのでしょう…
その理由次第では、「役に立たない研究」も
企業に発注した方が良い、ということになりますね。
「どう役に立つかがはっきりしている研究」は
大学人の使命ではないと言うのならともかく、
企業のほうが効率的であると決めつけるのは、
天に向かってつばを吐く行為になりませんか?
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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