Takahashi です。
"Tsukamoto Chiaki" <chiaki@ipc.kit.ac.jp> wrote in message
news:040307194838.M01412671@ims.ipc.kit.ac.jp...
> 工繊大の塚本と申します.
>
> 平均 μ, 分散 σ^2 > 0 を持つ可算個の独立同分布の確率変数 X_n に
> 対し, その「 n 個の平均」Y_n = (Σ_{i=1}^n X_i)/n と, (Y_n は,
> 平均 μ, 分散 (σ^2)/n であるので,) Y_n を平均 0, 分散 1 となる
> ように規格化したもの Z_n = (Y_n - μ)/(σ/sqrt(n)) を考える訳ですが,
>
> In article <c29fcp$7im$1@dccns.dcc.co.jp>
> "Takahasi Makoto" <takahasi@dcc.co.jp> writes:
> > 確かに、nがどんなに大きくても有限なら
> > 期待値0分散1の分布に変換可能ですが、n→∞と
> > した”後”では、分散0ですから標準正規分布には
> > なりえません。つまり、nが大きくなればいくらでも
> > 正規分布に近づくが、最終到達(収束)先は正規分布ではない。
>
> これは, Y_n の収束先 Y の分布が μ での Dirac 測度であるという
> ことと, Z_n の収束先 Z の分布が標準正規分布 N(0, 1) であることの
> 理解において, 何か混乱があるのではないですか.

確かにそのとおりでした。極限後の規格化と、規格化後の極限では結果が異なるので
した。わたしは極限化と積分の順序に問題があると勘違いしていました。
言い訳になりますが、元の出題者が(記法はTsukamoto式)
 Pr{Z_n≦β} = Pr{Y_n≦μ+β(σ/sqrt(n))} 
と書き換えたので、大数の強法則が頭にあって、
Y_nがμ一点分布に収束する、即 Z_n も同じと早とちりしました。
”パラドクス”のトリックはこの書き換えにあったのでしょうか?