工繊大の塚本と申します.

In article <619650c5-32c3-4774-8567-6a04b7cad756@p6g2000pre.googlegroups.com>
kyokoyoshida123 <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> プリント配布からの問題です。
> 
> http://www.geocities.jp/narunarunarunaru/study/problem3.jpg
> 3. Suppose S is a similarity.
> (a) Show that S maps a line segment to a line segment.
> (b) Show that if L_1 and L_2 are two segments that make an angle
> α,then S(L_1) and S(L_2) make an angle α or -α.
> (c) Show that every similarity is a composition of a translation, a
> rotation (possibly improper), and a dilation.
> の問題です。
> 
> Similarlityの定義です。

以下, 途中に書いてある話に応用することが目的ではありますが,
この問題自体は線形代数の問題です.

>  写像 S:R^d→R^dはもし,
> |S(x)-S(y)|=r|x-y|
> ならratio r>0でのsimilarityという。

これが定義で,

> それはあらゆるR^dでのsimilarityは平行移動,回転,rによる拡大の
> 合成写像であるという事が示され得る。

これを示したいのです.

> それで問題3についてですが
> Sがsimilarityだというのだから,0<∃r∈R;
> ∀x,y∈R^dに対して,|S(x)-S(y)|=r|x-y|と書ける。

「書ける」ではなく, S: R^d → R^d はそれを
「満たす」のです.
 
> (a)については『Sは線分から線分への写像である』
> このSはSierpinski triangleと解釈していいのでしょうか?
> そうだとすると具体的にどうやって証明すればいいのでしょうか?

違います. 上に書いてある S: R^d → R^d について
示すことになります. つまり, ある正数 r について,
 R^d の任意の点 x, y について |S(x) - S(y)| = r |x - y|
が成立するなら, S は R^d の任意の線分を,
 R^d の線分に移す.

 x, y を端点とする線分上の任意の点 z の像 S(z) が
 S(x), S(y) を端点とする線分上にあることを
示せば良い.

> (b)については『もしL_1とL_2が角度αを作る2つの線分だとするとその時,
> S(L_1)とS(L_2)は角度αか-αを作る』
> はどのようにして証明すればいいのでしょうか?

 L_1 と L_2 の交点を A とし,
 L_1 上に A と異なる点 B を,
 L_2 上に A と異なる点 C を取る時,
 △ABC と △S(A)S(B)S(C) を比べましょう.

> (c)についは『あらゆるsiilarityは平行移動,回転,
> 考えによっては不適切な拡大である事を示せ』
> はどのようにして証明すればいいのでしょうか?

「考えによっては不適切な」というのは全くの誤訳です.

任意の similarity は, 平行移動, 「回転」(improper なものの
場合も含む), 拡大・縮小の合成である, ことを
示すのです.

「回転」というよりは「直交変換」ですね.
平面における improper な rotation というのは
回転と線対称の合成のことです.

任意の similarity は, 平行移動と原点を固定する
 similarity の合成であることを示します.
原点を固定する similarity は(原点を中心とする)
拡大・縮小と直交変換の合成であることを示します.
それで御仕舞です.
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塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp