工繊大の塚本です.

投稿の仕方を変更されましたか?
貴方の投稿は base64 に encode されていて,
 binary 記事と見做されるでしょうから,
 Google から外には配送されない場合が多い
と思われます. 行きがかり上, これには
 Google にあるものから再生して followup
致しますが, 面倒になったら, followup は
止めます.

In article <d8b19df9-5657-4f6c-8200-89e770f914b0@b7g2000pre.googlegroups.com>
kyokoyoshida123 <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> そうしますとこれすらも使えないのであればどうすればいいのでしょうか?

ユークリッド空間が正定値内積を備えたベクトル空間に付随する
アフィン空間であるという立場からの証明は既に示しました.
 
> 下記が幾何学での5つの公理ですね(Wikiより抜粋)。
> 『「(1) 点と点を直線で結ぶ事ができる
> (2) 線分を延長して直線にできる
> (3) 一点を中心にして任意の半径の円を描く事ができる。
> (4) 全ての直角は等しい(角度である)
> (5) 直線が 2 直線に交わり、同じ側の内角の和を 2 直角より小さくするならば、この
>  2直線は限りなく延長されると、2 直角より小さい角のある側において交わる。
> (平行線公理、第五公理)。』

それはユークリッドの「原論」におけるもので, それを
使って実際に幾何学を議論するに於いては図形の合同に
ついての直感的理解が前提とされていて, 現代的な意味
での公理系とはなっていません.

> 現代的な意味とはどういうことでしょうか?

詳しくお知りになりたければ, 岩波数学辞典(第4版)の
80 幾何学基礎論 をお読みになることをお勧めします.
471 ユークリッド幾何学 も御参照下さい.

> S''(Z)=S''(Σ_{i=1}^d a_i OX_i)
> =Σ_{i=1}^d b_i S''(OX_i)
> =Σ_{i=1}^d b_i OS''(X_i)

どんな点の位置ベクトルも任意の正規直交基底の一次結合で
表現できるのは当然ですが, a_i = b_i を示したい.

> (∵Zは長さを変えない)

この意味付けは意味不明です.

> よって,任意の点A,Bと任意のスカラーa,bに対し,aOA=aΣ_{i=1}^d,OX_i
> bOB=bΣ_{i=1}^d OX_iと表す事にすると

各 OX_i についての係数がないのでは, そのようには表せません.

> S''(aOA+bOB)=S''((a+b)Σ_{i=1}^d OX_i)
> (∵幾何ベクトルの分配法則,加法についての交換法則)
> から(a+b)Σ_{i=1}^d OS''(X_i)はどうすれば言えますでしょうか?

だからこの問も無意味ですね.
 
> 任意のX,Y∈R^dに対して|S''(X)-S''(Y)|=r|X-Y|なるr∈Rがある事を
> 言えばいいのですよね。

既に, r = 1 でそれが成立することを示した筈です.

> |S''(X)-S''(Y)|=|D_{1/r}○S'(X)-D_{1/r}○S'(Y)|(∵S''の定義)
> =|D_{1/r}○T_{-V}(S(X))-D_{1/r}○T_-{V}(S(Y))|(∵S'の定義)
> =|D_{1/r}(V-S(X))-D_{1/r}(V-S(Y))|(∵T_{-V}の定義)
> =|1/r(S(O)-O-S(X))-1/r(S(O)-O-S(Y))|(∵D_{1/r}の定義)
> =|1/rS(X)-1/rS(Y)|
> =|1/r||S(X)-S(Y)|
> =|1/r||X-Y| (∵今,Sはratio 1のsimilarity)

 S の最初の仮定は similarity であるということだけで,
その r をずっと使っているので, |S(X) - S(Y)| = r|X - Y|
です.

> で確かにS''はsimilarityですね。

どうしてわざわざ間違った話にするのでしょうか.

In article <5756ee0c-3f9f-42e9-a9fa-2ae103eca5d2@x6g2000vbg.googlegroups.com>
kyokoyoshida123 <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
% 任意の線分を線分に写すのだから,直線を直線に写す
% (∵もし直線が直線に写されない場合は L(x,y)⊃Z:線分がS''(Z)が
% 線分にならないとなる線分Zがある筈である。
% しかし,これは(a)のsimilarlityは線分を線分に写すという事に反する)
 
> すいません。このようなやり方しか思いつきませんでした。
> どのようにすれば荒くなりませんでしょうか?

直線が直線に写されない場合, x, y を通る直線 L に
含まれる線分 Z で, S''(Z) が線分にならないものが
存在する, ことを証明して下さい.

> これからA:=Σ_{i=1}^d a_i OH_i なら
> S(A)=Σ_{i=1}^d a_i OS''(H_i) となるのですね。

やはり, 理解しての記述とは思えません.

> 射影の和も射影の和に写る事はどうすれば言えますでしょうか?

射影の和が射影の和に写ることを直接示す必要は
ないのです. 正規直交基底の各単位ベクトル方向
への射影が, 正規直交基底の像の正規直交基底の
各単位ベクトル方向への射影に写ることが分かれ
ば, 既に見たように,

  S''(Y) (= S''(Σ_{i=1}^d a_i OX_i))
  = Σ_{i=1}^d a_i OS''(X_i)

が成立します. このことから,
 OS''(X_j) = Σ_{i=1}^d p_{ij} OX_i  (1≦j≦d)
なる p_{ij} を用いれば,
 Y = Σ_{j=1}^d a_j OX_j なる点は
 S''(Y) = Σ_{j=1}^d a_j OS''(X_j)
 = Σ_{j=1}^d a_j Σ_{i=1}^d p_{ij} OX_i
 = Σ_{i=1}^d (Σ_{j=1} p_{ij} a_j) OX_i
なる点に写されているので,
 S'' は, 正規直交基底 OX_i についての
表現行列が (p_{ij}) であるような, 線形写像
であることが分かります.

> OS''(Y)=S''(OY)=S''(Σ_{i=1}^d a_i OX_i)
> = D_{1/r}○S'(Σ_{i=1}^d a_i OX_i)
> = D_{1/r}○T_{-V}S(Σ_{i=1}^d a_i OX_i)
> から
> =D_{1/r}○T_{-V}(Σ_{i=1}^d a_i S(OX_i))
> はどうすれば言えますでしょうか?

 S ではそうならない( S(O) = V ≠ O )ので,
 S'' での話にしているわけです.

> ここを突破できたなら

だからそこは突破しません. 回避します.

> となり,晴れてS''が線形である事が言えると思います。

 S'' が線形であることがわかって初めて
 S が「アフィン写像」であることが分かります.

> OYもOS''(Y)も夫々の正規直交基底(長さ1の射影)の一次結合で表されていて,
> S''は射影を射影に長さを変えずに写すから,
> 結局,{OX_1,OX_2,,OX_d},{OS''(X_1),OS''(X_2),,OS''(X_d)}も同じ基底なのですね。

同じ基底ではないです. 同じく正規直交基底ではあります.

> よって,
> OX_1=OS''(X_{i,1}),OX_2=OS''(X_{i,2}),,OX_d=OS''(X_{i,d})となるように
> OS''(X_1),OS''(X_2),,OS''(X_d)を並び変えれる。

これは間違いです.

> OY-OS''(Y)
> =(a+b,a+b,,a+b) ・(t^(OX_1,OX_2,,OX_d)-t^(OS''(X_{i,1}),OS''(X_{i,
> 2}),,OS''X_{i,d})))
> =(a+b,a+b,,a+b) ・O (但し,ここのOは零行列)
> =O
> となり,OY=OS''(Y)が言えるのですね。

これも無意味な式変形ですね.
 
> ところで
> S''(aOA+bOB)=S''((a+b)Σ_{i=1}^d OX_i = (a+b)Σ_{i=1}^d OS''(X_i)
> は成り立つのでしょうか?

何とも無意味な問ですね. どうも一次結合が分かっていない
のではありませんか.

> e_1:=t^(1,0,0),e_2:=t^(0,1,0),e_3:=t^(0,0,1)とします。

そのように固定しては, 任意の直交変換が
簡単な形で表せないではありませんか.

> という3×3行列がR^3での回転を表すという意味です。

だから -1 が全体に付くのでは, 回転にならないでしょう.

> という意味でしたが後者の行列式は-1になるので,回転ではなく,
> improperな回転になりますね。
> ,,,という事で

全然, 話がつながりませんが, それはさておき,

> J_1:=E(:単位行列)の時,det(J_1)=1
> 
> J_2:=
> [[cosθ,-sinθ,0],
> [ sinθ, cosθ, 0],
> [  0,      0,   1]]  の時,det(J_2)=1
> 
> が考えられ,各行列に
> (行入れ替え)+(行を-1倍)
> という操作が偶数回のものは回転,奇数回のものはimproperな回転。
> となるのですね。

ある行列が, 「回転」であるとか, 「improper な回転」
であるとか, を議論することと, 「回転」とか
「improper な回転」は一般にどのような行列で表現
できるか, を議論することとの間には遙かな隔たりが
あります.

> det =1の直交行列はどれか奇数個の行を-1倍するか
> 2つの行の入れ替え奇数回入れ替えれば
> det = -1となりますよね。

それは「ある行列が improper な回転の行列になる」
というだけの話です. より正確には det = -1 となる
直交行列であるというだけの話です.

> そして,奇数回の行入れ替えや奇数回の行の-1倍は行列式の性質から
> 符号が逆転しますね。

それはそうですが, それだけの話です.

> 上記のような直交行列A=(a_ij)を表現行列とする線形写像をfとすると
> R^d∋∀x:=(x_ij),y:=(y_ij)に対して,<f(x),f(y)>

どうして x_ij とか y_ij とか添え字が二重になるのでしょう.
ともあれ, 直交行列が直交変換を表すというだけですね.

> (∵Aは(cosθ,-sinθ)と(sinθ,cosθ)と1を対角成分に持ち
> その他成分は0であるような行列に行の入れ替えか行を-1倍したもの)
> =<x,y)
> で内積が保存されたのでfは直交変換になるのですね。

ですから, A がその形をしていれば, 直交行列ですが,
直交行列が直交変換を表すのはとっくに分かっている筈
ではなかったのですか.

何度も言いますが, 大事なのは, 正規直交基底を
標準基底 e_1, e_2, ... , e_d ではない, 別の
正規直交基底 p_1, p_2, ... , p_d に取り替える
ことにより, 直交行列 A の表す直交変換の
 p_1, p_2, ... , p_d についての表現行列 C が
 R(θ_1), etc. を並べた形になる, 表現行列を
分かり易い形に取り直せる, ということです.
なお,  P = (p_1 p_2 … p_d) という直交行列を使うと
 C = P^{-1} A P です.

> 各行を入れ替えたり,各行を-1倍したものも直交変換の表現行列ですよね。

だから, 直交行列は色々ありますが, それの表す
直交変換についてどう正規直交基底の取替えを行って,
分かり易いそれの表現行列として何を取るか,
が問題になっているのです.

> [[1,0,0,0,   0,       0],
> [0,0,-1,0,   0,      0 ],
> [0,0,0,1,    0,       0 ],
> [0,1,0,0,    0,       0 ],
> [0,0,0,0,cos(x),-sin(x)],
> [0,0,0,0,sin(x),cos(x)]]
> の形のものとか
> 単位行列は考えなくていいのでしょうか?

上の形ものは考えなくても良い, というのが肝心なのです.
単位行列は R(0) (と 1)を対角線に並べたものです.
-- 
塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp