工繊大の塚本です.

In article <110f110f-a0b4-4cd0-aa5c-9edb21d79ab6@j8g2000yqd.googlegroups.com>
KyokoYoshida <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> A,Bを集合とし,もしA≠φならB≠φとする。
> この時,Map(A,B):={{(a,b)∈A×B';∀a∈Aに対し,∃!b∈B'}∈2^{A×B};B'⊂B}の元を
> AからBへの写像という。
> 
> という定義ではダメでしょうか?

 M(A, B) で A から B への写像 f の graph f の全体を
書き表そうというのであれば, 書き方が違います.
 C ∈ 2^{A×B} の満たすべき条件を,
 C の形が { (a, b) ∈ A×B' | ∀ a ∈ A に対し ∃! b ∈ B' }
の形であるという記述でやり過ごそうというのは独りよがりです.
それは正しい言明の仕方ではありません.
集合論的に正しく「分出」の手順が踏まれていると
分かるように書かないといけません.

  Map(A, B) = { C ∈ 2^{A×B} | C は条件 (*) を満たし, pr_A(C) = A }

として, 条件 (*) のところは

  (a, b) ∈ C, (a, b') ∈ C ならば b = b'

とすることになります. pr_B(C) = B を条件として課すかどうかは
 Map(A, B) で何を表したいかの立場によるでしょう.

無論, 逆に, 写像の概念をにじませた定義にしたいのであれば,
 Map(A, B) = { C ∈ 2^{A×B} | ∀ a ∈ A, ∃! b ∈ B, (a, b) ∈ C } と
書くことも出来ます. 違いがお分かりでしょうか.

# しかし, f ではなく graph f が本体であるというのであれば
# なおのこと, a ∈ A に対し, b = f(a) ∈ B が一意に定まる,
# という「写像 f 」の naive な「定義」に寄り掛かっては
# いけないでしょう.
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塚本千秋@数理・自然部門.基盤科学系.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp