青龍です。

"Junya Suzuki" <PP6J-SZK@asahi-net.or.jp> wrote in message news:413afbe2$0$24331$44c9b20d@news3.asahi-net.or.jp...
> >  中曽根首相のときに、公式参拝と言い出すに至って、我慢出来な
> > くなった可能性もあります。
> 
> 日本側には関係ありません。

 それは矛盾ですね。
 鈴木さんは、
> 6年間で靖国神社に大きく変わったところはないので別の要因、特に中国側
> の政治的要請で「問題視」することになったと考えるしかないでしょう。問題視
> する理由として「A級」というのを持ち出してきたと考えるのが自然でしょう。

 と書いているでしょう。だから変わったところを指摘
したんです。何でそれが日本側に関係ないんですか?

> > > えーと、それは難しいでしょうね。ならない理由を説明出来ていません。
> > 
> >  ならない理由はまさに鈴木さんが言い当てていますよ。
> >  共同宣言に反するかどうかは、共同宣言自体の解釈によって決まること
> 
> 6年間は問題がないと解釈されていたんでしょ?

 それは鈴木さんの一方的決めつけ。
 抗議しなかったことが、共同宣言違反がなかったことには直結
しないことは何回も指摘してますね。
 それに中国側が抗議の対象としたのは中曽根首相の公式参拝
でしょう。その後すぐに抗議したのなら、その点は放置していたわ
けでもないし、態度を変える理由となる事情の変更もあったわけで
す。

  
> > であって、共同宣言の後に中国政府が6年間参拝を黙認したことは、参拝
> > が共同宣言に反しないことを証明しないからです。鈴木さんの主張が成立
> 
> 日本側としては有利な解釈を利用するのが外交というものでしょう。後から
> 抗議してきても「6年間も黙認してきてなぜですか?」というのが正しい外交
> だったわけですが、どうもそれとほど遠いのが日本の外務省ですからね。

 出鱈目な言い訳をして、日中関係を徒に悪化させたくなかったん
でしょう。
  
> >  それは間違い、過去の侵略についての反省という条文が、かなり抽象的な表現で
> > ある以上、 具体的な行為がその反省と矛盾するかは、具体的にいかなる行為をす
> > るとその反省と矛盾するのかという、解釈が必要となります。
> 
> 解釈をこれから日本側と中国側で作り上げていくというスタンスだったら尚更、一方的に
> 靖国参拝が悪だという主張を受け入れる必要はないですよね。

 それなら、中国側が自国の主張に沿って、日本に抗議をすること自体は
問題ないわけですよね。その後、それぞれの立場で議論をすればいいの
ですから。
 私は、首相が靖国神社に参拝することは、日中共同宣言でした反省と矛
盾する行為だという立場を取っています。その理由については既に書きま
した。
 鈴木さんが、矛盾しないと言う立場であるなら、どのような理由から矛盾
しないと解釈したのかもきちんと説明出来ますよね。

> > > そんな風に捉えられたのは不本意ですか、少数に問題があるからといってその場を
> > > 否定する必要がないということを言いたいわけです。例えば首相と東条家と同じ
> > > 菩提寺だったら日本の首相は自分の先祖の法要も開けないんですかね。
> > 
> >  その場合には、同じ菩提寺に祀られているとはいえ、その祭祀自体は東条家とは別
> > に行われているのだから問題ないでしょう。また、通常のお寺なら、死者を英霊扱いし
> 
> お寺では毎朝、お勤めをしているはずですがそこで(もし同じ菩提寺だったとして)小泉家と
> 東条家を分けてお勤めをやっているとは思えませんけどね。そのほかの宗教行為も然り。

 ここで参拝と比較されるのはお寺でのおつとめではなく、個々の
家族の墓参りでしょう。その点では、東条家と小泉家は全く別れ
ています。
 
> > て、そのような特別な意味づけの下で祀っているわけではないからその点でも問題は
> > ないと思います。
> >  これに対して靖国神社の場合、祀られている英霊全てが祭神であり、そのうちの一
> > 部だけを分けて参拝することは基本的にできないでしょうし、靖国神社もそれを認め
> > ないでしょう。また靖国神社の場合は、祭神を英霊として積極的に評価するという意思
> > で、戦争のために役に立ったものだけを選別して祀っているのですから、この点でも通
> > 常のお寺とは異なります。
> 
> 「英霊」と「仏」の違いは?というかここの議論に個別の宗教解釈を持ち込んだらマズイ
> でしょう。

 首相の参拝が公的な意味を持つ以上、その公的な行為の解釈に、
その宗教の採っている立場が影響してくるのは当たり前のことでしょ
う。
# 例えば、中国は仏敵であるという教義のお寺に首相が公式に参
拝したときに、その行為の解釈に、その宗教団体の教義も影響を与
え、その参拝が中国に対する敵意の表明だと理解されても仕方がな
いでしょう。

> 死者の取り扱い方は信教の自由であり、日中平和友好条約より死者の扱い方によって
> 宗教を差別する必要があるのだったら日本国は憲法違反の条約を結んだことになるので、
> 早急に条約の改正ないし破棄をすべきでしょう。

 この信教の自由の主体が首相であるなら、そもそも特定の
宗教形式で公的行為を行うこと自体が政教分離に反するわ
けですが(首相の参拝が公的な行為と評価される理由は既
に述べてます)。
 したがって、政教分離に反する行為をしないことを約束して
も、その条約は何ら憲法違反にはなりません。

 信教の自由を持ち出しながら、政教分離に考えが及ばない
のは不思議です。

> そもそも納得してもらう筋の話ではないですから、必要のないことですね。神社の参拝に
> 外国の了解を取る必要はそもそもありません。相互不干渉が日中平和友好条約の一条
> に謳っていますが、それにも違反しています。

 相互不干渉というのは、条約違反を問題にすることも不干渉
ということではないでしょう。そりゃ、あまりにも勝手な解釈ですよ。
 
> 政府がそのようなものに公金を支出して、そこを維持していくだけのコンセンサスが全然
> 取れていないようですからムリでしょう。

 戦死者に対して国家として敬意を表したいのなら、首相が公式に
追悼することが必要ですが、靖国神社でそれをやると、政教分離に
明白に違反します。
 すなわち、憲法違反にならずに、公的に死者に敬意を払いたいの
なら、靖国神社とは別に無宗教形式で追悼をするしかないわけです。