新城@筑波大学情報です。こんにちは。

In article <46d43cae$0$217$bb4e3ad8@newscene.com>
        "NARUMI, Hidetoshi" <berry@ff.iij4u.or.jp> writes:
> 毎年たくさんのどんぐりを実らせることでたくさんのバリエーションを用意して
> おき予測不能な未来に備えているように思われます。

種のレベルで見た時のミームの戦略は、バリエーションを増やすの
は、一般的によい戦略なのでしょう。この間テレビでやっていたの
は、黒潮に乗ってくる熱帯魚。寒くて冬を越せないけど。

> マンモスやナウマン象は芽を出したたものの枯れてしまったどんぐりのようにも
> 思えます。

どんぐりだと、個体レベルですが、マンモスとかナウマン像だと種
のレベルですね。種のレベルが滅んでしまっても、もう1つ上位の
レベルではなにかコピーが残っていると。

> > たとえば? レーニン廟みたななもの? 日本の古墳からは繋がっ
> > てないんじゃないかな。ピラミッドからは繋がっているかもしれない。
> 
> 古墳を造るには土木技術が必要なので、さまざまな土木技術に変化したのではな
> いでしょうか。たとえば、堤防やダム(池)を造る技術、○○京を作る技術、大規
> 模プロジェクトの進捗管理技術とか。

「変化」してしまうと、定義としては、ミームとしては認識しにく
くなりますね。「効率無視しても何か大きい工事をする」という括
りにすると、青函トンネルとか瀬戸大橋とかに残っているのかな。

> 銅鐸は弥生時代の後期頃には廃れたようですが、銅鐸を作る技術を使って鏡を
> 作っているそうです。また、刀を作る技術を使って鉄砲(火縄銃)を作っていま
> す。(こちらは有名ですね。)
> 
> 技術の系譜(生物学とは異なり根がひとつとは限りませんが)は進化の過程を示
> しているといえるのかもしれません。

生物も木構造ではないからね。

ただ、技術の進化は圧倒的に変化が激しいので、むしろ、同一性を
維持する性質の方がミームにとっては大事なのでしょう。無形文化
財系で、とにかく伝承するのが大事という戦略とか、宗教系で、と
にかく世界に広めるのが大事とする戦略とかが、わりと強い。

> そうですね。心的言語の情報を自然言語に翻訳して送り出し、自然言語で送られ
> てきた情報を受け取り心的言語に翻訳して保存する。あるいは翻訳前の自然言語
> の情報のまま保存しておくこともできる。
> (たぶん、心的言語にうまく翻訳できないと「何が言いたいんだか。」、「わか
> んねぇ。」となり、後日保存しておいた翻訳前の情報をうまく翻訳できると「そ
> うゆうことか。」となる。個人的な感覚ですが。)

その「心的言語」は、「non-verbal language」とか「body
language」とか、名前はついているものに近いかな。日常的な会話
ではverbalな情報よりも non-verbal の方が情報の方が多い。
verbal と non-verbal が変換されながらコピーされるという話は、
あまり聞かないけれど、あるのかもしれない。

\\ 新城 靖 (しんじょう やすし) \\
\\ 筑波大学 電子・情報       \\