Re: 地磁気の自転
石原@ザ・ランスです。
In article <fWPhd.1$pK.0@news7.dion.ne.jp>, dh.shiozaki@s3.dion.ne.jp says...
>私の理解では、「motional emf」は、導線の(一部線分)の移動で
>発生すると思います。ただ、起電力の大きさを計算するために、
>(「farady's Law」の計算式に適用するために、)
>面積の形にして計算しているだけだと思われます。
前の記事で引用した砂川の式の説明では、
「回路Cが(磁場の中を)速度<v>でdt時間の間移動したときの磁束の変化は
<v>dtとd<r>によって作られる微少な四辺形を通過する磁束をCの一周にわたって
加えたものに等しい。なぜなら・・dt時間後の回路をC'とすると、
それをかこむ曲面としてはCにかこまれる曲面Sに、CとC'によって作られる側面
を加えたものをとることができるからである。」
図がないと分かり難いかと思いますが、ようするに、dt時間内に回路が通過した面積
について磁束を計算したのがあの式
>> φ=∫(<v>×<B>)・d<r>
という説明です。
だから基本的に回路を切る面積の変化(に帰着できる)という説明が一般的と思います。
なお、この後に「この起電力の原因も電場の発生によるものとみなせば・・
この起電力の本当の原因は Lorents の力によるものである」云々という説明があって、
このへん、河野さんの説明とも通じるんだろう、なかなか含蓄があると思うけど、
今はパス。
>実際のところ、地磁気相手では、起電力の取り出し方は、
>一筋縄にはいかないとは思います。
>電磁誘導の条件に「ループ」による方法は勿論ありますが、
>ループでない、線分の移動でも発生することは押さえたいのですが。
今のところこれ以上、私のほうにはこれに反論する材料はないので、
水掛け論になると思うので、「見解の相違」とさせていただきたい。
勿論、汐崎さんのほうに私を説得する材料がさらにおありなら、言って下さい。
参考にさせていただきます。
ただし、
>> もっとも、南北に非常に長い回路、たとえば札幌のテレビ塔と、(河野さんに敬意を表して)
>> 沖縄のテレビ塔を繋いだ回路なら、両地点の磁場には差があるから、起電力が生ずる
>> ことになりそうですね。ただし汐崎さんの計算より1桁くらい小さいけど。
これをさらに発展させて、
東京タワーのてっぺんから磁力線に沿って(磁石の)北極まで行き、
そこから地面に沿った磁力線をたどって東京タワーに戻る。
こんな回路を考えると、東京タワー以外の部分は磁力線に沿ってるから
<v>×<B>とd<r>は直角になる。つまり(<v>×<B>)・d<r>=0なので、
東京タワー上の起電力だけを考えれば良い。
つまり汐崎さんの計算と一致することになります。
ま、たとえばこんなふうな意味にもなることも押さえておきたい。
--
石原 幸男
<Yukio Ishihara of theR.A.N.S.>
ishihara@y.email.ne.jp
http://www.nn.iij4u.or.jp/~therans/
黍粥は塩に椰子油にサザエ・イソノ祝う隣で虚仮にするまで(詠み人しらず)
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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