逐次雑記 2011年4月上旬

◇ T.P.さくら -時空樹防衛戦- 後編 (3月31日放映分)

今回も桜は枯れる宿命……でも, 今回は桜が純粋に望まれますね。副作用があったり忌避されたりはしません。そのせいか管理局の人々は, 時空樹に活動がかなり依存しているように見えてしまうのが何だかな……あくまでも『時空樹』であって, 時空間転移以外の力は局員個人個人に備わったもののようですけど。

眞子ちんの隣に居るの, 色彩設定が違うけどともちゃんみっくんだったりするかな……で, 萌先輩とアリスの間に居るのは, 髪型が違うけど環? こういうスピンオフ/コラボレーション作品は, ゲストを何人出すかが勝負みたいなものがありますからね。ああ, 頼子さんの出番も欲しかった。時空樹再生儀式に従事しているのも同じ3人に見えるんだから, このくらいリデザインしても良いでしょうに。

750年・奈良……時空間転移がまだ制御できない時貞。あ, 危ない, 悪役がギャグに堕ちる危険がありました(^^;;; で, 腹癒せに大仏を破壊する……異教の偶像だからとか, そういう理由じゃないよねえ。単なる八つ当たりだよね。装束は己のイメージに縛られているけど, 現在キリスト教徒って訳じゃないんだから。ま, それは別に良いんですけど, 気になるのは, 逃げ出す現地民が時代考証無視っぽいってこと。これ, 単純に過去なのではなく, 異世界だったりしませんか?

時空樹が枯れてて転移できないけど, 監視はできるんですね。ただ, 現地時空へ直接行けないと, 時空魚雷・時空閉鎖・次元砲といった大雑把な攻撃しかできないと。相手を無力化した後で管理局の時空へ転送してくるのは, 時空閉鎖の演出を見る限り可能に思えますが, 無力化するのが大変そうですねえ。相手が強力過ぎて全部効果ありませんでしたが, 本来この状態では相手を無傷で確保できない, むしろかなりの確実で殺してしまうんでしょう。さくらが必死で止めようとしていたの, ただ純一が傷つくって程度じゃないからだと考えれば納得いきますし。

その頃, ちゃんと独房に拘禁されていた杉並。「誰かここを開けろ! 開けるんだ!」「は〜い, 助けに来ました〜♪」う〜む, この杉並は破天荒ではあっても理性度が比較的高いから, こういうギャグに巻き込まれてしまうのか……。いや, ここで初代・二代目杉並の場合は, 下敷きになるような無様な真似は絶対にしませんから。……uni.の杉並はどうなのか, 気になってきた。それはさておき, さり気なく怪力っぷりを発揮した美春。目からビーム撃ってることもありますし, 実はミハルなんでしょうか?

さくらの涙に応えたか, 花弁を一枚散らす桜。これだけでゲートが開放できるんですねえ。ま, 実際, 花弁1枚は1シーン分(← TRPG風表現)の思い出に相当する強い力を持つ筈ですから, むしろ1枚とはいえ余力を残していたことに驚嘆するべきなんでしょう。これが原因で完全に枯れるとかだったら……劇的過ぎて後が心配になりますけど。

1600年10月, 関ヶ原……この時代に干渉したら時貞にも直接的な影響が出たりしないかな, なんて思ったりしましたが, さてさっきの疑念に基づけば, これが時貞の生まれた世界であるとは限りませんから, 気にしないことにしましょう。この後のシーンで(ここまで書いたところで地震発生)関ヶ原であることが何の意味も成していないことですし(^^;;; ……携帯パイプオルガンですかそれは?(^^;;; そもそも空中にある時点で何を言っても無駄ですな。

時貞の慟哭……また, 過去何度も見たシーンだなあ……いや, 最近の視聴者にとっては新鮮だったりするのかな? 私が今だに印象に残りまくっている時貞の物語(複数)ってのは, 20年くらい前のものだしね(逆おいおい)。だから, 少なくとも, さくらにとっては未経験と思われますな(作中視点とメタ視点を混ぜるなよ)。負傷の影響が無い訳ではないさくら, 「痛みを受けても痛うない!」それは闇皇姫@ラ・アルメイアの幻砦。いやその, 傷みの表現はあったけど戦闘行動に影響なさそうだったので, つい。

改めて次元砲を叩き込もうとする芳乃局長。……こ, これはもしかして, 好運の破魔矢でしょうか? 環の要素がここで再現されているとしたら嬉しい限り(← D.C.ヒロインの中では環が結構好きなのです)。しかし時貞を倒すには到らず, ばーちゃん落胆しちゃいましたけど……でも無視できないくらいのダメージは与えているようですよ? 破魔矢はもう撃てないとしても, このダメージを無意味とまで思うことはないんじゃないかな。

こちらも攻めあぐねているさくらの下に, 時空怪盗杉並登場。「できないから諦めるのか? お前はできる事しかしないのか?」「じゃあどうしたら純一君を元に戻せるの!?」「そんな事は俺も知らん。だが, 知らんことはやらん事の理由にはならん」良い事言ってるんだけど, 有効な事は言ってないですな(^^;;; ともあれ, 作戦は「無理無茶無策」で。時喰い蟲は杉並達が抑えて, さくらが時貞を目指すと。杉並の武器は謎の羽, ミハルの武器は目からビーム, そして初の攻撃となる音夢は……背面放射!? 何だそれはっ。何か凄く薄ら寒いものがあったような?

「もし私に触れることができれば, この身体返してやろう!」信じられる訳ないでしょうが, 時貞は『特異点』純一の肉体があって初めて顕現できたんだから, 身体返したら消滅まではしないにしても行動できなくなるもん。で, 本気にしたさくらが鬼ごっこやったら, 当然反故にされますな(タッチできただけでも時貞にとっては屈辱かもしれませんけど)。しかし『時空閉鎖』って便利に使えるんだなあ。これがPCの作戦だったら, GM喜ぶでしょうね(TRPGじゃないってば)。

さくらを捕らえた時貞の中で, ここ来てようやく抵抗する純一。無理無茶無策が一転「俺ごと刈れ!」(今度はプロレスかよ…… > 水野)。ばーちゃんに対してはあれだけ抵抗したさくらだけど, 純一本人に言われると抗し切れず……これ悪意に受け取ることもできるんだよなあ。純一への責任転嫁って。じゃあ無理無茶無策を続けるのが良いのかって言われると, 判断なんてできる訳ないんだからさくらの選択を否定できないんですが。

ディメンション・ライフル……これ自体がどういう術なのかはともかく, 気になるのは, 魔法陣に配置されるカードの数が違うこと。ここでは右上の赤いカードがやたら多かったですよね。何か意味あるのかな? そして純一ごと時貞を刈って……で, 当然, 純一は生きてると。「時喰い蟲に寄生された者は, 時喰い蟲を倒すと元の状態に戻る。それはどうやら人間も同じだったようね」人間が寄生された前例無いんかい!

「さあ帰るぞ, 今夜はカレーだ!」本っ当ーに, 杉並一人居れば雰囲気がD.C.になるなあ!(^^;;; そしてさくらの弁当がカレーだったりしたら妄想できて面白かったのに(それだと保坂@みなみけになってしまう)。

後編, ことりの出番が一切ありませんね。私は別にことりファンではないので, これで激昂したりすることはありませんが, OPでも扱いが大きいのに本編中で後日譚にすら登場できないのは可哀想だなって思います。

◇ 刀語カタナガタリ 第八話「微刀・釵」(2010年8月13日放映分)

前回視聴はは2010年7月11日, 放映2日後。対するに今回は, 放映239日後orz ま, まあ, 6年溜めているアレよりは(比較にならんて)。

尾張よ, 私は帰って来た(違)。武士の町, の割には町割が直線的(特に橋の付近)なのが気になるなあ。交通の便を考えるのは町人町の特徴であって, 侍町はむしろ交通不便にするものなんですよ。道は極力細く, 交差点は極力鈎状に。

そんな町の一角にある, 空気読めない屋敷(^^;;; というかこれは空気がどうこう言うレベルを超越しているような。御近所からクレーム付かなかったんですか? 「悪趣味な屋敷だぜ, どんな目立ちたがり屋の家なんだろうな!」「私の家だ」とがめンちかい! 七花に言われるようじゃおしまいですよ(^^;;;

OP2: うわっ, ここで変更あったんだ! 全然知らなかったorz にしても相変わらずですなALI PROJECT, 落ち着かない落ち着かない。

「まあ良い機会だ, ここに慣れておけ。暫くこの屋敷で暮らすことになるのだから」「この屋敷で!?」「うむ, この『悪趣味な屋敷』で, だ」とがめ, 偽悪的にやっているのか, それとも本気でこのデザインを気に入っているのか……後者だとしたら, 世界一えくせれんとな髪型の人なんてメじゃありませんね(作品違)。でも内装はまとも……というか殺風景だし, 庭もまとも……塀以外は。内装は色々処分したらしい話がありましたけど, ここまで異常な造りを本気でするのであれば構造レベルからやるでしょうから, 中まで及んでいないということは偽装の可能性を……信じたいです。

「久しからず。……久しぶり, というほどではないな, 虚刀流」「右衛門左衛門, あんたいつの間にそこに」「得意なのでな。後ろを取るのは」得意というより, 趣味だったりしませんか?(^^;;; 右衛門左衛門に連れられて登城すると「何が『そういう事』だ, まったくのこのこ連れられて来おって。そなたさえ来なければ, それを口実にあの不愉快な奴に会わずに帰ることもできたと言うのに!」どうせ会わなきゃいけないのであれば, 七花が一緒の方が嬉しいよね? 「あの女, 目の上のたんこぶどころか……岩石? 小惑星? いや何だ……!」え, 同格だったんですか?

「似合いすぎるそのおかっぱ! ざんぎり? お菊人形? ねえ『てんてんてーん』ってやってみてよー。10歳, いや20歳は若く見える! 詐欺!? 詐欺よねー!?」否定姫ってこんな口調だったのか……(^^;;; 「戻ったらいの一番に貴様に聞きたい事があった。……貴様『ちぇりお』と『ちぇすと』は違うと知っておったのではないか?」「え, それ!?」奇策師殿には大切なことなのですよ(^^;;;

「今度こそは蹴落としてやったつもりだったのにな。まったく貴様のしぶとさには呆れ返るわ。そんなにもこの世に未練があるのか?」亡者扱いですかい, 凄い悪態ですな。「あんたが放った真庭忍軍如きに潰されるほど私はヤワじゃないのー。あんたの真っ黒な腹の中を全部暴くまでは, 私何度でも蘇ってあげるからー」「無駄だ無駄だ。貴様如きに暴かれるほど私の腹の黒さは淡くは無い。何度蘇ったところであっと言う間に蹴落としてやる。いや踏み潰してやる」そこで絶刀・鉋ですよ(違)。「否定するー。私はあんたのその言葉を否定するー。あんたにはもう無理ー。それどころか逆に私があんたを踏み潰すと予言するわー」「やってみろ。黒さにおいて格の違いを思い知らせてやる」とがめの黒さの源流は幼少期の受難にありますけど, 張り合う否定姫もそうなんでしょうか? 「思い知るのはあんたのようよー。地獄の底で奇策でも饂飩粉でも練ってなさいー」代理ガムができるんだ, きっと(大違)。「やかましい。何だ貴様こそ, その髪型, 人の事言えた義理か」「あらーこれなかなか評判良いのよー。あんたもやってみればー? あ, 無理かー。ごめーんごめーん」「ふん, まだ言うか。しつこい女だ」「誉めてくれてありがとー」仲良いね, お二人さん!

「挨拶はこれくらいにして, 本題に入るとするか」「ああ, そうね」「挨拶!? 今のが!?」ほら, 阿吽の呼吸って奴ですよ, 傍目には理解のできないやりとりだけど, 当人達にはこの上なくしっかりと噛み合ってるって事で。但し回転方向は逆, みたいな!(← 葵井巫女子風)。

「で, 所在不明所有者不明の残り5本の刀の情報を教えてくれようと言うのか?」「それは無理だけどー。四季崎記紀に関する情報をねー」一級災害指定地域・江戸の不要湖に記紀の工房があったらしい……どーせ, 否定姫にとっては既知の情報で, とがめを悔しがらせるだけのために今まで秘匿していたとか, そんななんでしょうけど。ただ, これを今回小出しにして来たのは, 一緒に目的があったんですね。「ところで。そこの床の間の物。その変な鉄の塊みたいな物は何だ?」「ああ別にー, ただの飾りよー」「貴様の趣味らしくも無いようだが, 誰かに押しつけられたか? 何なら不要湖に捨てて来ても良いぞ」「ありがとー。でもそれには全く及ばないわー」どう見ても銃なんですけど……さて七花は本当に気付かなかったのか。

「とがめ, 疲れたのか? 負ぶってやる。……じゃあこう? じゃ, どう? ……あー。でもあいつ前に居るから見えないよこっち。だから大丈夫だって」この無言で恥ずかしがるとがめがかーわーいーいー。そして, 抱き上げたら思いっきり振り返っていた右衛門左衛門(^^;;; そりゃ顔は前向いていても, 声はまる聞こえですよね。しかし振り返るタイミング, 計ってたでしょ。歩きながら内心『くくっ, 振り返りたい, 振り返りたい……我慢, 我慢……』とか思ってたりして(柊沢エリオル(妄想版)かよ!)。

不要湖, それは廃棄物埋立地。江戸の描写ってそんなのですか……。この世界では江戸が都市化されたことはなさそうですから, すると埋め立ては本来進んでいなくて, 周辺にあるのは古城と漁村と一部農村くらいだと思いますが……いや, 現実の地理歴史を反映させる意味は無いか。「私は別の任務があるので, これで」「あ, ああ……」「邪魔と解ったんだろう。まあ良いではないか, やっと二人きりになれたのだから」「え? 何?」「……ノリ悪!」「いや, 意味解らなくて……とがめさん?」その心は, 堂々とおんぶ。だけど『ノリ』を持ち出すって事は, やっぱり恋愛ごっこがしたかった?

日和号, それは殺戮機巧。でも廃棄された時計や鼠などには攻撃しないと。人間識別精度高いですね。「この日和号そのものが, 微刀・釵だ」どこが微で, どこが釵!?

今日のまにわに。信濃(のどこかの禅寺の塔中)へ派遣される海亀, 頭領会議の場から一瞬で消えた辺り, 有能さを感じさせたんですけど……「真庭忍軍十二頭領が一人, 真庭魚組指揮官, 真庭海亀と見受ける」「なんだお主は? どうして儂が, 最高恰好良くて最高イカした最高強い最高モテモテ最高金持ちの真庭海亀だと知っておる? 名乗った憶えも無いのだがなあ」こんな奴だったのか(^^;;; 「確かに炎刀・銃がここにあったのは間違いではないが」ああ, やっぱり, 否定姫のところにあったのは炎刀なんですね。「刀の種類を知っているのか? しかも『あった』とはどういう事だ?」「答えず。お前達忍者は歴史の黒子に過ぎない。これ以上炎刀に近付けば, 歴史的真実に辿り着く事になってしまう。噛ませ犬には役者不足だ」うーん, 言い方の酷さも相当なものですが(^^;;; しかし『歴史的真実』って何? 否定姫は既にそれに触れているって事だよね? 実は歴史はやり直しているとか, 世界は幻夢神の見ている夢だとか, アリスゲームは四季崎御父様の仕組んだ罠だとか?

「剣術使いか, それも洋刀」「皮肉なもんだな, そのなりの御主が日本刀を使うとは。……長寿, 即ち不死身。巨大組織の中でのうのうと暮らしている御主とは潜って来た修羅場の数が違うわ! 海亀こそが母なる海で最強の生き物だと言う事を教えてやろう!」その海亀をも殺すプラスチック製品が最強だったりして(現実違)。あ, 『洋刀』って, 西『洋』の刀に海『洋』を掛けた洒落ですか?

「御主, 忍者であろう」「今は違う。だが元は, 相生忍軍」真庭は宮城県や群馬県にありましたけど(← 何故岡山県を外す?), 相生は北海道や山形県や山梨県など色々なところにあるみたいですね(← だから, なぜ兵庫県を外す?)。「相生忍軍とは今から170年前, お前達真庭忍軍に滅ぼされた忍の里だ」四季崎記紀の時代と被ってたりしないかな? 何かここまで来たら, みんな絡んでいても良いような気がして来ました。「潜って来た修羅場の数が違うと。その通りだ, お前と私とでは, 潜って来た修羅場の質が違う。戦国時代の技をたった一人残った私が受け継いだ。今の真庭忍軍など相手にはならん。……尤も, 真庭鳳凰は別か」右衛門左衛門の出自はこれで解りましたけど, 経歴も気になるところですねえ。「不忍法・生かさず殺さず」殺してるじゃん! 「長寿の海亀, 短命に死す……」そんな不吉な事を言ったら, 不死の鳳凰だって。

旅籠に泊まるとがめと七花。皿がどうこうは, 適当こいてるだけですね。「そなたは人間でありながら刀だろう。であれば, 日和号は人形でありながら刀ということではないか。ならば日和号は, かなり変体刀らしい変体刀であろう」「物は言いようだな」一体何を追求した刀なんでしょうね。自律動作?

「聞こうと思ってて, でもずっと右衛門左衛門が居てできなかったんだけど……」「ほう? そなたも場の空気が読めるようになったのか?」「まあな。あのさ, 否定姫。あいつ何者なんだ? ほら, 髪の色と目の色がさ」「あの女も私と同じで, 出自は不明だ」とがめの出自は, 少なくとも本人と七花にとっては, 不明でも何でもないような気がしますが。とがめが否定姫の出自を知らないってだけでしょ? 「そんなにあの女の事が気になるか? まさか, 心変わりとかではあるまいな!?」「とがめの天敵だ。気になって当然だろう」「う。……ま, まあ, それなら良いのだ……」今回, とがめは可愛い表情仕草が多いですなあ。10歳20歳若返っていることもあって, 素敵ですわとがめちゃん状態。ところで, 旅籠に泊まっていて布団が一つって, 主人からどう思われたんだろう……いやまあ, 七花ととがめが惚れた腫れたの関係であるのは間違いないんですけど。

数日かけて不要湖の地図を作成したとがめ。……意外と普通。「そう言えば, とがめと旅して道に迷った事無いな」「三次元の空間把握能力は高い方だと自負しておる!」むしろ迷子になりやすい七花だよね。「さて, いよいよ日和号を倒す時が来た。それも傷付けずに倒さねばならない。そこで私の奇策だ」「おー, 出た, とがめの奇策。あ, 俺に何か手伝えることはあるか?」「うーん, そうだな。取り敢えず, 私の事を抱き締めているが良い」これは正面突破ですねえ(^^)

「落とし穴か! 流石とがめの奇策!」流石です, 本当に(^^;;; 観ている方は腰が砕けます。でも敵もさるもの引っ掻くもの, ピットを踏んだら間髪入れず跳んだ! 運動能力は想像以上に高いですね。「あのさ, 虚刀流は人間相手の格闘技だぜ。人形を相手にするなんて発想は無かった」プロレスならそれもアリです! 「そもそも格闘技ってのは読み合いだ。相手が下段攻撃してくる時は, それを防御しつつ相手のがら開きになった上段を突く。投げ技を掛けそうだったら投げ抜ける。まあ言ってみりゃ, まったく策の無いこなゆきに俺が負けたのも同じ事だ。だから, あいつには意表を突くための牽制も通じないし, それに……」「そうか七花, そなたの不安はよく解った」「不安て訳でもないんだけどさ……」「ならば, 例によって私の奇策が必要だという事だな!」めげない女です, 相変わらず(^^;;; 「お遊びはこれまでだ。私の奇策が通じない相手が居るなどと, 事もあろうにそなたに心配されてしまうとはな。人間であろうと人形であろうと, どういう状況でも私はあくまでも奇策のみで切りぬけて来た。逆境も苦境も, 私の前では等しく日常に過ぎん」日頃どんな煮え湯を飲み続けているんですか。第一話でも言ってたけどさ。「良かろう, 二度とそんな的外れな心配ができぬよう, これを機会にそなたを教育してやる。……今夜は寝かさぬぞ」で, 自分は寝たりして。

『人間認識。即刻惨殺』「惨殺できるものなら惨殺してみろ。その頃にはあんたは, まあ八裂きにはできないんだけどな!」「馬鹿, 嵌まって無い……」刀自体が対戦相手だと, こうならざるを得ませんか(^^;;; で, とがめの奇策とは, 日和号の機能性能を完全把握した上での, ガードブレイク策? 本体に傷を付ける訳にはいかないけど, 防御の上からダメージを与え続ければ……いやいやっ, 微刀・釵の本質が自律動作だとすれば, 外装のダメージより機構のダメージがよほど問題じゃ。

「今なら親父の言葉の意味が解る。刀になるとは, 気持ちを持つな, 考えるな, 感じるなという意味だ。とがめ, 日和号はちょっと前の俺だ。覚悟決意もなく, 何も捨てないで, 正義の心も無くただ, とがめに言われるまま, 刀集めをしていた俺だ! だからまにわにの蝙蝠も, 迷彩も錆も, 刀を集めるために何の迷いも無く斬った! でも意志を持たない刀のままだった! 俺は姉ちゃんに勝つ事ができなかった! ただ四季崎に命じられるまま, 何百年も命令通りに攻撃するこいつは, ちょっと前の俺と同じだ。俺, こんな風に, こんな機械人形みたいに戦ってたんだ。きっとみんな, ちっとも楽しく無かったんだよな」『人間, 認識』「俺にはお前が刀にしか見えないけれど, 日和号, お前は俺を人間と言ってくれるんだな!」七花, 父親の教えからも, 姉の調教からも, これで抜け出しましたね。真の意味で虚刀流当主になったんだと思います。「とがめに命じられたからじゃない。俺が人として, この心でそう決めたんだ! 俺は刀だが, 同時に魂を持つ人間なんだから!」これが七花が身体で表す虚刀流。

最後は日和号, 燃料切れで墜落。……日向ぼっこは充電でした。ああ, だから『日和号』って名前だったのね。殺意の高さの割に柔らかい名前だと思ったら。「問題は, 日和号の燃料とそなたの体力とどっちが早く底を尽くかだった」「でも, 俺の体力が勝つって勝算はあったのか? あ, 勝つと思えば運命はそうなるとか言うつもりだろ!」「違うな。運命は自分で言い張るものだ!」言ったもん勝ちですか(^^;;; 運命は自分で作るものって解釈すれば, 七花が言っているのと同じ事ですね。「人形に感情移入してどうする。人の顔はしていても, これはあくまでも完成形変体刀の一本, 微刀・釵なのだぞ。……まあ, 刀に対する感情移入なら, 私が言って良い事ではないか」刀からも感情移入されるというのが違いですね。

天童にあるのは王刀・鋸……実は玉刀ってオチだったりして。「あんたさあ, とっと真庭鳳凰を暗殺してきなさいよー」これはかなり壮絶な戦いになりそうな……そして本作の場合, 描かれない可能性が(^^;;;

◇ 刀語カタナガタリ 第九話「王刀・鋸」(2010年9月10日放映分)

所は出羽天童将棋村, 心王一鞘流第12代当主・汽口慚愧。この上無いほどの誠実者, 誠実過ぎても困る……というタイプ。虚刀流を相手にしても丸腰と武装とでの対戦などできないと言い張り, 武装させられる七花……当然一発負けですな。これで七花が少しでも刀を使えた日には, 第一話で蝙蝠に苦戦してしまいます。で, 『丸腰同士での対戦』って考え方は最初から無いんですね……そりゃそうか, 剣道の試合で両者丸腰なんて, 考えるだけでも異常ですわ。虚刀流が特殊過ぎるんです。

あ, 慚愧って女性なんですね。本作のキャラデザって中性的になりがちなんで解りませんでした。「女の歳は良く解らんな」「ふふん, まあそなたはそうであろうよ」「とがめが俺より歳下だってことは解るんだけどな」「ちぇりお!」前に歳上だって聞いてるのに(^^;;; 「誰が童子属性だ, 誰が!」「いやそんな事は一言も言ってないが」「そなたの姉に髪を切られてしまったせいで, ますます幼く見えるようになってしまった事は認めるが」実際, 可愛くなったと思います。「そんな事わざわざ認めなくても良いよ」「そなたこそ, この髪が気に入っているのではないか? どうだ? ほれほれ」味も憶えていますしね(^^)

「七花殿があそこまで弱かった, となれば, これは勝負が成立したとは言えません。不公平があったように思うのです。不公平は是正されねばなりません。よって七花殿を, 我が心王一鞘流の門下生として迎え入れた上で, この私が直々に鍛え上げ, その後改めて正々堂々の対戦, ということで如何でしょうか」……困ったほどの誠実者です(^^;;; 一歩間違えば1話まるまる空回りしていたところですよ。実際には七花が(意欲だけは)本気で取り組んだから良かったけど。

……むしろ空回りしまくったのはとがめでした(^^;;; 「剣の修行か。虚刀流が刀を持つなんて, 親父や姉ちゃんが聞いたらなあ。でも剣の修行って何するんだろう? 親父以外に手解き受けた事無いからなあ, 俺」「と, さっきから愚痴っぽい事を並べておる割には, 何故に顔が綻んでおるのだ? ったく, 女と見ればすぐこれだ! せいぜい手取り足取り教えてもらうが良いわ!」「へ? 何? どうしたの, とがめ? とがめさん?」始まる前からもうこれだ。ただこの時点では, 惚れた腫れたの関係を演出するための嫉妬ごっこを(一方的に)やっているだけかと思ったんだけどね。

「七花め, 初稽古を心細く思っているであろう。ここは私がいきなり行って励ましてやらねばな!」 → 「殺生はなりません。我が流派は殺人剣に在らず」ということで七花の顔に手を掛けて, 虫を捕まえて放つ慚愧。これで妄想を始めるとがめ「かっ, 関係ない……別に, どうってことない……ちっ違う, 違う, 違うったらー!!」あー可愛い(^^;;; もう最初から, 嫉妬ごっこじゃなくて嫉妬そのものですね。いつの間にかとがめも七花に本気? 素振り4本で竹刀を4回吹っ飛ばす七花も, 別の意味で本気(^^;;;

翌日, 道着が破れたので着替えた, そのタイミングでとがめに目撃される七花。いやこれは, とがめが既に箸が転んでも妄想する状態になっちゃってるだけですけど(何だその表現)。ただ, 繕いをする慚愧は, ストイックな武芸者のように思わせても仕草が普通以上に女性でしたね。それはさておきこの晩のとがめ「汽口と食事したからもう食べないと!? そなたの事を待っていたのだぞ!」「いや, 違う……」「何が違うのだ! いつからあの女と膝突き合わせて食事をする仲になったのだ!」「いや, そうじゃなくて, あまりに稽古が激しくて俺, 腹が減って動けなくなったから, 汽口が見兼ねて!」恋愛モノだったらまんまダメ男まっしぐらだよ七花(^^;;; 「勿論これは食べる, とがめと一緒に! 決まってるじゃん! いや, 汽口のところの食事は, 何と言うか凄く質素で, 全然腹の足しにならなかった。でも先に食べててくれて良かったんだぞ」「一人で食べても美味しくない……何でもない!」さて, 第一話以前のとがめは, 一緒に膳を並べられる相手は居たかな?

食事の話が出たため, 翌日は巨大お握り作らせるとがめ。いや, お弁当は, 朝の出がけに渡さないと。後から持って行くのは『忘れて行った』場合ですよ(違)。で, 今度は, 『腰の落とし方』を指南されている(これも文字で書くと邪推厳禁気味ですが)ところに, そしてバランス崩して押し倒しているところに出くわす……今回はとことんラブコメですか?(^^;;; 「七花と汽口が……そんなあ……まさか……あ, あれ……何, あたし, 何で涙が……」うんうん, これは良いラブコメですね。

今日のまにわに: 毒刀・鍍を入手。いかにも凶々しい刀ですな, 王刀とは上手い具合に正反対です。そこへやって来た右衛門左衛門……否定姫の命令で, 鳳凰を暗殺するために。暗殺というか, 正面から殺しに来てますが。この男, どうして否定姫に仕えているんだろ。「まさかお前が残って二人を逃すとは。煙幕か, 古くさい忍法を使うな」「はっ, 五月蝿いのよ。ただ単にあんた如きはあたし一人で充分というだけのことよ」おお, ここで白鷺が相手になるんですか。真庭忍法・永劫鞭……多数かつ自在に操れる鞭ですか。リーチも長いし視覚もほぼ無い, 強敵ですね。炎刀の相手ではなかったけど。……炎刀が無かったら, 右衛門左衛門はどういう戦い方をしたでしょう?

修行にいつまでも付き合って居られんと, さっさと再戦のための奇策を捻り出すとがめ。こなゆき戦の轍を踏襲すると言い「踏襲というより, ここではこう言っておいた方が良いか。私達が狙うのは『まぐれ勝ち』だ!」ズコー(^^;;; それは正面突破と同レベルの作戦ですね!(^^;;; でもむしろ七花に対して正面突破するべきなんでしょうけどね, 大暴れしてないで。あ, もしかして七花にはできない分, 代替行為として奇策に走ったんだったりして。

「あ, とがめ, ちょっとヤバいかもしれないぞ」と言われた途端に怖くなって大暴れを引っ込めるとがめ。「ヤバい!? いや, まあ確かに, 他所の流派の門下生になれという私の命令は理不尽であったと思うし, それで愛想を尽かされても仕方が無いのかもしれないけど, 私には私なりの考えがあってだな, それを聞いてくれても良いではないか, それをそれをー!!」「解った解った, いや, その件についての話はもう終わっている」ちーん(^^;;; 「終わっているとは何だー! まだ話し合いの余地は残っておるだろうが, 二人で築いてきた関係を一人で一方的に終わらそうとはどういうつもりだ, 私はこの10日間どういう思いで……」いやほんと, このところとがめがひたすら可愛くなっちゃって。奇策を立ててる時以外の占める割合が増えてません?

「いやヤバいのはとがめの立てた奇策だよ。その奇策は俺が刀剣使いの素人であることを前提に考えられている訳だろ。けれどとがめ, 10日前ならいざ知らず, あんたがその奇策を練っている間に俺は達人である汽口から直々にずっと教えを受けていたんだぜ。俺はもう素人とは言えないんじゃないのか?」『ズブの素人』から『素人』になったって程度じゃないの?(^^;;; 精神的な成長はあるにせよ, 『刀剣使い』としての成長は無いでしょ。「……そうか, 確かにそこまでは考えてはいなかった。私とした事が不覚だったな。よし解った……」で, 奇策の方を修正するのではなく, 七花の修行をリセットするという, 正に奇策(*^^*) 「まだ何か憶えておるか?」「……じぇんぶ忘れた……」ここで突然, 七花まで可愛くなっちゃって(おいおい!)

まずは将棋戦9局, とがめ5勝。続いて剣術戦1本勝負, 「七花殿。木刀の持ち方が間違っています……」うむ, 見事に何も身に付いていない(^^;;; しかしここで, とがめが目隠し将棋を始めて, 慚愧は何も言っていないのに一方的かつ的確に局を進めて行く……とがめ, 頭脳労働に強すぎ。普通に目隠し将棋するだけでも生半可じゃないのに, 相手の指し方まで取り込むなんて。で, 将棋が一切解らない七花はこれに何も心を動かされず……『心王一鞘流対虚刀流の一番は, とても静かに, 呆気無く, しかも地味に決着が付いたのでございます』錆白兵戦に匹敵する呆気無さですな(^^;;;

「でもさ, あれって厳密には反則じゃないのか? 横合いから選手にぺらぺらと話しかけるって言うのは。何だかずるい気もするんだけど」「そなたは何を言っておるのだ。反則に決まっておろうが」「でも, だったらそう指摘しそうなものじゃないか。あれだけ規則に五月蝿い汽口なのに」「だがな七花, その反則を取るのは誰だ? 審判役の私であろうが!」なら明らかに一方と利害関係を持ってしまっている審判を認めた事が間違いでしたな。確かに文句は言えない。「それに, この村に於いて, まさか将棋を指したことを反則扱いはできまいよ」それは……そういう物なのでしょうか……(^^;;;

あ, ちゃんと虚刀流でも戦ったのか。「お見それしました, 七花殿。知らなかったとは言え貴方のような使い手を, 私の如き未熟者の門下生として扱った無礼, お赦し下さい」「だからそんなに謝んなよ。あんたの剣は何も間違っちゃいないんだから」「剣を取った方が弱くなるなど, まるで呪いのようですね」丸腰での戦闘力を飛躍的に高める代わり, 少しでも武器防具を身に付けてしまうと一気に弱体化する……そんな呪いもあったねと。呪い, あるいは最初からそのように作られた。虚刀流も四季崎記紀の手に因るものって疑念は当初からありましたが……。

「またいつでも入らして下さい。そしてその際には, 是非もう一度お相手願いたい。その時を楽しみに, 私は心王一鞘流の看板をこれからも護り続けようと思います」「看板って, 看板は王刀じゃ無かったのかよ」「心の鬼を心で斬る, これを持って慚愧と名乗る。これからは私自身が看板です。……看板娘です♪」どんがらがっしゃん(^^;;; やりたかったんだろーなー, これが慚愧の素の性格なんだろーなー(^^;;;

「旧将軍はどうして王刀・鋸を収集できなかったのか, とな」その時の所有者が強力過ぎた, 隠匿あるいは封印されていた, あるいは……旧将軍が目的にした変体刀とは明確に異なっていた, とか?