ご回答大変ありがとうございます。


> はい. ∫_Ω 0 dμ = 0 は当然です.

μ(Ω)=∞の時,0・∞と定義するみたいですね。


> 非負の関数 f の積分 ∫_Ω f dμ は, 0 ≦ s ≦ f を満たす
> 単関数 s の積分 ∫_Ω s dμ の上限として定義します.
> その単関数 s = Σ_{i=1}^N a_i 1_{A_i} において,
> μ(A_i) = ∞ となるものがある場合に, 単関数の積分
> ∫_Ω s dμ = Σ_{i=1}^N a_i μ(A_i) をどう考えるか.
> 一つの立場は, a_i > 0 なら ∫_Ω s dμ = Σ a_i μ(A_i) = ∞
> とし, a_i = 0 ならその a_i μ(A_i) は 0 と「決める」とする
> ものです. これなら「約束で」∫_Ω 0 dμ = 0 です.

ありがとうございます。大変参考になります。覚えておきます。


> もう一つの立場は, 単関数において μ(A_i) = ∞ となるような
> A_i は許さないとするものです. そのように単関数を制限すると
:
> そのようなものの上限として ∫_Ω 0 dμ も 0 です.

∫_Ωf(x)dμ:=lim[n→∞]∫_Ω_nf(x)dμで定義するようなものですね。
この場合,∫_Ω0dμ:=lim[n→∞]∫_Ω_n0dμ=lim[n→∞]0・μ(Ω_n)
=lim[n→∞]0=0となりますね。


> 積分が「線形」である為には ∫_Ω 0 dμ = 0 でないといけない
> わけですが, そうなることを納得するには後者の方が納得しやすい
> でしょうか. 但し, μ(Ω) = ∞ の時に ∫_Ω 1 dμ = ∞ は
> 自明ではなくなります.

えっ。どうして自明でなくなるのでしょうか?


> いえ, lim_{k→∞} a_k = a というのは,
> lim_{k→∞} |a_k - a| = 0 が成り立つこと,
> というのがそもそもの定義です.

正式にはそのように定義するのですね。


> そして,
> lim_{k→∞} |a_k - a| = 0 と
> lim_{k→∞} (a_k - a) = 0 はやはり同じですね.

そうですね。


>> どうれすればlim_{k→∞}∫_Ω f_k(x) g(x)dμが収束する事が言えますでしょうか?
>  |∫_Ω f_k(x) g(x) dμ - ∫_Ω f(x) g(x) dμ|
>  = |∫_Ω (f_k(x) g(x) - f(x) g(x)) dμ|
>  ≦ ∫_Ω |f_k(x) g(x) - f(x) g(x)| dμ
> から, lim_{k→∞} |∫_Ω f_k(x) g(x) dμ - ∫_Ω f(x) g(x) dμ|
> = 0 を証明したので, それで示せています.

挟み撃ちの定理からlim[k→∞]|∫_Ω f_k(x) g(x) dμ - ∫_Ω f(x) g(x) dμ|=0
つまりlim[k→∞]∫_Ω f_k(x) g(x) dμ=∫_Ω f(x) g(x) dμで納得です。


>> 「0<p<q<∞でμ(Ω)<∞ならばL^q⊂L^p」という補題がありました。
>> よって今,0<1<p,q<∞なのでL^p,L^q⊂L^1なのですね。
> いいえ. 今 μ(Ω) < ∞ とは仮定していません.
> H\"older の不等式の証明は a, b ≧ 0 について
>  a b ≦ (1/p) a^p + (1/q) b^q

これはYoung'sの不等式ですね。


> を示すところから始まります. これから,
>  ∫_Ω |f g| dμ ≦ (1/p) ∫_Ω |f|^p dμ + (1/q) ∫_Ω |g|^q dμ
> となり, f が L^p, g が L^q なら f g は L^1 です.

こういうところでYoung'sの不等式が役立っていたのですね。


>>>> ここで lim[k→∞]∫_Ω |f_k(x) - f(x)|^p dμ)^{1/p}=0(∵題意), ∫_Ω
>>>> |g(x)|^q dμ)^{1/q}<∞(∵題意)より lim[k→∞](∫_Ω |f_k(x) - f(x)|^p
>>>> dμ)^{1/p}×(∫_Ω |g(x)|^q dμ)^{1/q}=0 従って,lim[k→∞]∫_Ω |f_k(x)
>>>> g(x) - f(x) g(x)| dμ=0で
>>> これでお仕舞いですね.
>> えーと,ここが混乱しています。 lim[k→∞]∫_Ω |f_k(x) - f(x)|^p
>> dμ)^{1/p}=0(∵題意), (∫_Ω |g(x)|^q dμ)^{1/q}<∞(∵題意)はわかります。
>> しかも仮定からlim[k→∞]‖f_k(x)-f(x)‖_1=0と ‖g(x)‖_1<∞ですよね。
> ええと, lim_{k→∞} ‖f_k(x)-f(x)‖_p = 0 と ‖g(x)‖_q < ∞ ですね.

そうですね。lim[k→∞]∫_Ω |f_k(x) - f(x)|^p dμ)^{1/p}=0からlim_{k→∞} ‖f_k(x)-f(x)
‖_p = 0が言えますね。
‖g(x)‖_q < ∞ も題意そのものですね。


>> |∫_Ωf_k(x)g(x)dμ-∫_Ωf(x)g(x)dμ|=|∫_Ω(f_k(x)-f(x))g(x)dμ|
>> ≦∫_Ω|f_k(x)-f(x))g(x)|dμ=lim[k→∞]‖(f_k(x)-f(x))g(x)‖_1
> そうです.

>> でここからlim[k→∞]‖f_k(x)-f(x)‖_1=0と ‖g(x)‖_1<∞を使って
>>  =0を引き出すのだと思います。
> 1-norm の話ではありません.

>> どうすればlim[k→∞]‖(f_k(x)-f(x))g(x)‖_1=0が言えますでしょうか?
> ですから, H\"older の不等式により
>  ‖(f_k(x)-f(x))g(x)‖_1 ≦ ‖f_k(x)-f(x)‖_p ‖g(x)‖_q

よって題意lim_{k→∞} ‖f_k(x)-f(x)‖_p = 0から
lim_{k→∞} ‖f_k(x)-f(x)‖_p ‖g(x)‖_q=0も言え,
自動的にlim_{k→∞} ‖(f_k(x)-f(x))g(x)‖_1=0となりますね。納得です。