工繊大の塚本です.

In article <1a181765-d61f-4c32-b124-1adf2b49847f@s16g2000vbp.googlegroups.com>
kyokoyoshida123 <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> 有難うございます。L:={x+t(y-x);t∈[0,1]}なのですね。
> z∈Lを採るとz:=x+t(y-x)と書け,
> |x - z| + |z - y|=|x -(x+t(y-x))|+|x+t(y-x)-y|=|t(y-x)|+|(t-1)(y-x)|
> =|y-x|(∵|t(y-x)|はベクトルy-xの長さのt倍の長さ,
> |(t-1)(y-x)|はy-xの長さから|t(y-x)|の長さを引いたもの)
> で|x - z| + |z - y| = |x - y|
> が示せました。

 |t(y - x)| + |(t - 1)(y - x)| = |t||y - x| + |t - 1||y - x|
 = t |y - x| + (1 - t) |y - x| = |y - x| ですから,
それは良いのですが, |x - z| + |z - y| = |x - y| を満たす点
 z は z = x + t (y - x)  (t ∈ [0, 1]) と書けることを示さないと
同値性の証明は完了しません.

> そうですか。するとS''=D_{1/r}○S○T_{-V}は
> OX_iを-Vの分平行移動し(∵T_{-V}の定義),
> Sで或る線分に写し(∵(a)),1/r倍の拡張。
> ,,,でしょうか?

 S'' は, O を O に移す, ratio が 1 の similarity である
ということだけが分かります. そのことから,
正規直交基底 OX_i の一次結合 OY = Σ a_i OX_i で表される点 Y が
新たな正規直交基底 OS''(X_i) の同じ係数の一次結合
 OY'' = Σ a_i OS''(X_i) で決まる点 Y'' に移される,
つまり S''(Y) = Y'' であることを示して, 初めて,
 S'' が線形写像であることが分かります.

> a_iOS''(X_i)はベクトルOS''(X_i)のa_i倍ですよね。

それはそうですが, 何かの similarity や拡大・縮小で
そうなっているわけではないので, 「拡張」という言葉を
使っても何の足しにもなりません.

> つまり,a_iOX_iらは射影なのですね。

言葉だけ知っていても使えなければ空しい.

> In article <090509161620.M0229929@cs1.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
> > 直交変換, 即ち, 内積を保つ線形写像, を表す行列 P は
> > 直交行列, 即ち, P の転置行列を Q とするとき, QP = E (単位行列)
> > となる行列であるというのは御存知ですか.
> 
> はい。それは知っていますが。。

それは怪しい.

> そうしますと,Qは線対称(improper)な変換を行う行列なのですね。

 Q は P^{-1} で, やはり直交行列だというだけです.
平面の場合, P が回転であれば, Q も(逆への)回転で,
 P が improper である場合には, Q も improper です.

> > P = [[a, b],  についての, QP = E という方程式から,
> >      [c, d]]
> > P = [[cos θ, - sin θ],
> >      [sin θ,   cos θ]]
> > 又は
> > P = [[cos θ,   sin θ],
> >      [sin θ, - cos θ]]
> > の形の行列のみが解であることをお確かめ下さい.
> 
> 前者が2次の回転で後者が2次のimproperな回転(線対称&回転)なのですね。
> n次の場合は2次ように具体的には書けないのですね。
> n次でのimproperな回転はP・t^(-P)=t^(-P)・P=E_nなる行列Pですね。

 -P は変ですね.

平面でなくても, det P = 1 の直交行列か,
 det P = -1 の直交行列か, の区別はあり,
空間では, det P = 1 の直交行列に対応する変換が
ある軸についての回転であるということは言えますが,
 4 次元以上での直交変換は単に回転といえるようなものでは
ありません. しかし, 具体的に書けないわけでもありません.

> これもS''をどのように置けばimproperな回転になるのでしょうか?

 det P = -1 のものは det P = 1 のものと
ある(余次元 1 の)超平面についての鏡映変換との
合成になります.

後は標準的な計算だからどうでも良いのですが,

> Q=t^Pですから
> QP=
> (a,c)(a,b)
> (b,d)(c,d)
> =
> (a^2+c^2,ab+cd)
> (ab+cd,b^2+d^2)
> =
> (1,0)
> (0,1)

こちらだけで実は十分です.

> と
> (a,b)(a,c)
> (c,d)(b,d)
> =
> (a^2+b^2,ac+bd)
> (ac+bd,c^2+d^2)
> =
> (1,0)
> (0,1)

まあ, 理由が述べられるのであれば, こちらも使って構わないですが.

> より, a^2+b^2=1を得ますから
> ピタゴラスの定理からa=±sinθ,b=±cosθかa=±cosθ,b=±sinθで

ひょっとして 16 通りの場合全てで考えたのですか.

> それ以外の等式から
> a=d=cosθ,b=-c=sinθかa=-d=cosθ,b=c=sinθとなりますね。

随分と怪しい話ですね.
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塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp