2日目その3 [三国隧道〜越後湯沢]

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[地図: 三国隧道〜越後湯沢]

とうとうやってきました, 上野・越後国境, 三国隧道! 今回の行程で最大の難所と見込んでいた三国峠を遂に突破します。この先は, 少なくとも新潟までは確実に下り主体。新潟から秋田までは通った事のある道ですし, 目立った困難は無い筈です。2日目の昼前にしてこれですから……楽しいなー!

写真コメント
[写真: 三国隧道案内図]
(10:26)

上越橋の手前に小さな駐車場がありますので, そこで休憩。疲労回復・体温調整とともに, 沸き上がる達成感に身を委ねます。

三国隧道の案内図もありました。標高が1,084mになっていますが……地形図だと丁度群馬県側坑口と重なるように1,100mの等高線が描かれているんだけどなあ。まあどちらでも良いです。

[写真: 上越橋・三国隧道 その2]
(10:27)

改めて, 上越橋と三国隧道。上越橋は法師沢最上流部の谷を跨いでいる橋で, 三国隧道とほぼ直結しています。ほぼ, というのは, 先の案内図にもありましたが, 三国隧道のギリギリ手前に三国峠へ向かう登山道の入口があるからです。……ここからじゃ全然見えないけど。

[写真: 三国峠]
(10:27)

右上を見上げると, 鞍部に建っている送電線鉄塔。ここから更に奥へ500mほど入ったところに三国峠がある筈です。一度は行ってみたいですね。……三国隧道が自転車では通りにくいところだから, 敢えて三国峠へ行く自転車乗りも多いと聞きますが, 私は初めてですので隧道を行きますよ。傍目には言われていたほど狭くは見えないし。

[写真: 三国峠登山道入口]
(10:40)

さてさて, 充分に休んだところで, 本当の山越えに向かいましょう。まずは上越橋を渡って, 三国峠登山道を確認します。……本当に, 橋と隧道の間から這い出すような感じですね(^^;;;

[写真: 三国隧道坑口]
(10:41)

そして三国隧道。……って何ですかこれは。道幅広くて路側帯も充分にあるのって, 坑口部だけかい!? せ, 狭い。聞きしに勝る狭さ。

当然ながら, 新笹子隧道(山梨県)の時と同様, 後続車を停めてしまう事が度々という申し訳のない通り方になってしまいました。だって, ただでさえ狭い路側帯だっていうのに舗装が剥げていたり水が溜っていたりして, 車両通行帯に大きく割り込まないと危険なんだもん! 下り坂だからそれなりにスピードが出るけど, それは危険度がより増すため余計に車線へ出なければならなくなると考えるべきか, 後続車を停めている時間が短くなると考えるべきか……。国交省さーん, 計画中の新三国トンネルではもっと自転車も走りやすい道にして下さいよー!?

[写真: 新潟県湯沢町]
(10:45)

国境の長いトンネルとは言え, せいぜい1,218m。下りですから4分で通過できました。そこは既に新潟県南魚沼郡湯沢町……とうとう新潟県に来たぞ……

[写真: 三国峠登山道(新潟県側)]
(10:45)

勿論, 三国峠登山道は新潟県側にもあります。というかここからR17は旧来の三国街道と重複するようですね。

[写真: 苗場]
(10:53)

浅貝川に沿って60‰の下り坂(新潟県側は緩い?)を駆け下りると, 突然大観光地に出ます。地名は三国浅貝, 一般には「苗場」。スキー場で有名なところですね。どこかの学校の吹奏楽部で合宿でもしているのか, 金管の音が響いていました。

[写真: 苗場スキー場]
(11:01)

観光地のド真中を貫くR17ですが, 基本的に勾配はほとんど変わりません。R353との合流点である中心部付近, まさに『苗場スキー場』の真正面でこそ少し緩みますけど, それでもほとんど下りっぱなしです。

[写真: 火打1号洞門]
(11:03)

苗場からR17は少し山側に進路を移し(多分バイパス), もう少し進むと登り坂になります。……来たな, 三国峠新潟側にある連続小峠。浅貝川から山を越えて二居川に移るのです(どちらもすぐに清津川と合流するけど)。

この山を越えるまでは, またスノーシェッドが連続します。この写真は最初の「火打1号洞門」。複数の洞門・隧道が完全に接触していたりしているので数は判りませんけど……

[写真: 火打峠]
(11:12)

……少なくとも, ここが「火打9号洞門」なのは確認しています。番号は並んでいる順番ではなく, 多分建設順。そして, 9号洞門とその奥の隧道(名称不明)の接続点に鞍部……火打峠(983m)があります。連続小峠, 第1の峠を突破。

学校が近くにあるという警告が出ていますが, これは隧道を抜けた直後にある湯沢町立三国小学校の事です。

[写真: 距離標識 長岡94km]
(11:15)

峠を越えると, 二居川に沿ってまた激☆下り坂になります。長岡まで94km……うーん, 今日中に辿り着けるかなあ? 結構厳しそう……

[写真: 二居大橋]
(11:21)

おおっとしまった, 二居大橋に突入してしまいました。旧道との分岐を撮影したかったのに。二居峠に向かって登りがあるものだと思ってたけど, 下りっぱなしだから油断してました。仕方がないので, 旧道の地王堂橋は二居大橋から横向き撮影。

なお, ここの川は二居川と地王堂川の2つです。二居大橋は両方まとめて跨いでいますが, 旧道は三国大橋(撮影できず)と地王堂橋の2つで跨いでいます。

[写真: 地王堂橋]
(11:21)
[写真: 二居トンネル]
(11:24)

少しも登ることなく二居トンネル到着。標高は地図上で820m弱です。坑口の形が三国隧道とそっくり……同時代のトンネルだからなあ。長さも似たようなものだし, やっぱり自転車で通るの大変なんだろうなあ……などと少々うんざり。ちなみに古来の二居峠は標高1,020m以上あります。それをここと標高の変わらないさっきの旧道から登って行ったんだから, やっぱり難所なんですね。

おや? 坑口の上に何やら見えますね。もしかして, ヨッキれんさんが探索した二居旧国道? こっちも凄い難所ですよね(^^) 行きません!

[写真: 標高800m地点]
(11:29)

二居トンネルとそれに続くトンネル・スノーシェッド地帯の途中にあった, 標高800m地帯。湯沢の標高が350mくらいなので, まだまだですね。峠もまだ1つ残ってるし。この付近は清津川に沿った道です。例の旧国道も清津川の渓谷を削って造られており……そして崩れたのですね。

[写真: 距離標識 湯沢9km]
(11:38)

天気も良いし道路線形も良いし, 楽々走れます。暑いのだけ辛いけど。

[写真: 八木沢トンネル]
(11:42)

八木沢トンネル。これ自体は峠潜りではありませんけど, 峠へ向かう旧道が分岐します。判りやすいほどに(^^;;; 自転車迂回の案内が出ていた(事に今気付いた)けど, トンネルに突っ込んでしまいました。

[写真: 八木沢新旧道]
(11:44)

八木沢トンネルを抜けると(左に旧道が見えますね), 清津川を離れます。トンネル手前に613.8mの水準点があるんですが, ここから60‰勾配で一気に登ります(新潟県側って60‰ばかりなんだけど, 道路改良時にそういう制限でも付けたの?)。

[写真: 芝原トンネル]
(11:50)

芝原トンネル到着。標高は680m弱です。旧道はトンネルの上をヘアピン2本使って通っており, 本来の芝原峠の標高は730mくらいみたいです。

[写真: 湯沢市街]
(11:54)

芝原トンネルを抜け, 戸沢川沿いにヘアピン3つの激☆下りを駆け下ります。途中……見えた, 湯沢町の市街地! 特に左端に写っているでかいビル, 次の写真にも写っていますよ。

[写真: 湯沢IC]
(12:05)

関越自動車道の湯沢IC(の入口)です。この手前でJR上越線も跨いだし, 清水峠方面からの路線と合流できたのは, 三国トンネルに匹敵する達成感がありますよ。「最悪の場合は輪行」がまたできるようになったって事でもあります。……ほら, 奥にさっきのビル写ってるでしょ?

[写真: 越後湯沢駅]
(12:10)

R17からはちょっと登ったところにある, JR上越線・上越新幹線の越後湯沢駅。やー, 遂に来ちゃったよ, 新潟県の駅! また, 駅巡りの血が騒ぐぞ :-)

丁度昼ですから, 食事のできる場所を探そうと……したんですけど, でっか字まっぷ新潟に載ってた有名らしい蕎麦屋を見てみたら, 中入るまでもなく混雑していると判る状況でしたので断念。駅前は例によって駐輪が困難ですし, もうちょっとR17走って良い場所を見付けましょう。んー, マクドナルドっていうのは流石に避けたいなあ……(← コンビニは構わない癖に)。

[写真: レストハウス越後]
(12:33)

ゆざわ健康ランドに併設されているレストハウス越後。ここが丁度良いと思ったので, お昼にします。ちなみにここ, ツーリングマップルだとまるで越後湯沢駅に隣接しているかのように描かれていますが, 時刻で判るように実際にはかなり離れていました。

ここまでの走行記録……走行時間: 3.37.19, 走行距離: 63.54km, 平均速度: 17.5km/h, 最高速度: 56.0km/h(芝原峠), 総走行距離: 2,393.8km。

[写真: かつ丼]
(12:49)

かつ丼一丁, 900円也。いつもの通り, 喉を通りにくいので, ゆっくり食べます。でもゆっくり過ぎると食べ切らずに満腹してしまいます。「食べ残す」というのは私の矜持が許しません(← 偏食魔神の癖に)。だから時間をかけて, 頑張って食べて, 腹を壊す, と(おい)。いや壊しませんでしたけど。

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水野夢絵 <mwe@ccsf.jp>
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