Y.N. さんの他の質問にまだ答えられずじまいですが(もう少し待ってください)、
鴻池さんも取り上げられたのでとりあえずこれだけ。

Y.N. wrote:
> # それにしても高木はなぜいつも
> # 「点 a の近傍で微分可能でかつ f''(a)が存在するとき」
> # などという言い方をするのでしょう?
> # f''(a) が存在しながらも,点 a のいかなる近傍でも微分可能にならない
> # f(x) なんてないですよね…。

まず「点 a の近傍で微分可能でかつ f''(a)が存在するとき」が成り立たないのは
近傍で微分可能でない場合だけでなく、微分可能(f'(x) が存在)でも
f''(a) が存在しない場合もありますよね。意図としてはこちらがメインでしょう。
上は話の順序として段階的に述べているということもあるだろうし、
「近傍で微分可能」を証明で明示的に使っているという理由もあるかもしれない。

だけど Y.N. さんが言いたいのは「f''(a) の存在」から「x=a の近傍で微分可能」
が自動的にしたがう、といったことでしょう。だから冗長である、と。

これについては1つには定義の問題がありそう。
  f''(a) = lim (f'(a+h)-f'(a))/h
として考える、つまり:
  f''(a) = α ⇔ ∀ε>0: ∃δ>0: |x-a|<δ なら |f'(x)-α|<ε
ということなら確かに f'(x) の存在が必要ですが、
一方、f'(x) をすっ飛ばして定義してしまう、それこそ:
  f''(x) = lim Δ^2 f /(Δx)^2
としてしまえば、例えば:
  f(x) = 1/n^3 (x=1/n)、0(それ以外)
とでもすれば、f(x) は x=1/n では不連続で微分不能だけど、
上の意味での f''(0) は存在しますね。

(平賀)