ご回答大変ありがとうございます。大変参考なっております。


> 確認なのですが
> 「f(x,y)をR×Rでルベーグ可測な非負関数とする。次の真偽を判定せよ。
> (1) 各y∈Rに対し,x|→f(x,y)はRでルベーグ可測である」
> はTをRの通常の位相とすると(R×R,σ({A×B;A,B∈T})~,m×m)
> (但し,σ({A×B;A,B∈T})~:={E∪Z;E∈σ({A×B;A,B∈T}),Z⊂F∈σ({A×B;A,B∈T}),(m×m)(F)
> =0})
> がR×Rの積測度空間になるのですね。

よくよく考えるとこれは意味不明ですね。T=ルベーグ集合体
と勘違いしておりました。
正しくは
「MをRでのルベーグ集合体とすると(R×R,σ({A×B;A,B∈M})~,m×m)
(但し,σ({A×B;A,B∈M})~:={E∪Z;E∈σ({A×B;A,B∈M}),Z⊂F∈σ({A×B;A,B∈M}),(m×m)(F)
=0ならばZ∈σ({A×B;A,B∈M})})
と書くべきでした。


> これを踏まえて,f:=1_{A×{y}}とすると
> {(x,y)∈R^2;f(x,y)>r}=φ×φ(r≧1の時),A×{y}(0<r<1の時),R×R(r≦0の時)
> でφ×φ∈σ({A×B;A,B∈T})~,R×R∈σ({A×B;A,B∈T})~
> そして
> (m×m)(A×{y})=m(A)m({y})(∵積測度の定義) =m(A)・0(∵完備化の定義)

すいません。ここでもなぜ完備化の定義なのか意味不明でした。
一点集合は測度0と言いたかったのでした。


>> そうでした。私のだとσ(Σ_1×Σ_2)~は測度0だけからなる集合に なってしまいますね。
>>Z_1×Z_2⊂F_1×F_2∈σ(Σ_1×Σ_2), (μ_1×μ_2)(F_1×F_2)=0 とすべきで
>> した。
> いや, そうではなくて, Z_1×Z_2 とか F_1×F_2 とか
> 直積の形の集合を意味する表記を使ってはいけないのです.

わかりました。
生成されるσ集合体σ({A×B;A∈Σ_1,B∈Σ_2})はつい生成元{A×B;A∈Σ_1,B∈Σ_2}の形をしていると思い込んでしまってまし
た。
生成されるσ集合体は具体的な形で表す事は不可能なのですよね。
Borel集合体も開集合全体Tから生成されるσ集合体(Tを含む最小のσ集合体)なので
Borel集合は(∪_{i=1}^∞ t_i )∪(∪_{i=1}^∞ t_i^c )∩(∪_{i=1}^∞ t_i)∩(∪_{i=1}^∞
t_i^c) (但し,t_i∈T)
の形で表されると思い込んでいましたが実際には任意のBorel集合の形を表す事は不可能なのですよね。


> そういう間違った表記を使う習慣は早く捨てましょう.
> さもないと, 数学に対する認識を正しく保つことが出来ません.

すいません。以後,気をつけたいと思います。


>>最後でm(A)<∞でないと=0は導けませんよね。 どうしてm(A)<∞と分かる
>> のでしょうか?
> A×{y} の測度が零であるのは, そういう理屈によるのでは
> ありません. それは測度が零である集合 R×{y} の部分集合
> であるからです.

ルベーグ空間は完備化空間だからこれは完備化の定義ですね。


> R×{y} の測度が零であるのも, (m×m)(R×{y}) = m(R)×m({y})
> = ∞×0 として決めるのではありません.

了解いたしました。


> 任意の正の数 ε を与えた時, それより測度の和が小さい
> 有限測度の開集合の和集合で R×{y} を 被覆できることを
> 示して, 零集合であることを確認して下さい.

えーと,これは 0<ε∈Rに対して
R×{y}⊂∪_{n=1}^∞ ((-n,-n+1]×(y-ε,y+ε))∪∪_{n=1}^∞ ((n-1,n]×(y-ε,y+ε))とする
と
μ(∪_{n=1}^∞ ((-n,-n+1]×(y-ε,y+ε))∪∪_{n=1}^∞ ((n-1,n]×(y-ε,y+ε)))
=μ_*(∪_{n=1}^∞ ((-n,-n+1]×(y-ε,y+ε))∪∪_{n=1}^∞ ((n-1,n]×(y-ε,y+ε)))
=inf{Σ_{n=1}^∞2ε +Σ_{n=1}^∞2ε ;0<ε}=inf{Σ_{n=1}^∞4ε ;0<ε}
(∵外測度の定義)
=inf{4εΣ_{n=1}^∞ε^{n-1} ;0<ε}=inf{4ε/1-ε ;0<ε} (但し,ε<1の時)
=0 (∵εを小さく採ると,分母→1,分子→0).

きれいに開区間の直積で覆えなかったので半開区間で覆ったのですがこれででもいいんですよね
(∵(n-2,n-1]=(n-2,n)\(n-1,∞)はルベーグ可測集合(∵σ集合体の定義))。
 よってR×{y}の被覆の測度が0なので完備化の定義からR×{y}はルベーグ可測集合でμ(R×{y})=0

となりました。よって零集合の定義「Z⊂Fでμ(F)ならZは零集合」からR×{y}も零集合となるのですね。