On 12 May 2004 14:11:29 -0700
eurms@apionet.or.jp (M_SHIRAISHI) wrote:

M>   Y.N.氏は知らないようだけど、Cauchy の流儀では f'(x) は 
M> lim{△x→0}〔{f(x+△x}−f(x)}/△x〕として、また、
M> f''(x) は lim{△x→0}〔{f'(x+△x}−f'(x)}/△x〕として、
M> それぞれ、一階の微分(differential) dy,二階の微分 d^2y に
M> 「先立って」、極限(limit)の概念を使って定義されてしまって
M> いるわけです。 
M> 
M> そうしておいて、dy を dy:=f'(x)・△x と定義するわけなの
M> だけど、dy=f'(x)dx のほうは、曲がりなりにも、導けるものの、
M> d^2y=f''(x)(dx)^2 を始めとした、高階の微分に関しての
M> *望ましい等式*のほうは、N_Bourbaki も認めている様に、全く
M> 導くことができないのです。
M> 
M> その理由は、dy:=f'(x)・△x が、*本来の --- 無限小の意味
M> の --- 微分* から逸脱した、“アホな定義”だからです。

つまり,「Cauchy の流儀」は“アホな定義”で,
M_SHIRAISHI さんは「わざと」それを用いて,

(x_1−x)'=1 よって

d^2y=f''(x)dx^2−f'(x)dx

と繰り返しおっしゃっている。
たぶんいかに"アホ"かを示すために。

で,その「流儀」では高階微分が定義できないので解析概論 p.36で高木は「今
一度 Δy/Δx から出直し」ていて,そこにも「dy:=f'(x)・△x」と書かれて
いる。ところが,それに従えば高階微分を定義できてしまう。
高階微分が定義できなかったのは「dy:=f'(x)・△x」のせいでも極限のせいで
もなくその「流儀」のせいということじゃないでしょうか?