青龍です。

"Junya Suzuki" <PP6J-SZK@asahi-net.or.jp> wrote in message news:4128a1c5$0$19845$44c9b20d@news2.asahi-net.or.jp...
> >  また、その発言内容を見ても「憲法9条を改正して常任理事国入り
> > を目指す」という主張に対して別の選択肢を提示した上で慎重な議論
> > をすべきだと言っているにすぎず、恣意的な議事の進行を示唆するも
> > のではありません。
> 
> どこが選択肢の提示なんですか?
> 「河野衆院議長 9条を変えてまで常任理事国になる必要なし」(毎日新聞)ですけどね。
> 発言の内容が曲解されて上記のように記事を書かれているんだったら抗議すべきだろう
> けど、今のところ抗議しているようにはみえないですな。しかも毎日新聞社がお願いして
> 講演しているんですから、抗議したら訂正ぐらい応じてくれるだろうに。

  どこが選択肢の提示じゃないんですか?
 河野洋平は自分の見解を述べて、その上でその見解も含めた
慎重な議論をすべきだと言っているにすぎません。自らの主張を通
すために偏った議事をすることを示唆してはいないのです。
 これで、「議事進行の」中立公正が害されるというのであれば、自
分の政治的見解を表明することがなぜ「議事進行の」中立公正を害
することになるのかを論理的に説明する必要があります。

> >  すなわち河野洋平の発言は議長であるから禁止されるものではない
> > のです。
> 
> 議会の議決や行政の決定に委ねるべき事項について中立性を放棄しているのは明らか
> ですけどね。この場合「慎重=真剣な議論」でないことは明白だろうし、それが誤解である
> のなら「必要なし」という記事に対して訂正と釈明を行うのは彼の義務でしょう。

 議会の議決はその前に国会の内外で十分な議論が為されることが
前提です。
 河野洋平は衆議院の議長をやっているので、その議事進行をねじ
曲げて自分の主張を通そうとするのであれば中立公正を欠き非難さ
れるべきでしょう。
 しかし、議会外では議長も国会議員として政治的な問題について議
論することは国会議員として期待されていることであり何ら問題はあり
ません。

# また、「慎重=真剣な議論」でないことは明白でも何でもなく、
鈴木さんの妄想にすぎません。従って、その様な妄想に対応して
河野洋平が訂正や釈明を行う必要は何もありません。
 

> > # 「慎重」=「消極的」という鈴木さんの理解は根拠なき決めつけにす
> >  ぎません。
> 
> 毎日新聞社はさらに踏み込んじゃっていますけど・・・「必要なし」ですからね。
> そちらのほうが真意だから河野氏がほったらかしていると解釈されても止む終えない
> 状況でしょう。

 河野洋平が憲法改正についてどのような見解を持つかと、それが議論
される衆議院において議事進行を中立公正に行うかは別の問題です。
 河野洋平が9条改正に消極的であっても、だから当然に偏った議事進
行をするとは限らないのです。

> >  また、河野洋平は選挙で選出された衆議院議員であり、そもそも政
> > 治的な問題について発言・議論をすることを期待されています。これは
> > 河野洋平が衆議院議長になっても変わりなく、ただ議事の進行の中立
> > 公正を損なわないことが要請されるにすぎないのです。
> >  従って、議事の進行の中立公正を損なわない限り、河野洋平が政治
> > 家として発言すること自体は何ら問題がないのです。
> 
> それで「慎重」=「消極的」=「必要なし」が中立だと主張し続けるのは困難な状況
> なのは理解できましたか?

 なんだか疲れを感じてきますよ。
 私は何回も議長に要求される中立公正とは議院内における議事の進行に
ついての中立公正であり、それが維持されている限り、議院外で政治的な発
言をしてもそれと議長としての中立公正とは無関係であると指摘しているでし
ょう。



> >  むしろ、鈴木さんのいうように、議長になった以上、議員の内外を問
> > わず一切政治的な問題について発言出来ないとすることは、彼が選
> > 挙を経て民意を代表し、政治的な問題について発言・議論することを
> > 期待されていることを全く無視したものであり、不適当でしょう。
> 
> 「議院(議員は誤字かな)の内外」と言ったって議院の中ではどう頑張ったって議事に残る
> 自身の見解を述べることはできないはずなんですけどね。つまり今の議長のあり方自体を
> 青龍さんは否定されるわけですな。

 だから議院の内外を問わずといっているのですが、議院の中で
の発言が制限されていることは否定していません。問題は議院内
での発言が禁止されていることから当然に議院外での発言も制約
を受けるかと言うことです。
 私は議長と雖も議院外での発言まで制約される理由はないと思
います(詳細は後述します)。
 

> さらに言っちゃえば、議案に対して賛否を示すことすら(例外を除いて)議長は出来ないので、
> 青龍さんの理論に基づけばこれも不適当なことなんでしょうね。確かに当該選挙区の民意を
> 無視したシステムですな、これも反論の余地がありません。
 
> 私は現行制度に基づいて妥当性を判断しています。議長を出した選挙区の代表は誰が
> 行うのかという問題あるかも知れませんが、現行システムはそうなっていますよという
> ことです。選挙区の代表という議員としての職責よりも議長の職責を優先するシステムに
> 事実上なっています。

 現行制度が規定しているのはあくまで議院内での制約であって、
それが議院外での発言を当然に制約する根拠とはなりません。 

> >  これに対して、小泉の靖国参拝を見ると、前にも書いたように純粋に
> > 私的な宗教行為と評価することは難しいです。
> >  そして、その行為に公的な側面を認める以上、それが過去の他国と
> > の約束と矛盾するものであれば、その行為について相手国から非難を
> > 受けることは仕方がないことです。
> 
> 約束ならいいというならアーミテージやパウエルだって約束事である「日米安全保障条約」の
> 履行に関わる事項を提案しているのでこのような主張をすること自体、青龍さん自身のダブル
> スタンダード性を浮き彫りにするだけです。

 日米安保条約はあくまで現行憲法の枠内で締結されているものであり、
それはアメリカ側も当然承知していることです。つまり日米安保条約の履
行のために憲法を改正しなければならないと言うこと自体がそもそも考え
られないことです。また日本政府が憲法改正についてアメリカと約束した
ことはありません。

> ところで神社にお参りしてはいけない約束事とはなんでしょうかね。
> 約束違反というなら何処がそうだと言うのを示して、大使引き上げでも断交でもやれば
> いいんじゃないですかね。約束違反なら中国側にはそうする権利があります。そこまで
> 至らなくても該当する約束と、その違反部分を提示してから批判してもらいたいですけどね。

 この点は既に指摘してますが、鈴木さん本当に私の投稿をまともに読んでますか?
 まじめに読んでいない人のために繰り返し説明するのは時間の無駄なので、もう一
度私の投稿をきちんと読み返してください。
 
> > > #内心の自由に関わる小泉の宗教行為と違って、れっきとした政治的見解の
> > > #表明なんだから。どちらが「縮小した私的領域」の外にあるかは明らかでしょう。
> > 
> >  前述したように、河野洋平の発言が私的な発言だとは誰も言っていません。
> > 公的な発言と捉えた上で、公的な発言として責任を問われるようなものではな
> > いといっているのです。
> 
> 議院の中で許されない「公的な発言」が議院の外で出来ると主張するのは矛盾でしょう。

 議長が議会内での発言が制約されるのは、議事の進行についての権限を
有する議長の、権限の濫用を防止するためです。議院外での議論について
はそもそもその様な権限を有していない以上規制する理由がありません。
 もし、議院がある議題について特定の政治的見解を採っているから、議院
内においても権限を濫用するおそれがあるということを言い出したら、それこ
そ誰が議長をやっても権限の濫用のおそれがあるということになりかねませ
ん。
 このような中立らしさを求めるのであれば、あらゆる議題について、特定の
見解を採っていない人間でもなければ中立でないことになってしまいますが、
そんな人間は政治家の中にはおろか、およそ有権者である限りあり得ません。

 したがって、議院内での議事の進行の中立が守られている限り、議院外で
の発言は(恣意的な議事の進行を示唆するような例外的な場合でない限り)
切り離して考えるべきなのです。
 
 だから、議院内で制約されている発言が議院外なら認められるというのは
何ら矛盾ではないのです。