Re: [命題]任意の二つの集合 A,B について、A から B への単射があるか、または B から A への単射がある
工繊大の塚本です.
In article <41e8e91a-0b97-4b37-957f-1a830d2e640a@d16g2000yqb.googlegroups.com>
KyokoYoshida <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> つまり, graph(∪_{g∈S'}g)=∪_{g∈S'}graph(g)が成立つ事を
> 示さねばならないという事でしょうか?
違います. そういう言い方自体が間違っています.
> それには
> ∪_{g∈S'}gが写像になる事、
> graph(∪_{g∈S'}g)⊂∪_{g∈S'}graph(g)、
> graph(∪_{g∈S'}g)⊃∪_{g∈S'}graph(g)の
> 3点を言えばいいのでしょうか?
違います.
私が何回も指摘しているのは,
∪_{g∈S'}g は未定義であるということです.
未定義なものが写像になるかどうかを議論しても
始まりません. ましてやその graph なる集合
graph(∪_{g∈S'}g) にも意味がない以上,
それと ∪_{g∈S'}graph(g) との比較にも意味はありません.
S' に上界が存在することを示すことが目標ですが,
∪_{g∈S'}graph(g) を graph とするような写像が *あったら*
それが最小の上界となるだろうことは思い付くでしょう.
「証明」には, 先ず, ∪_{g∈S'}graph(g) が確かに
A の部分集合から B の部分集合への全単射写像の
graph になることを示す必要があります.
その後で, その写像に, F なり, ∪_{g∈S'}g なり,
好きな名前を付けてやれば,
graph F = ∪_{g∈S'}graph(g) だったり,
graph(∪_{g∈S'}g) = ∪_{g∈S'}graph(g) だったりが
成立つ事は *当たり前* です.
だから, 等式 graph(∪_{g∈S'}g) = ∪_{g∈S'}graph(g)
には ∪_{g∈S'}g を定義するための「処方箋」としての
意味しかない, と申し上げているのです.
--
塚本千秋@数理・自然部門.基盤科学系.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
GnuPG Key ID = ECC8A735
GnuPG Key fingerprint = 9BE6 B9E9 55A5 A499 CD51 946E 9BDC 7870 ECC8 A735