"Kiyohide Nomura" <knomura@maya.phys.kyushu-u.ac.jp> wrote in message news:5f3cfozpna.fsf@maya.phys.kyushu-u.ac.jp...
> > 現在の数学研究の重要性を主張するのに、
> > 「微分積分は役に立っています。だから現代の数学研究は役に立ちます」
> > といったらおかしいでしょう?
> 
> いえ、
> 現代の数学研究はすぐに役に立たないといって切り捨てるわけにはいきません、
> 数世代後に大きく花開くことがあるからです。
> これが、過去の(微分積分学を含む)科学史からの結論です。

戦前、伊藤さんが純粋に数学的な対象でしかなかった確率微分方程式を
提出してから30年後に金融市場の価格理論に応用されました。物理や数学
においては一見関係ないように見える分野がひょいとしたことで関連づくことが
多々あります。恐らく、微分方程式が記述する現象にユニバーサリティが存在
するからだろうと思いますが、こういった予測できない関連性が歴史的に見て
多く発見されているんですから、発想の道具箱である基礎科学を充実させることは
役にたたないどころか大きな発展の原動力になります。

こんなこと、数学や物理を多少やってる人間ならすぐに気付くことなんだけどね。