工繊大の塚本です. ちょっと反省. 最初に戻って,

In article <090215014021.M0210645@cs1.kit.ac.jp>
Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
>  R×{y} の測度が零であるのも, (m×m)(R×{y}) = m(R)×m({y})
>  = ∞×0 として決めるのではありません.

予め矩形の測度は決めておくのだ, という立場で言えば,
 K_1×K_2 の測度 m(K_1×K_2) は

  m_1(K_1) < ∞, m_2(K_2) < ∞ の時は m_(K_1×K_2) = m_1(K_1) m_2(K_2),
  m_1(K_1) = ∞, m_2(K_2) > 0 の時は m_(K_1×K_2) = ∞,
  m_1(K_1) > 0, m_2(K_2) = ∞ の時は m_(K_1×K_2) = ∞,
  m_1(K_1) = ∞, m_2(K_2) = 0 の時は m_(K_1×K_2) = 0,
  m_1(K_1) = 0, m_2(K_2) = ∞ の時は m_(K_1×K_2) = 0.

と「約束」するのでしょうね. 勿論,

> 任意の正の数 ε を与えた時, それより測度の和が小さい
> 有限測度の開集合の和集合で R×{y} を 被覆できることを
> 示して, 零集合であることを確認して下さい.

  R×{y} ⊂ ∪_{n=1}^∞ ((- n - 1/2, - n + 3/2)×(y - ε/2^n, y + ε/2^n)
                         ∪ (n - 3/2, n + 1/2)×(y - ε/2^n, y + ε/2^n))

を用いれば, R×{y} の外測度が 0 であることが出て来るので,
矩形の上では外測度が元の測度と一致するようにするには
そう定義しないといけない, ということを確認するのに
上の議論は知っておかないといけないでしょうが,
論理の流れとしては, m(R×{y}) = 0 と定義して well-defined
であることが示される, というのが本筋でしょう.

# σ 有限だと当然そうしなければいけないことが分かるけれども,
# σ 有限でない場合は, そう「約束」することにしないと,
# 定まらないかも.
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塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp