小林@那須です。御指摘ありがとうございます。

回転するフィギア スケータが、広げた腕を縮めて回転数を上げること行います。これを
角運動量の保存による説明とは視点を変えて、コリオリの力が加わったことによって説明
することもできるのを初めて知りました。下の web page のアニメーションを見てやっと
理解できました。

http://en.wikipedia.org/wiki/Coriolis_effect#Draining_bathtubs


確かに、このような見方をすれば、角運動量の保存はコリオリの力による運動と同一です。
河野さんの言う

>>コリオリの力
>>角運動量

>それは実態は同じものだと思う...

の意味がやっと理解できました。


でも、このような座標系の回転数 ω を変化させて、物体の運動を動径方向だけに限定す
る回転座標系を導入する必然性が、今ひとつ納得できません。このほうが都合の良いとき
があるのでしょう。でも私にとっては、彗星の運動をコリオリ力で説明するのと同じ位の
違和感があります。


もともと Coriolis の力は、軍艦から撃った大砲の弾の弾道が緯度によってずれる現象を
説明するために導入されました。ですから回転座標系は地球に固定された座標系でした。
コリオリの力(または加速度)は「地球に固定された座標系から運動を観測したときに付け
加わる m ω x v(または ω x v)」でした。私は「地球と一緒に 2Π radian/day で回転
する座標系で付け加わる ω x v の加速度では台風の渦はできない」と主張します。「地
球表面の自転速度で接線方向に動く慣性座標系で観測される大気の角運動量が保存される
ため、台風の中心で強風が発生する」と主張します。


でも、地球の大気の一部 dV の運動を、台風の目を原点とする dV が動径方向にのみ変化
する、回転速度 ω が変化する座標系から見たら、コリオリの力によって台風の渦ができ
ることにも同意します。


>>24 時間に一回転回転させて自転による角運動量を打ち消してやれば、
>>コリオリの力のみが働いている状態をつくれます。
>表現が曖昧で、想定している状況が確定できないんですが、

「地球表面の自転速度で接線方向に動く慣性座標系」からみて大気の角運動量を 0 にする
 ---- の意味です。


>>このような薄っぺらな円板の下側と上側で、
>>反対方向の空気の流れが発生しています。
>というのは違います。

上昇気流によって地球の外側に空気が投げ出されるのですから、台風の中心付近では上側
と下側で回転速度が何%かは違いそうです。でも、でも上昇気流の速度はたかが知れてい
ます。台風は渦回転の横方向に強風が吹いているだけです。上昇気流はそよ風です。大気
が盛り上がるにしても数% のオーダーでしょう。入った分は出て行かねばならないし、
入りと出での体積比の変化は一割もないでしょうから、一次近似として台風の上側と下側
が同じ渦の形をしていると主張しても許されると考えます。

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小林憲次
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