うーん(苦悩)。

> 私は、胎児は子供だと思いますし、胎児を育てるのも子育てだと思い
> ますけどね。普通の考え方です。

 ??? これちょっとわかんないです。結局「子供作らない税」で恩恵を受けるの
は、妊婦および個乳幼児を子育てしているカップルおよび個人ってことなんですか?
 そんなこと言ってなかったじゃん……。
 どこから子供、と言うか子育てしているって言う概念に代わるんですか? 妊婦は
子供を妊娠しているだけで子育てはしていないんですが……(病気じゃないし、無理
さえしなければ働けるし)。でも乳幼児の子育てって、ご自身も経験しているとおり
「子供から片時も目を離せない」状況ですよね。妊娠している状況とはまったく違い
ます。
 厳密に定義すれば、妊婦は「妊娠中の女性」であり「子育て中の女性」ではありま
せんよね? しかも妊婦は流産・死産の可能性があるので、そういう状況になった女
性は「子育てに貢献」していないですよね?? とても不確定な状況で「子育て中と
いうのは普通の考えかた」というのは、妊婦を知っているとは思えない、すごく男性
的……。

> その「不公平感」って、どういう不公平感ですか?
>
> 私が税の目的として挙げている、子育ての費用を払っている人と払っ
> ていない人の不公平ではありませんよね。

「子育ての費用を払っている人と払っていない人」の不公平の話です。産みたくても
産めない人と、裕福で生める人との間で不公平感が生じると、繰り返し書いています
が。「産みたくても産めない人」の集合が「子育て費用を払っていない人」の集合と
重なります。「裕福で産める人」の集合が「子育て費用を払っている人」の集合と重
なるでしょうに。

 妊婦は「無理さえしなければ」、そして不運がなければ将来子供を産みます。で、

> まぁそれよりも、真っ当な働き口を手に入れるなり、その他の方法で
> 、生活の安定を得ることを考えるほうが先でしょう。

 ていうのがどういう状況なのかわかっていますか? 要は「妊婦に(産みたければ)
無理を強いろ」と言っているのと同じなんですが(※)。無理をさせて流産(あるいは
死産)を助長するわけですね。
 すべての人が「手厚く保護された」正社員になれるとでも思っているんですか? 
 まっとうな働き口ってなんですか? 正規雇用労働者以外はまっとうな働き口じゃ
ないの?
 派遣や契約社員が保護され始めたのはつい最近で、しかもごく一部です。ごく一部
を指して「ほら行われているじゃないか」と言うのは針小棒大が過ぎる。

> 今の状況以下になるくらいなら、子供を作らないことを選択する、
> ということですよね。
> 生活のレベルを下げたり、大きく変えたりするよりは、子供を作らな
> いことを選ぶだろう、っていう話です。

 前述の話((※)です)と関連しますが、結局生む女性自体を保護しないことにはどう
にもなりません。今の状況より下になるって言うのはつまり、妊娠している女性自身
に危機が及ぶことにほかなりません。生活のレベルを下げると言うのはそういうこと
です。なんとしてでも生ませる方向を抜本的に考えると言うのなら、具体的にお願い
します。借金は結局、もらった出産手当をあてることになり、出産手当の目的からも
外れます。
 
> 真っ当な会社なら、妊娠を理由に社員を解雇したりはしません。
> アルバイトなら別かもしれませんが。

 じゃ派遣社員・契約社員・パート社員を雇っているほとんどの会社がまっとうでな
いということになる可能性がありますね。
 まっとう云々なる言い方が「労働者を待遇で差別している」んですが。別に本筋
じゃないからいいです。でもあえて言わせてください。

 労働形態と少子化は別の問題じゃあ、ないんです。なぜなら、子供を産むのに適し
た年齢の女性層に、非正規雇用労働者が集中しているから。出産に手厚い保護がある
のはしかし、正規雇用者だけです。もちろん出産手当は誰にでも出ますが、子供を産
んだことのある人から言わせると「あんなの病院代で全部出て行ってしまうから、出
ているだけましだが、はじめからないのと一緒」だそうで。
 産んだ後その「子供作らない税」の恩恵を受けるとして、どれほど出すんですか?
 シングルマザーだと無職になる可能性があるんですが、それでも平気?
 そして彼女は元の職に戻れるの?

> 真っ当なところで給与所得者として働いているなら、出産手当金とい
> うものがあります。これは結構大きい。

 まっとうな会社だからと言って出しているとは限りませんが、まっとうな自治体な
ら出ます。よく調べてみてください。

> 差別ではありません。
> 言葉の意味を辞書で引いてみることをお勧めします。

 その言葉そっくりお返しします。
 仮に「子供作らない税」を制定して、子供産んだほうが得だからみんな子供生むと
して、残る、つまり税を支払い続けなければならない人は誰? 子供を産むのに身体
的欠陥のある人でないの? 結果として差別条項になるじゃないですか。
 結果かもしれませんが、はじめから想定できるならそれは差別条項とみなされても
しょうがないと思いますし、そういう条項を含めてしまえること自体が差別思想だと
思います(厳密には違うのかもしれないが、わたしには少なくともそう感じる)。

 それに養子って安易に言うけど、それこそ「子供作らない税」ができたら深刻にな
るのでは? だって「子供作ったほうが得」なら誰も子供を手放しませんよ。だって
子育てするとお金もらえるんだもん。手放すと恩恵から外れるわけだから。すると
「養子にする子供」もいなくなるわけですがどうするの? 子供の奪い合いかな?

 もうひとつ、子育てしない人に負担を、と言う目的なのでしょ? と言うことは
「現時点で子育てしていない人」全員が徴税の対象になるわけですが、どこまでが徴
税対象者なのですか? 厳密に対応すると「年金月3万円しかもらってなくて生活保
護を受けている独居老人」も子育てに貢献してないから徴収するわけですよね。
 そして恩恵を受けるのは子供がいくつまでなのですか? 子育てってどこまでを指
すんですか。

 全部「税を制定する人が考えればいい」で終わりそうですね(前記事もそうだった
し)。

 そういった細かいことが決まっていないのになぜ「この税を制定すれば子供を産ん
だほうが得をする」と言い切れるのかわかりません。mac-inさんが想定していること
を書いてみてください。

 わたしは、子供を産もうと努力して貯金している(低所得)世帯、あるいは子供がほ
しくて不妊治療に金をかけている世帯から「子供を産もうとためているお金」をむし
りとる可能性のある「子供作らない税」は、子供を作る意欲を減退させ、子供を生め
る裕福な世帯とそうでない世帯との間で不公平感をあおる可能性があるので、この税
には反対です。前述のとおり、産もうと努力してお金を稼いでいる世帯、つまり今生
んでいない世帯(イコール徴税対象世帯、いずれは恩恵対象世帯?)と特に金を稼ぐ努
力しなくても生める世帯、つまり「子供作らない税」を納税しても痛税感のない世帯
(イコール恩恵対象世帯)との間で不公平感をあおる可能性があるからです。

> 子供を作らないよりも、子供を作ったほうが得をする世の中にするた
> めです。作らないでいるとめちゃくちゃにむしり取られる世の中にな
> れば、皆、万難を排して子供を作ろうとすることでしょう。

 単に「産んだほうが得をする」と言うのだけなら、フランスがやっている政策(産
んだ人数分だけ、年金をはらわなくても支給する)を実施してみては? このおかげ
でフランスは生涯出産人数が向上したらしいですし。
 それに高所得の人なら、仮にめちゃめちゃむしりとられたとしても痛税感がないの
では?
 反対に、低所得だと痛税感が強すぎて返って産む気がなくなるのでは(だって自分
たちが生きていくのだけでいっぱいいっぱいになってしまうし)。

 最近新聞のコラムで読んだのですが、江戸時代から、低所得層ほど少子化が顕著
だったようです。
 つまり、経済的な理由で子供を産ま(め)ないことは、よくあることだということで
す。産んだとしても育てられないからおろすんです。産みたくないからではありませ
ん。勘違いしないでください。
 長塚節でも読んでみてはいかがでしょう?


"mac-in" <mac-in@mx8.ttcn.ne.jp> wrote in message
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