Shigenobu Kimura <skimu@mac.com> writes:

> Shigenobu Kimura <skimu@mac.com> writes:
> 
> > > > 水晶振動子の精度はかなり良いらしくppb以下に出来るようなので
> > > > 充分な精度で相互の時刻合わせが可能です。
> > 
> > うぉ, スゲー. 自分は千倍以上大きく見積もってました.
> > どうやればその精度に到達できるのでしょう?
> 
> キーワード替えながら検索したら結構たくさん製品が出てきました.
> 恒温槽に突っ込むってなやりかたでうまくいくようですね.
> # 宇宙に持っていけるのかまでは見なかったけど....

この種の高精度水晶振動子はかつて人工衛星につまれたことがありました。
TIMATION II (1969)
という人工衛星には11桁程度の精度の水晶振動子つまれました。
なぜ、この種のアイディアが捨てられたのかは後述します。

> 衛星の高度が 20 万 km としてその 1ppb が 20cm だから...
> 1 ppb/day ならばカーナビには使えるようなきがしますね. 

いえ、
1day = 8.64 x 10^4 sec
ですので、10^{-9} 程度の精度の時計では1日のうちに 
(8.64 x 10^4) X 10^{-9} = 8.64 x 10^{-5} sec
程度のずれがでます。距離に直すと  光速度 3 x 10^8 m/sec をかけて
2.6 x 10^{4} m = 26 km
です。

10^{-12} の精度の時計でしたら1日1回程度の校正で 26 m の誤差でカーナビ
には使えますがね。

もしくは、10^{-9} 精度の時計を、1日に 1,000 回時刻合わせをする必要がでます。
GPS 衛星、 24 - 28 機ありますので、時刻校正のための通信系に大変な負担がかかる。

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で、高精度水晶振動子を人工衛星に積むアイディアが捨てられたのは、恒温槽
の分の重量ペナルティーの他に、短期的には(温度変動押えるなどして)10桁
以上の精度を確保できても、長期的には水晶振動子の加工時の残留ひずみで経
時変化(エージング)が避けられないためです。
原子時計は、原子の共鳴周波数と水晶振動子の間でフィードバック回路を形成
して見かけ上エージングを取り除き、長期に渡る高精度化を実現しました。

より低い精度の水晶振動子では、非常に頻繁な時刻の校正を必要とされるため、
通信系や衛星追尾システムに大きな負担がかかり、全体として非実用的なシス
テムになるでしょう。

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なお、GPS 以前にも地上局からの航法システムに原子時計は使われていました。
オメガ(1975-1997)
ロラン C (1958-)

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Kiyohide NOMURA
Department of Physics,
Kyushu University,
812-8581 Fukuoka
JAPAN

e-mail:knomura@stat.phys.kyushu-u.ac.jp
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