古寺です。

Yoshitaka Ikeda さんwrote:
> takazawa <dr11e@yahoo.co.jp> writes:

>>>そうなんですか。
>>>ホンダあたりは逆にCVTに意図的にクリープを付けていますよね。

こちらは意図的というかは微妙ですが、CVT適用排気量を拡大する
のにトルコンを挟み、クリープが付いたがAT乗りには馴染みやすい
のでOKみたいな最初の例は日産でしたっけ。

>>三菱ディーラで聞きました。→クリープ控えめ
>>
>>クリープの有無、どちらが運転しやすいのでしょうか。
>>試乗した感じでは、ない方が良いと思いましたけど。
> 
> 
> ずっとMT者に乗っていた頃は、クリープ現象自体が
> 「事故を誘発するな副作用」的な捕らえ方だったのですが、

ここまで読んだ感想で、設計意図で「控えめ」に変えたというのは
まさにこの「事故を誘発するな副作用」を抑制するためかと思いま
す。冒進というやつですよね。ブレーキ踏んで停車中、助手席に置
いた何かを探そうとして踏力が緩んで進み出して前者に突っ込むと
か、最近TVで駐車場の標準的な車止めを突破する検証をやってまし
たし、その辺の影響も有るかと思います。

> 常用するようになって、とくに都心部で渋滞に巻き込まれると、
> クリープのありがたみが身にしみたりします。

自分の理解だと、トルクコンバーターを用いた変速機(クラッチに依
る完全な断が無い)で原理的に生じるのがクリープなんでしょうが、
ノークラッチ車の微妙な動かし(始めとか)に非常に使い勝手が良かっ
たってことなんでしょうね。
スクーターのベルト変速にわざわざクリープを付けていないとゆー
話が有りますが、有用性としては(微速で連続前進というわけでは
なく)たとえばもし有ったら坂道発進の時どうかって話は有ると思
います。ただスクーターの場合、自動遠心クラッチが繋がった感
がしたところまで+α、軽くリヤブレーキを引きずっておけばいい
話で。つうのは以下の、ちょっと特殊な方法でクリープを付けてい
る事例で感じる所で。

> ところで、CVTと同じく、電気自動車やハイブリッド車も
> 原理的にはクリープ現象無いはずなんですが、実際のところ、
> どうなんでしょうか。

もっぱら嫁が使っていてなかなか運転する機会の無いエスティマ
ハイブリッドの例(ベルトCVTとの組み合わせでプリウスと異なる)
ですが。クリープはモーターで意図的に付けられています。
上記のように、原理的に付いてる物が有用なシーンが有って使わ
れてるのではなく、使い勝手と有用さに限定してわざわざ付ける
わけですから、さらに上に書いたデメリットが出ないよう、必要
最小限な感じですね。
トルコンのDレンジで、アイドリングとはいえトルク増幅された
それがブレーキを強く踏んでないとズリっと出ようとするように
グイグイ押してくる感じは全然無く、慣れないと坂道発進で後退
しないんか?と少し不安だったりします。それで、焦ってブレー
キペダルからパッと足を離して素早く踏み替え、それでいて飛び
出さないように適度に踏んでエンジン始動させながら...とやる
と神経がスリ減るんですが(^^; むしろ、ブレーキペダルの踏力を
じんわり抜いて行くと、途中でモーターが弱く「掛かる」のは
分かります。
おそらくよっぽどの急坂で無い限りは、後退まではしないんで
しょうけどね。
なにせ停車中は原則、エンジンを止めてしまいますし、万一の後
退させずに早くエンジン掛かってくれって思ってしまう(^^;のを
解消するには、もうあと僅か「疑似クリープ」してくれた方がと
個人的には思ってますが...

#車両用インバータの制御では、小後退を許してしまうと、進ま
#せたい方向に回し始めるのが少し厄介になると聞いた事が有り
#ます。一方で0rpmでも回路は閉じたまま、モーターと回路の
#(熱)容量の許す範囲で任意のトルクを掛けられるそうなんで、
#頼りないようで実は坂道発進に支障のないトルクは得られるん
#じゃないかって気もします。ただなんか、少し遅れを感じる...

CVTにクリープが付いたとか、ハイブリッド車のそれが出るたびに、
fj.rec.autosでは「原理的に無い物にまでわざわざ付けるな」と
いう意見が出ていたと記憶しています。余計な物だと言うニュア
ンスで。
私も仰られるような渋滞中に、それなりにまとまった長さをノロ
ノロ動かすためなら「必須」ではないと思いまし、有用性の本質
かどうかも疑問が有ります。スクーターがクリープしても低速バ
ランス悪いしというのも同様で、自動遠心がミートするまでブレー
キを引きずりやすいですからね。
もしハイブリッド車の例でモータークリープが無かったら、右足
1本でブレーキ・アクセル両ペダルを操作する限り、駆動力の空
白みたいのを生じるんで。

#実際のモーター疑似クリープ有り前提の制御下では、左足でブ
#レーキ踏んだまま右足でアクセル踏み込んでも、エンジン始動
#はしないんじゃないかと思います。
##やってみてないけど(^^;

冒頭、ノークラッチ車での有用性と書いたのはこの辺に掛かって
来る意図がありまして。「スマート」とかのシーケンシャルMT、
ノークラッチとかは、この辺どうなってるんでしょうね。パーキ
ングブレーキがハンドブレーキだったら、どうにでもなりそう
ですけど。

#エンジン停止なハイブリッド車を最初に急坂発進させようとし
#た時は、静まり返った不安感(^^;)から「なんで足踏みパーキ
#ングなんだ、こんな車種がよりにもよって!」と思いました。
##体がモーターを信じていない?

もう一例、Golf(MT)のタイミングベルトやエンジンマウントを変
えてやろうとディーラーにお泊まりさせたとき、最寄り駅まで新
型Golfの「DSG」を運転させてもらえました。MTベースにAT化し
て、欧州ではスマートなどから自動化比率(?)やインテリジェンス
な制御要素を徐々に加えながら拡大して来た「オートメーッドマ
ニュアル」という分類に属する物です。
以前、日経メカニカル(という書名の末期か)などで話題になった
際にネタにしたんですけど、トヨタ欧州向けのヤリスに必要で
アイシンが開発した物は、簡単構造ながら半クラッチ制御による
クリープ付きで日本車らしいてな評価が同誌に有りました。
その時点でDSGもAudi用に登場済みで、クリープについては上記
アイシンのくらいしか覚えが無いのでどうか?と思ったら、しっ
かりついてました。ハイブリッドのモーターによるのよりは強く
感じました。
最近雑誌とかで確認してないので、湿式クラッチ方式(のAMT)って
程度しか記憶が無いのですけど、これも半クラッチ制御なんです
かね...

#市中のお店から駅まで見事に平坦で、急坂発進で不安を覚える
#かとか「感じる」余地が有りませんでした。ただ平坦では、十
#分と思えるほどその疑似クリープは付いていたと。