続追記の更なる追記:


# あらかじめ お断りしておきますが、この投稿では、私が思って
いることを、歯に衣を着せず、ストレートに書きます。

従って、元記事の佐藤さん及び一般の読者諸氏の感情を害する
部分もあるやも知れませんが、ご容赦あれ。

又、“述型”とか“論階”とかいった、RL(the Reformed 
Theory of Logic)の術語を何の解説もせずに用いますが、
これについては、http://www6.ocn.ne.jp/~eurms/Honron-3.html#02-3
を参照してください。


前置きが長くなりましたが、このへんで本論に入ります。

件の問題を、「〜である為の必要条件は何か?」から、「〜である為の
必要条件の一つは何か?」に変えると、≪馬鹿らしい程、易しい問題≫
になります。
[ f が x について、少なくとも1回は偏微分可能である]ことでも、
立派に(?)正解になってしまうからです。

しかし、元記事の佐藤さんは、「〜である為の必要条件の一つは何か?」
でないことは勿論、「〜である為の必要条件は何か?」でもなくて、
恐らく、「〜である為の必要で充分な条件は何か?」を知りたかった
のではあるまいかと想像します。

もしそうだとして、これをRLの記号法と術語を使って定式化すると、
次のようになります:−

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

双条件命題(biconditional):〔[fy(0,0)=0]&[fxx(0,0)=0]⇒/x/fxxy(0,0)=0〕
⇔/f/〔Ю{f(x,y)}〕 が成立するような Ю{f(x,y)} を求めよ.

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

そして、その答は、恐らく、 Ю{f(x,y)}:f(x,y)}=A(x,y)*(x^m)*(y^n) 
--- 但し、A(x,y) は x について二回偏微分可能でかつ y について一回偏微分
可能な任意の函数であり、m, n は それぞれ m≧3, n≧2 であるような任意の
実数である。(尚、記号*は乗法を表わす。)--- ではないかと予想するのです
が、そのことを証明するのは、なかなか厄介なのではという予感がします。

尤も、充分条件であることは明らかですが・・・。


# しかし、率直に言って、私には、この問題にどれほどの価値があるとも思え
ないので、証明に費やす時間のほうが「もったいない」気がします。


## 関心がおありなら、証明は御自分でお考えください。 ご幸運を!



尚、A(x,y) は x について二回偏微分可能でかつ y について一回偏微分可能な
任意の函数であり、m, n は それぞれ m≧3, n≧2 であるような任意の実数なの
だから、A(x,y)*(x^m)*(y^n) は一意には定まらないわけですが、「"形式"は
同じです。 こういう場合、「述型としては一意に決まる」と言います。

そうは言っても、前記事に書いた通り、「必要条件だけなら、一意には定まら
ない」ことに変わりはありません。 このことは、「 f が x について、少なく
とも1回は偏微分可能である]ことと「f が y について、少なくとも1回は
偏微分可能である」とが同値ではないにもかかわらず、どちらも、「fy(0,0)=0
で、fxx(0,0)=0であるとき fxxy(0,0)=0」となる為の必要条件であること
からも明らかです。