工繊大の塚本です.

In article <e4e7eea8-7f94-48aa-91f5-30b001e1e280@y10g2000prf.googlegroups.com>
KyokoYoshida <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> つまり,E_j^2=E_j,(E_j)^*=E_jだけから,
> 「Im E_j の正規直交基底をそれぞれ取って,
> :
> それらが V の正規直交基底となることを」
> が示せるのでしょうか?

既に述べたように, 0 でない線形変換 E_j らが,
 (E_j)^2 = E_j, E_i E_j = 0  (i ≠ j),
 Σ_{j=1}^r E_j = 1, (E_j)^* = E_j を
満たしていれば, 全空間 V は部分区間 Im E_j らの
直交直和 V = Im E_1 (+) Im E_2 (+) … (+) Im E_r
になります. このことから Im E_j の正規直交基底を
それぞれ取って, それを合わせれば V の正規直交基底
となることは直ぐに示されますが, そもそも,
正規直交基底を取らなくても, この問題のように
自己随伴作用素の spectral 分解があれば,
それでその作用素の固有値・固有空間が明確になることは
線形変換の性質から導かれるのですから,
正規直交基底を取って議論する必要もないでしょう.
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塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp