Re: ζ(s),DL(s,χ),_{amodN(s)},ζ(s,x)の複素平面上での正則性・有理型性・解析接続可能性の証明
工繊大の塚本です.
In article <k06r6i$u27$1@dont-email.me>
"Kyoko Yoshida" <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> In article <120809171757.M0124251@ras2.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
> > \lim_{u \to 0} u/(\exp(u) - 1) = 1 に相当することを
> > 示すのにロピタルの定理を使うのは2重に間違っています.
>
> え? 素直に
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop192_1023__14.jpg
> に当て嵌めただけなのですが。
その定理は正則な複素関数 f, g に対して成立する定理です.
素直に \lim_{u \to 0} u/(\exp(u) - 1) = 1 から議論するなら
問題ありませんが, 貴方が
<http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_2913__8.jpg>
において行っているのは, 実変数 \epsilon に関する
複素数値関数 \epsilon(i \theta)/(\epsilon \exp(i \theta) - 1)
に関する議論で, そこでは成立しない「ロピタルの定理」類似の
議論が行われているから, 間違っていると指摘しました.
> ロピタルの定理を使わずにどうしてlim_{u→0} (exp(u) - 1)/u = 1が
> 言えるのでしょうか?
貴方は指数関数 \exp(u) が u = 0 で微分可能で,
その微係数が 1 であることをどう証明するのですか.
一方, 正則関数に関する「ロピタルの定理」類似の定理に依り,
\lim_{u \to 0} (\exp(u) - 1)/u = \exp(0)/1 = 1
と計算する時, (d\exp/du)(0) = \exp(0) = 1 であることを
用いませんか.
> > 指数法則から導かれたりしますが,
>
> 具体的にどのようにするのでしょうか?
実数変数の指数関数の微分はどのように求めましたか.
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop192_100035__00.jpg
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop192_10005__00.jpg
> でもいいんですよね。
それは複素変数の指数関数が正則であることを示した後の
話ですね.
> > まあ, 実際には
> > 複素変数の指数関数はベキ級数表示から始めるものでしょうから,
> > u/(\exp(u) - 1) が u = 0 まで正則関数に伸びることも,
> > そこでの値が 1 であることも一度に分かることで,
> > その意味では, \lim_{u \to 0} u/(\exp(u) - 1) = 1 は
> > 「当たり前」のことですが.
>
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_2913__10.jpg
> ででもいいですね。
\lim_{u \to 0} (\exp(u) - 1)/u = 1 であることを
認めればそうですが, 言えるのは
\forall \epsilon > 0, \exists \delta > 0, such that,
if |u| < \delta, we have |u/(\exp(u) - 1) - 1| < \epsilon.
ですから, \epsilon = 1 として得られる式は
|u/(\exp(u) - 1) - 1| < 1, 従って,
|u/(\exp(u) - 1)| < 1 + 1 = 2 であって,
最後から一つ前の行が間違っていることを指摘しておきましょう.
> えーと,これは
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop192_1023__14.jpg
> という命題は存在しないのですか?
正則関数についてはそれで良い.
> それとも存在はするが
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_2913__8.jpg
> には使えないという事でしょうか?
使い方が間違っています.
> 申し訳ありません。その命題は見失ってしまいました。今,
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/zeta_function04.pdf
> の命題らを考察中でございます。
[Prop205.283] の結論は不十分です.
f(\epsilon_1, \epsilon_2) = 0 を示さなければならない.
[Prop205.29] がまるっきり間違っていることは既に述べました.
> 恐らく
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_2902__02.jpg
> の命題の事を仰っているのかと思います。
それが [Prop205.29] ですね.
> 兎に角
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_2902__02.jpg
> という題意は間違いで
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_2902__05.jpg
> が正しい題意なのですね。
はい.
> > \zeta(s) は Re(s) = 1/2 上に
> > 無数の零点を持つ関数ですよ.
>
> すると
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_2993__06.jpg
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_2993__05.jpg
> も間違いな題意なのですね。
はい.
> Σ_{n=1}^∞1/n^sのsが1<s∈Rの時はただの調和級数になるので
> Im(s)=0且つRe(s)>1の時は,ζ(s)は零点を持たないですね。すると
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_2993__08.jpg
> が正しい題意になりましょうか?
貴方の書き方では, 実軸の x \geq 1 の部分を除いた複素数平面
全体で \zeta(s) が恒等的に 0 になることを主張していることに
なります.
留数定理をどう記述するかですが,
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_2823__01.jpg
> でしたね。
貴方の記述では, f が C 上には特異点を持たないということが
保証されないから駄目です.
> するとProp205.2993ではs∈N\setminus{0,1}の時と
> s∈C\setminusN\setminus{0,1}の場合に分けて考えねばならないのですね。
[Prop205.2993] は記述がまるっきり駄目ですから,
考えても仕方ありません.
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_2993__10.jpg
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_2993__11.jpg
> ならいいのですね。
上で述べたように駄目です.
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_29923__00.jpg
[Prop199.9946] は認めてしまうのですか.
それなら [Prop205.29923] はほぼ無問題ですが,
\epsilon は \epsilon > 0 でないといけませんし,
(ii) は間違いです.
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_29925__00.jpg
> となったのですが,
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_29923__00.jpg
> の下から4行目のRe(s)≦0の時の∫_0^∞x^{s-1}/(exp(x)-1)dx∈Cは
> どうすれば言えるのでしょうか?
だからそれは間違っています.
> 失礼致しました。Prop205.2993の題意は
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_2993__11.jpg
> でございます。
その記述では f(s) が実軸の x \geq 1 の部分を除いた
複素数平面全体で恒等的に 0 となることを主張していることに
なります.
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_2993__12.pdf
> となってしまったのですが間違った題意があればご指摘賜れば幸いでございます。
いやです. 貴方の身勝手な記法や不注意による誤記に付き合うつもりは
ありません.
重要な問題点だけ指摘しておくと,
\phi(s) = \int_{C_\epsilon} u^{s-1}/(\exp(u) - 1) du
は複素数平面全体で正則な関数です. \phi(s) について
示すべきは, 2 以上の正整数 s において \phi(s) = 0 と
なることであり, それ以上のことは必要ありません.
\zeta(s) の s = 1 での留数を知るには \phi(1) も
計算しておくと良いでしょう.
> 3ページ目の冒頭の
> 1/(∫_0^∞exp(-x)x^{s-1}dx) ∫_0^∞u^{s-1}exp(-u)/((exp(u)-1)exp(-u)) du =
> Σ_{n=1}^∞1/n^s
> という等式の証明はどのように始めればいいのでしょうか?
Re(s) > 1 で \Gamma(s) \zeta(s) が
(\int_0^\infty u^{s-1} \exp(-u) du)(\sum_{n=1}^\infty 1/n^s)
= \sum_{n=1} \int_0^\infty (u/n)^s \exp(-u) du/u
= \int_0^\infty \sum_{n=1}^\infty u^s \exp(-nu) du/u
= \int_0^\infty u^s \exp(-u)/(1 - \exp(-u)) du/u
となることは既に別の thread で議論しました.
> それと5ページ目の末行からはどうすればいいのでしょうか?
\int_{C_\epsilon} u^{s-1}/(\exp(u) - 1) du が正則関数で
あることは, 複素パラメータ s を含む複素線積分の一般論から
従います. まあ, 無限曲線上での積分ですから, 簡単ではないです.
> 「\zeta(s) は Re(s) = 1/2 上に無数の零点を持つ関数ですよ.」
> にて{s∈C;exp(2sπi)-1=0}=Zとばかり思っておりましたが,
「 \zeta(s) は Re(s) = 1/2 上に無数の零点を持つ」ということと
「 \exp(u) の零点は u が 2 \pi i の整数倍のところにだけある」
ということとは無関係です.
# 「絶対数学」でどうかは知らない.
> 「s が整数でないときには原点で分岐する Riemann 面を
> 考える必要があるし, s が整数の時には普通の複素数平面で
> 考えれば良い, というだけの話です.」
> から{s∈C;exp(2sπi)-1=0}=Zという主張に自信が無くなってしまいました。
> 実際はどうなのでしょうか?
> {s∈C;exp(2sπi)-1=0}=
> と書いたら,右辺は何が来るのでしょうか?
整数の全体です.
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop205_2902__05.jpg
> でいいのですね。有難うございます。
はい. それを用いれば,
! 必要なのは, Re(s) > 1 のとき,
! \lim_{\epsilon \to +0} \int_{C_\epsilon} u^{s-1}/(\exp(u) - 1) du
! = (\exp(2 \pi i s) - 1) \int_0^\infty x^{s-1}/(\exp(x) - 1) dx
! が成立する,
ことを示せるわけですが,
> これは何処で必要になるのでしょうか?
それを示さないと,
\int_{C_\epsilon} u^{s-1}/(\exp(u) - 1) du
= (\exp(2 \pi i s) - 1) \Gamma(s) \zeta(s)
が示せないではありませんか.
--
塚本千秋@数理・自然部門.基盤科学系.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
GnuPG Key ID = ECC8A735
GnuPG Key fingerprint = 9BE6 B9E9 55A5 A499 CD51 946E 9BDC 7870 ECC8 A735