In article <20030819003332cal@nn.iij4u.or.jp>, SASAKI Masato wrote:
>> ちなみに、「原則が崩れているかどうか」の判定は、どうやったら下
>>せるのでしょうね?
>
>簡単でしょう。
(中略)
>だとすればそう受け入れられて来たものが
>「そうではなくなった」
>と言えるためには
>単純にそうではない例が多数であることを示すだけでは全然だめで
>それに代わる場としての新しい意思表明なりルールの形成が必要です。

 意思表明なりルールの形成が必要という点では、私もその通りと考
えます。
 それを前提として、いみじくも「なり」と Or 条件で結ばれている
点がポイントと思いますが、Or の一つのパターンにおいては、確認
方法が難しくなるだろうという点が、私の問題認識です。

 意思表明が行われた場合、問題ありません。
 明示的にルールが形成された場合も、問題ありません。
 どちらも外形的に確認できますから。

 が、暗黙的にルールが形成された場合が問題です。
 要するに慣習法の場合に、こういう判定が(明示的なケースに比べ
て)難しかろう、という話です。

# うろ覚えながら、イギリス議会に対する国王の拒否権が無くなった
# というケースで、「拒否されなくなった」慣習が成立したから無く
# なったのだという話があったと思います。で、何をもってそういう
# 慣習が成立したのかという判定は、時間が経って事例が重なったと
# いうものでしか言えなくて、時間や事例数の閾値設定は、一意には
# 決まらないように思います。

>それがない限り「原則を守らない人がいる」ってだけのことです。
>
>原則を守らない人がいる……というのと
>原則自体がなくなった……というのは分けて考えなければなりません。

 この点は、異論ありません。

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頼光 mailto:raikou@mug.biglobe.ne.jp