"shuji matsuda" <shuji__matsuda@hotmail.com> wrote in message
news:2rih1qF1ae9b6U2@uni-berlin.de...
> In article <chdnp7$opb$1@news511.nifty.com>,
> 青龍 <shou77@hotmail.com> wrote:


              なるほど、なるほど。

日本国が、仮に、謝罪をするにしてもそれは当時の戦勝国であり、中華人民
共和国は当時存在しなかった。今、此れに謝罪を云々するのは的外れである。
…とのご意見ですが、おもしろいご意見です。ニュースグループ上は新しい視
点ですね。

私に言わしむれば、相手が謝罪しろとか反省しろとか言ってきている事を切っ
掛けにして謝罪なり反省を問題とすべきではなく、相手が要求して来ようと来
まいと、謝罪・反省が日本国の「利益」=価値になると考えられるか否かで決
すべきことのように思うわけです。

そして、この「利益」なり価値は分析を企てること無しにわれわれ日本国民が
それぞれの立場で希望を述べる立場には無い。(*)「日本国の利益」といえ
るか否かという制限がある。(**)それは憲法を読む事から導かれる、こう思
うわけです。
             (*)ニュースグループではこれまで殆どが
               日本国の利益=国益だと称してご自分
               の勝手な「希望」を語るのが常でありま
               した。

            (**)日本国民は、中国が謝罪や反省を要求
               してきても、それには一々こたえることは
               不要だとする憲法価値を承認しなければ
               ならない。憲法19条がその利益なり価
               値を既に予想させてくれている。

「謝罪」や「反省」でどんな憲法的価値を目指すのか?この一点を云々かんぬ
んすることのみに意義があるのであって、それ以外は的外れ。(*)「謝罪」や
「反省」を特定国家のみへ向けて表白しないことのほうが憲法的価値に合致
するということであれば、むしろ日本国はそのようなことをしてはならないこと
になる。(**)

             (*)以前、小泉首相が靖国を参拝したため
               に、中国が日本の新幹線技術の受注を
               見送ったことを捉え、これは国益に反す
               る態度ではないか、の議論がなされたこ
               とがある。このことは必ずしも的外れで
               はない。憲法13条、同22条そして同29
               条が日本国の目指す価値を予想させて
               くれているからであります。

               しかし、それのみで事が決まるわけでも
               ない。憲法は同時に、13条、19条で別
               の価値をも予想させる。

            (**)憲法的価値を探ることを度外視して、例
               えば南京大虐殺はあったのかとか、事実
               の捉え方が「正しい」だの「間違っている」
               だのを云々し、そこから短絡的に日本国
               の取るべき行動と結びつける論者が此
               処ニュースグループにも多数存在する。

               仮に、何がしかの規準から「正しい」「誤っ
               ている」が明らかにされたにせよ、<政治
               的選択>がそれに歩調を合わせなけれ
               ばならないわけではない。極論すれば、
               そうで無かったならば、歴史家や道徳教
               育家以外に政治家の存在は不要なもの
               となる。

               言うならば、<政治>とは、白でも黒とし、
               通りそうも無いものを通すところにその存
               在意義がある。したがって、ニュースグル
               ープでやる「正しい」「正しくない」の議論
               は未だ政治論議とはいえないものであっ
               て、言ってみれば、政治論議に入る一歩
               前の「情報収集」の段階のことに過ぎない。
               したがって、この「正しい」正しくない」を一
               足飛びに<政治選択>に結びつける姿
               勢はそれだけで既に誤り。

               動かないのは、最終的意味で、憲法価
               値を増進拡大することになるかならない
               かの視点みであります。

とりあえず、何処でなにを問題とすべきかの指摘だけ。

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