石原@ザ・ランスです。

n article <dc7e39$13sm$1@news.jaipa.or.jp>, kenji@nasuinfo.or.jp says...
>
>もともと Coriolis の力は、軍艦から撃った大砲の弾の弾道が緯度によってずれる現象を
>説明するために導入されました。ですから回転座標系は地球に固定された座標系でした。
>コリオリの力(または加速度)は「地球に固定された座標系から運動を観測したときに付け
>加わる m ω x v(または ω x v)」でした。私は「地球と一緒に 2Π radian/day で回転
>する座標系で付け加わる ω x v の加速度では台風の渦はできない」と主張します。「地
>球表面の自転速度で接線方向に動く慣性座標系で観測される大気の角運動量が保存される
>ため、台風の中心で強風が発生する」と主張します。

いや、だからコリオリ力だけでは渦というか風は発生しない。
あくまで、気圧傾度力があって、それとコリオリ力が釣り合うように風が吹くわけです。
気圧傾度として、100kmで2hPaの気圧差の場合を考えると(これは等圧線が緯度にして
約1度間隔で並ぶ場合に相当しますが)、これにコリオリ力が釣り合うためには、
2m/s程度の風が吹けば良い。これはすぐ計算できます。
台風の場合は気圧傾度がもっと大きいから、風速もそれに見合って大きくなる。
そして気圧傾度力とコリオリ力が釣り合うんだから、気圧傾度の方向(等圧線に
垂直な方向)には風は吹かなくて、この風は等圧線に平行に吹く。台風の周りは
等圧線がほぼ同心円ですから、けっきょくこれは渦になる。
基本的にはこれだけのことです。



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 石原 幸男
<Yukio Ishihara of theR.A.N.S.>
 ishihara@y.email.ne.jp
 http://www.nn.iij4u.or.jp/~therans/
黍粥は塩に椰子油にサザエ・イソノ祝う隣で虚仮にするまで(詠み人しらず)