Takao Ono wrote:
> 小野@名古屋大学 です.
 ...
> Sn = 1 + (1/2) + …+ (1/n) - log n
> の n→∞ の極限なんだから, 実は
> [1 - log 1] + [(1/2) - log (2/1)] + [(1/3) - log (3/2)] + …
> という級数 ([] で 1つの項) と見た方がいいんじゃないの?
> # これは絶対収束します... よね?

2項目以降を f(n) = 1/n - log(n/(n-1)) と書くと、
f(n) はすべて負項で単調増加(f'(n)>0)、lim f(n) = 0
だから絶対収束しますね。
 # これ、練習問題にちょうどいいなあ。

> # -log n はいつ現れるんだろう.

これで思い出したんだけど、非常に多く見られる誤答パターン:

問題: lim (1+2+3+,,,+n)/n^2 を求めよ。
誤答:
  与式は 1/n^2 + 2/n^2 + ... + n/n^2 であり、
  n→∞のとき 1/n^2→0, 2/n^2→0, ..., n/n^2→0 だから
  極限は 0 + 0 + ... + 0 = 0 である。

解答そのものはできても、上の誤答のどこがどう間違っているかを
指摘せよというのにはちゃんと答えられない学生が非常に多い。

# lim (1+1+...+1)/n (1 は n 個足す)とすれば問題点はさらに顕著。

一般に lim (1^k + 2^k + ... + n^k)/n^(k+1) は単に区分求積法やってるだけで、
これから逆に 1^k + 2^k + ... + n^k 〜 n^(k+1)/(k+1) がわかる。
もっとも授業では数列の極限は積分の前にやるんだけど。

(平賀)