"Shinji KONO" <kono@ie.u-ryukyu.ac.jp> wrote in message
news:3990549news.pl@rananim.ie.u-ryukyu.ac.jp...
>
> そういう合理的な判断ができない首相は僕には無能だと思う。ある
> いは、無能な選択を強要している環境があるってことかな

靖国参拝の件は、(1)小渕政権下で始まった国旗・国歌法制定以来の幸いな流れを軌
道に乗せる目的と、経済改革を進める上で、(2)保守・右翼層の反発・造反を抑制す
ること、かつまた、(3)次世代の掟の神として保守層に君臨するための武器とするこ
と、(4)中国・韓国等による参拝批判には折れない意志を貫くこと、などの目的。(1)
の点は、少しずつ成就しているが、自民党周辺が一枚岩とは限らず、一直線には進ん
でいない。(2)(3)の点は、それなりに効果を発揮している。(4)の点は、不安になる
ほどの猛反発を買っているが、内外の反日風潮や反日教育に反発しての外交上と内政
上の駆け引き。微細な観測としては、韓国の姿勢が、一時的にしろ、日本寄りに配慮
しているような素振りもある。

さて、‘パフォーマンスとしての首相外交’とは今回、平和憲法を変えずとも常任理
事国入りは可能、と訴えたことであるから、国内の平和憲法派に配慮した演説であっ
たのである。この点、全く以って疑いはない。一連の流れとして、国内の平和憲法派
に配慮したのである。また、全般的に、マスコミによる世論形成のための御膳立てが
あり、それは、イギリスの穏健な国際戦略に沿うべきだ、というものであった。深刻
かつ真剣な駆け引きが、この点に集約されていた趣すらある。国外の平和憲法容認派
に配慮して貰っているのである。小泉政権の場合、イラク戦争を支持しているが、し
かし一方では、イスラエルの外交的支援要請に対しては、イスラエルに自重を求める
慎重で素っ気無い印象を与える映像が多い。

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