工繊大の塚本です.

In article <6f76322a-c888-4f8f-a5cb-2d856279815a@v6g2000prd.googlegroups.com>
KyokoYoshida <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> 例えば A:={1,2,3,4,5}, B:={6,7,8,9,10}とする時
> 対応f:A→Bをf(1):=3,f(3):=7,f(5):=8と定めると
> A×B⊃{(1,8),(3.7),(5,8)}:=C
> という部分直積集合は写像f|_Cを定めていると言えますが

「部分直積集合」とは言わないでしょう.
直積集合の部分集合 C は確かに graph f = C となる
写像 f: {1, 3, 5} → {7, 8} を定めます.

> A×B⊃{(1,8),(3,7),(5,8)}は写像として看做せますよね?

それを graph とする写像を定めるという意味ではそうです.

> ん? {(1,8),(3,7),(5,8)}を写像と看做すとこれはgraphも表していますよね?
> 、、、とすると集合論上での写像とgraphとの違いとちは何なのでしょうか?

集合論の立場では A × B の部分集合 C であって,
 (a, b) ∈ C, (a, b') ∈ C ならば b = b'
を満たすものが (graph f = C となる)
写像 f: pr_A(C) → pr_B(C) を定めることになります.
集合論では graph の方が主たる対象となるわけですが,
写像と写像の graph とは違うものだと考える方が
普通でしょう.

ともあれ, A × B の部分集合 C が写像を定めるには
どんな条件が必要ですか, という質問に対する答えが
直ちに返ってこないようでは, 集合論的に写像を
扱うことは覚束ないでしょう.
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塚本千秋@数理・自然部門.基盤科学系.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp