あべです。

 At Fri, 23 Jan 2004 20:55:15 +0900,
 >>>> <20040123205515cal@nn.iij4u.or.jp>,
 SASAKI Masato wrote:
(snip)
# 順番、引用入れ替えてます。

一番目、ふむふむ。
> 「Bさんが廃棄処分という消費をすれば付加価値にカウントしない」
> 「Bさんが自分で食べるなどの消費をすれば付加価値にカウントする」
> ってえのがよくわからんのですね。

> その2はCさんが全く買わなかった場合
> GNP=300
> NI=300
> GNE=300
> で本当にいいの?ってえのがどうにもなじめない……。

  んで、佐々木さんの直接の答にはなりませんが、私流に二つの
観点から考えてみました。
# 何しろ錆付いてるんで、思いつきでしかなく論理的でないのはお
# 許しを!

  正式な学問的用語は何て言うか忘れましたが、未実現の利益はカ
ウントしない、とか何とかではなかったですかね? > 詳しい方。

  それはそうとして、私が習ったことを思い出し思い出ししてみま
すと、(専攻は経済学史とかいうやつで、専ら wealth of nations 
でした。) 経済で取り扱うのは、goods and service 商品とサービ
スというこで、アダム・スミスの時代では、家庭教師や執事などは
国民の富には計上しないということでした。

  商品は、ま殆どが目に見える物が多いこともあって、計上し易い
し分り易いんですが、問題は、サービスの方でした。丁度、私が学
生の頃は経済のサービス化(逆だったけ(-_-;))が話題になってい
た時代でした。長くなりそうなので、結論を急ぐと、要するに「市
場に登場」したものはカウントする、ということでした。で、現代
ではたとえ家庭教師であっても、それなりのルートを通って市場で
取引される限りカウントされるということです。

  それで、曲者は「市場」ってことになります。これが、実体があ
るようでまことに捕みにくい代物ということになります。ですから、
現代の学者先生達もその分析やら演繹をやっている、んじゃないで
しょうか。

  それと、社会一般での話と個々別の話と一応区別して考える必要
があるんじゃないでしょうか。(# 格好良く言うと、そのためにミ
クロとマクロがある、んだっけかな。)国民経済の観点から言うと、
個々別の事情は捨象されるので問題にならないのです。

  しかし、個々別の事情であったものも、社会の大半で行われるよ
うになると、ま、皆が認めるということになると、市場に乗っかっ
たと見られるということでしょうか。

  最後に、私の経験より考えてみます。自分の取り扱う商品を自ら
が費消した場合、これを自家消費と称して、売上に計上しなければ
ならないようになっています。これを、製造販売をする個人商店パ
ン屋さんの場合にあてはめてみますと、例えが悪いですが、偶々一
回こっきり何個かのパンを自らが喰ったて、バレはしないでしょう
が、毎日それも家族や従業員皆で食べてた日にゃ、恐らく、こわ〜
い税務署には一発でバレてしまうことでしょう。で、自家消費と称
する売上項目にあげ、ひいては国民経済計算上は計上されることに
なる、これが、この例での「市場化」という訳ではないでしょうか。

  ついでに、最近の話題で言うと、家事労働をどうするかってのが
新聞を賑わすこともありますよね。私の考えでは、遠い将来、今で
言う家庭そのものが無くなりゃ家事労働そのものも無くなるんで、
そうならない限り、全部ひっくるめて家事労働そのものを国民経済
に計算するってのは馴染まないと思います。で、現今の国民経済計
算上も家事労働そのものの価値は含まれておりませんです。ま、し
かし、家事労働そのものの外性化はどんどん進んではいると思いま
すが。

# うちの娘・息子も嫁さんのおにぎりも良いけど、たまには、コン
# ビニのも美味しくていいね、なんて言いやがる。(>_<)

# 以上ですが、佐々木さんは納得しないだろうな...(-_-;)

> サミュエルソンの経済学を2回くらい通しで読んだくらいの人間
> よりましでし。(そのころ森嶋教授の岩波の双書も読んでいるけ

  おお、なつかしや、なつかしや。
  わたしゃ、買いませんでした。都留重人先生の訳でしたが、何版
だったか。なにしろ厚くて重くて、この小柄な体にゃ無理でした。
専ら図書館。

  森嶋先生は暫くして、社会人になってというより、近年、奥様の
ご本と一緒頃、ちょっと前だったか、日本経済を愁うることを述べ
られた本と、NHKに出られたくらいのことしか存じませんでした。

> 函館は大雪……(泣)

  そうか、函館か、函館山も良かったけど、近くの温泉で朝市で蟹
を喰ったのを覚えてる。

--
あべ とおる