古寺です。

Shin'ichi Ichikawa さんwrote:

> 古寺さん、19 日の私の記事、受信できなかったのかな

17〜21日あたりの記事をざっくり飛ばしていました。
失礼しました。

> 市川@vivi-vine.org です。やっと Web に記事が掲載されました
> 
> 【資源小国の挑戦】第4章 
> 新エネルギー(3) 燃料電池
> http://www.sankei.co.jp/eco/special/challenge4/03.html

で、御陰さまでやっと読めました。
「技術企画部」の御提案な訳ですね。
山手線には前記事で想定した「開発ターゲット」としての意味は、
最低限でもそれ以上は有るって感じですね。「電車への電力供給
設備が不要になる」はやはり可能性の話で、同社が(よりによって
持っている?)自営電力の一切合切を「やめるコスト」(廃棄コスト
のようなもの)と、バランスシート上で比較したという雰囲気では
ありません。
というのは、一般論として気体なり液体なりの輸送にしたって、
電力エネルギーの送電と比較する必要の有る建設+維持コストが
掛かりますし、それは車両基地までは東ガスがすることだからと
言うのなら、じゃあすぐにでも自営電力をやめて買電すれば?で
終わってしまいます。
「車両基地にだけ水素充填設備を設置すれば済む。」と有る所は
自動車との比較なんですが、その下で電気の方が設備が要ると読
ませる部分は首をひねります。

#つか、鉄道用で電力より安く付くなら、市場規模から言って、
#自動車用でのスタンド普及に懸念を持つ必要は無いです。

「まだ5年や10年はかかるのでは」というのは燃料電池そのも
のに対してですね。もと記事を先に読んだ印象では、これを山手
線導入の想定時期という風に報じられたようにとれたのですが、
記事を読んで、もと記事を読み直すと、そうは書いてないのか?
という気もします。どう書かれたつもりレベルのところは良く分
かりません。

で、それが出来たら「すぐに鉄道車両に搭載できるように技術は
固めておきたい」というのが、新聞的にも燃料電池実用化時期と
山手レベルの路線への投入時期が近いと思えるところなんでしょ
うけど、実用燃料電池が出来たら、すぐそれに置き換えられるよ
うにというのは、(この記事の冒頭で触れてるじゃない〜な)NEト
レインに話が戻ってますね。
NEトレイン関連で示されてるロードマップからしても、5〜10年で
山手だとそれを追い越すんでは?というフォローを初期段階でした
と思いますけど。
もし「使える」段階(技術的実用段階)でさっそく営業投入するなら、
大量の燃料を必要としない烏山、久留里、八高北部なりが敷居の
低いところで、都市部ほど実用化に近いってことは無いと申し上げ
たつもりなんですが、その辺どうでしょう。
仮に山手で使えるだけの車両技術(高加減速車+無補充での航続距
離)とインフラ(大量供給=現状ではプラント規模が大きくなって
しまう)整備をクリアして「山手が先」となるなら、『すぐに鉄道
車両に搭載できるように技術は固め』るものの、導入環境が整う
まで(リニアのように)塩漬けのお蔵入りって感じになってしまうと
思うのですが。

#廃熱活用して熱効率30%台後半相当のCO2を出す物を、仮に(火力だ
#けで同50%を越す)自営電力をやめた方が儲かるって理由で導入する
#場合、ここまで挙げた同社の環境PRについてはどう、けじめを付け
#るのでしょうか? 見物と言えば見物では有ります(皮肉)。