Re: (Ω,Σ,μ)においてf_kはfにL^p収束(1≦p≦∞)なら∀g∈L^q (1/p+1/q=1)に対して∫_Ωf_k(x)g(x)dμ→∫_Ωf(x)g(x)dμを示せ
工繊大の塚本です.
In article <46227c2e-92d8-46c3-af8e-cdc011b174c0@a29g2000pra.googlegroups.com>
kyokoyoshida123 <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> In article <081202195414.M0131073@cs1.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
> > f_k, f は essential には有界ですから, ある M > 0 について
> > |f_k(x) g(x) - f(x) g(x) | ≦ |f_k(x) - f(x)||g(x)| ≦ 2M |g(x)|
> > が a.e. で成立し, 2M |g(x)| が可積分ですから, 有界収束定理が
> > 使えます.
>
> 「Σ∋E上でlim[k→∞]f_k(x)=f(x) a.e.なる{f_k}とfがE上でΣ可測でμ(E)<∞で
> E上で|f_k(x)|≦M a.e.なるM∈Rが存在するなら
> lim[k→∞]∫_Ef_k(x)dμ=∫_Ef(x)dμが成り立つ」
> ですね。
いえ, そちらではなくて, |f_k(x)| ≦ |g(x)| で g が可積分で
あり, lim_{k→∞} f_k(x) = f(x) a.e. であれば, f_k, f は
可積分で, lim_{k→∞} ∫_Ω f_k(x) dμ = ∫_Ω f(x) dμ と
なるというものです. そうか, これは普通ルベーグの収束定理と
呼んでいて, 有界収束定理とは言わないですね.
> 今,lim[k→∞]‖f_k-f‖_∞=0(f_kがfにL^∞収束する)ので
> L^∞収束の定義からf_kとfはΣ可測…①でなければならない。
> そして題意g∈L^1よりgもΣ可測…②(∵L^1の定義)
> ①と②からf_kg,つまり{f_kg}もΣ可測,fgもΣ可測…③(∵ある命題より)
> そしてlim[k→∞]f_k(x)g(x)=f(x)g(x)a.e.…④
> (∵lim[k→∞]inf{K∈R;|f_k(x)-f(x)|≦K a.e.}=0)
> そしてμ(Ω)<∞…⑤(∵??)
この仮定は, 従って, 要りません.
> f_k, f は essential には有界だから, ある M > 0 について
> |f_k(x) g(x)-f(x)g(x)|≦|f_k(x)-f(x)||g(x)|≦2M |g(x)| a.e.
これと, lim_{k→∞} f_k(x) g(x) - f(x) g(x) = 0 a.e. から
lim_{k→∞} ∫_Ω (f_k(x) g(x) - f(x) g(x)) dμ = 0 が
導かれるわけです.
> つまり,|f_k(x)g(x)|≦2M|g(x)|+|f(x)g(x)|a.e.…⑥
> で2M|g(x)|+|f(x)g(x)|は定数…⑦。
それは定数ではないです.
> 従って,③,④,⑤,⑥,⑦より有界収束定理が使えて,
> lim[k→∞]∫_Ωf_k(x)g(x)dμ=∫_Ωf(x)g(x)dμが成立。
> となるのですね。
> ⑤はどうすれば言えますでしょうか?
「有界収束定理」という言葉を誤って使って誤解を引き起こした
ようで申し訳ありません.
> > ある M > 0 について |g(x)| ≦ M が a.e. で成立しますから,
> > |f_k(x) g(x) - f(x) g(x)| ≦ M |f_k(x) - f(x)| が a.e. で
> > 成立. 両辺が積分可能ですから, 後は簡単ですね.
>
> 今,lim[k→∞]‖f_k-f‖_1=0(f_kがfにL^1収束する)ので
> L^1収束の定義からf_kとfはΣ可測…①でなければならない。
> そして題意g∈L^∞よりgもΣ可測…②(∵L^∞の定義)
> ①と②からf_kg,つまり{f_kg}もΣ可測,fgもΣ可測…③(∵ある命題より)
> そしてlim[k→∞]f_k(x)g(x)=f(x)g(x)a.e.…④
> (∵lim[k→∞]‖f_k-f‖_1=0⇒lim[k→∞] f_k=f??)
L^1 収束していれば, f_k は f に測度収束しますが,
それは a.e. での収束とは少し違う概念です. しかし,
今それは必要ありません.
> そしてμ(Ω)<∞…⑤(∵??)
いえ, そうではありません.
> g はessential には有界だから, ある M > 0 について
> |f_k(x) g(x)-f(x)g(x)|≦|f_k(x)-f(x)||g(x)|≦2M |g(x)| a.e.
> つまり,|f_k(x)g(x)|≦2M|g(x)|+|f(x)g(x)|a.e.…⑥
> で2M|g(x)|+|f(x)g(x)|は定数…⑦。
定数ではないです.
> 従って,③,④,⑤,⑥,⑦より有界収束定理が使えて,
> lim[k→∞]∫_Ωf_k(x)g(x)dμ=∫_Ωf(x)g(x)dμが成立。
> となるのですね。
そうではなくて, この場合は f_k が f に L^1 で収束している
ことから, lim_{k→∞} ∫_Ω |f_k(x) - f(x)| dμ = 0 です
ので, |f_k(x) g(x) - f(x) g(x)| ≦ M |f_k(x) - f(x)| が
a.e. で成立していることと合わせると,
∫_Ω |f_k(x) g(x) - f(x) g(x)| dμ ≦ M ∫_Ω |f_k(x) - f(x)| dμ
ですから,
lim_{k→∞} ∫_Ω |f_k(x) g(x) - f(x) g(x)| dμ = 0 も
導かれる, というわけです.
> ④のlim[k→∞]∫_Ω|f_k(x)-f(x)|dμ=0⇒lim[k→∞]|f_k(x)-f(x)|dμ=0
> はどうすれば言えますでしょうか(多分,逆は言えなかったような)?
μ({ x ∈ Ω | |f_k(x) - f(x)| ≧ ε })
≦ (1/ε) ∫_Ω |f_k(x) - f(x)| dμ
ですから, 先程も言いましたように, f_k は f に
測度収束していますが, それから言えるのは, 部分列を
とれば, a.e. で収束するということです.
しかし, 今それは使いません.
> 今,lim[k→∞]‖f_k-f‖_p=0(f_kがfにL^p収束する)ので
> L^p収束の定義からf_kとfはΣ可測…①でなければならない。
> そして題意g∈L^(p/(p-1))よりgもΣ可測…②(∵L^(p/(p-1)定義)
> ①と②からf_kg,つまり{f_kg}もΣ可測,fgもΣ可測…③(∵ある命題より)
> 従って,f_kgもfgもΣ可測ならf_kgもfgも積分可能という命題があるんですかね?
違います. f_k, f が L^p に属し, g が L^q に属すので,
f_k g や f g は L^1 に属することが先ず分かっている
わけです. H\"order の定理の証明の一部でもあります.
> > ≦ ∫_Ω |f_k(x) g(x) - f(x) g(x)| dμ
> > = ∫_Ω |f_k(x) - f(x)||g(x)| dμ
> > ≦ (∫_Ω |f_k(x) - f(x)|^p dμ)^{1/p}×(∫_Ω |g(x)|^q dμ)^{1/q}
> > を使えば簡単ですが,
>
> ヘルダーの不等式は別の本にはf,gはΣ→C(:複素数体なる写像で
> 紹介されてましたが
どうせ絶対値を取ったものについての議論ですので, 複素数値でも
同じです.
> (この場合だと定義域がΣなのでf,gは可測関数ではなく測度に
> なっていまいますよね?)
「測度」というのはどうしてでしょう. f, g は可測関数で
問題ありません.
> 「もし,1≦p≦∞,1/p+1/q=1なら‖fg‖_1≦‖f‖_p‖g‖_q」ですね。
> f,gは積分可能な関数(f,g:E→[-∞,∞],E∈Σ)でさえあればいいのでしょうか?
|f|^p, |g|^q が可積分でなければ, 右辺は無限大になると考えれば,
その仮定も要りません.
> ここで lim[k→∞]∫_Ω |f_k(x) - f(x)|^p dμ)^{1/p}=0(∵題意),
> ∫_Ω |g(x)|^q dμ)^{1/q}<∞(∵題意)より
> lim[k→∞](∫_Ω |f_k(x) - f(x)|^p dμ)^{1/p}×(∫_Ω |g(x)|^q dμ)^{1/q}=0
> 従って,lim[k→∞]∫_Ω |f_k(x) g(x) - f(x) g(x)| dμ=0で
これでお仕舞いですね.
> lim[k→∞] |f_k(x) g(x) - f(x) g(x)|=0(∵??)
これは別に要りません. 正確には測度収束です.
> 「lim[k→∞]∫_Ω f_k(x) dμ=0⇒lim[k→∞]f_k(x)=0」という命題は
> ありましたかね?
それは少し違います.
> > 最後のところの H\"older の
> > 不等式の証明は終わっているのでしょうか.
>
> 紹介だけありました。
どこかで H\"older の定理の証明は確認されておくと良い
でしょう. 「 f が L^p で g が L^q のとき fg は L^1 」
というのも重要です.
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塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
GnuPG Key ID = ECC8A735
GnuPG Key fingerprint = 9BE6 B9E9 55A5 A499 CD51 946E 9BDC 7870 ECC8 A735