Re: FACE in AVG/NVG (2/2)
(月刊)てつたろです。
長文なので2分割した、後編です。
"iizuka" <iizuka@comp.metro-u.ac> wrote in message
news:c8a1de$a1a$1@swallow.comp.metro-u.ac.jp...
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・「ノベル的特徴」について
「ノベル的」の丁度いい表現が見つかったので
ご説明します。
「IFのあるノベル」
小説の場合、話は一本道ですが、読者は主人公
に「感情移入」して「自分だったらこの場面で
はこういう行動をとるのに」と想像することが
あります。
それを極めて限定的ではありますが実現させた
のが「ノベル的」AVGおよびNVGです。
従って、「ノベル的」AVGの選択肢はある場面
における「IF」の選択、つまり分岐です。
対する「RPG的」な選択は「コマンド選択型」
です。
「RPG的」な選択はコマンド入力でもクリック
でも選択肢でも、「成功(正しいイベント発生
やフラグ成立)」か「失敗(悪いイベント発生や
フラグ成立)」か「無影響(選択前と状況は変化
しない)」に分類できます。
尤も「成功」と「失敗」はシステム的には同じ
分類とも言えます。
(これが全てではないものの、代表的な特徴と
言っていいでしょう)
> > 「ノベル的な特徴」としていくつか説明した中でも一番特徴的なのは
> > 「分岐型でバックログが作成可能」という箇所でしょう。
> > 開始からエンディングまでのバックログを読めば
> > 一本のノベルとして読めるものです。
>
> 「バックログ機能がついてて、なおかつ同じ文が出ないで意味が
> 通じるもの」
> が「ノベル的AVG」と呼称するわけですか。
> なるほど。
「バックログを作成可能」を「バックログ機能
がある」と解釈されたなら言葉足らずでした。
「作成可能」には「バックログ機能を組み込める」
ものも含みます。
プレイヤーが読んだエンディングまでの一連の
文章を繋げればノベルとして読めるというもの。
「選択肢分岐型」です。
「RPG的」なAVGの場合、行動の自由度が高い
ので同じ場所を何度も行ったり来たり、同じ
選択を何度も試みたりします。
「同じ文を繰り返す」と書いたのは、同じ選択
を繰り返した時に、という意味です。
(「別の場面で同じ文が出る」という意味では
ありません)
従ってRPG的なAVGの文章をログに残せば、TRPG
の「リプレイ」のような文になるでしょう。
(TRPGなら人間のゲームマスターが気の利いた
コメントを返せるので読み物として成り立つ
のですが、応答を返すのがコンピュータでは
つまらないリプレイになるかも知れませんが)
> > 明確な区分ができないといえば、「投影型」「他者型」も(飯塚
> > さんご自身も認めている通り)境は曖昧です。
>
> 当たり前ですよ。そんなこと。
> 「投影型」「他者型」はプレイヤーの感覚の分類なんだから。
> 逆にゲームの分類は、物理的にモノが存在するじゃないですか。
「投影型」「他者型」は「ゲームの分類」では
なかった?
「投影型」「他者型」を分類するための要素は
「物理的」だと思っていたのですが…
そもそも飯塚さんは「物理的」をどのような
意味で使用されているのでしょうか。
また独自の解釈をされているなら話が通じ
ない可能性もあるかも…
私は「絶対客観」の意味で使用されている
と判断して話を進めます。
> 誰でも同じ内容を確認できるでしょ? だからウィンドウ表示か
> どうかとか、誰でも必ずわかる分類がされてきた。
その分類では語れないから「ノベル的」という
表現を出したんです。
飯塚さんにNVGを定義され、私の考えていたNVG
とは分類が違うことが判明して以降「ノベル系」
という表現を使い始めたのが始まり。
「ウィンドウが表示される」という特徴だって
AVGの特徴のうちの一要素に過ぎません。
逆にゲーム全体で言えば「ウィンドウが表示
される」という特徴を持ったゲームはAVG以外
にもあります。
AVGには暗黙の了解で省略してきた特徴があり、
それらの要素の全てが、全てのAVGに適用できる
とは限らないでしょう。
「そんなことはない」と仰るなら、AVGだけを
正確に切り出せて他のゲームにはない特徴を
列挙できますか?
また、「必ず誰でもわかる分類」なら、なぜ
同じゲームに異なる分類がなされる場合がある
のでしょうね。
(「ToHeart」が「恋愛SLG」に分類されるなど。
また、私は「ゲームブック」もAVGの一種と
考えていましたが、飯塚さんの解釈では違う
ようですし。
ウィンドウ表示でも「ノベルゲーム」として
紹介されるゲームもあるし)
> そういう分類で今まで表示されてきたし、発注されてきたし、
> 議論されてきてるわけです。
「NVGとAVGの分類での議論」て、「NVGとAVG
の特徴の違い」以外に出ていないのですが…
# 「発注」って何のことですか?
# ゲームメーカーが制作者に「AVGを作れ」と
# 指示していると言う意味?
> 感覚の分類と物理的な分類と一緒にしちゃダメですよ。
失礼しました。
「投影型」「他者型」が「感覚」の「分類」
とは認識していませんでした。
しかし、「主人公が感情表現をするかしない
か」や「PCがプレイヤーの操作を離れて行動
する」等の特徴は物理的に○×判断が可能です。
(「物理的」の解釈が違わなければ)
特徴の一つ一つは物理的ですが、トータルで
見るとゲームの中に現れるその特徴の多少から
「感覚的」に判断するものと思っていました。
その点では、「ノベル的」「RPG的」も同じです。
「ノベル性の高低」にも感覚的性質があります。
「ノベル的」と「RPG的」は「赤い」と「青い」
の違いに似ています。
赤絵の具20:青絵の具1という配分は誰が混ぜ
ても同じ色になります。
(TrueColorの色指定でもいいです)
が、それを「赤」と見るのは多分に感覚的です。
(この程度の比率なら、おそらく多くの人が
「赤」と見るでしょうが)
例えばAVGの中にRPGやACGの要素があれば、
それはAVGではなくなりますか?
後述のYUNOの例で飯塚さんは
> それに最後にパズルがあるんですが、あれは無視するんで
> すかね?
と仰っていますが、
「パズルゲームの要素があるからYUNOはAVG
じゃない」
と主張しているようにも聞こえます。
「ノベル性の高低」は感覚的なものですから、
感覚的分類を「議論すべきではない」と仰る
ならそもそも「投影型」「他者型」の議論を
否定するようなものです。
> > 「YUNO」はいい例になりますね。
> > すなわち、前半が「RPG的」で後半が「ノベル的」です。
>
> バックログ機能なんてついてませんけど。(^^;)
前述の通り、「機能」ではありません。
> それに最後にパズルがあるんですが、あれは無視するんで
> すかね?
20:1の「1」を無視するのです。
こんなことを書いているのに、人には「杓子
定規」とか「重箱の隅」と仰るのが不思議。^_^
(まぁ、自分を客観的に見るって難しいんです
よね)
> > ところで「To Heart」で「話が停滞して正解を
> > 出さないと先へ進めない箇所」ってどこかに
> > ありましたか?
>
> 行った場所にキャラクターがいないと、同じメッセージが必ず流れ
> るじゃないですか。
「停滞」の例を問うたのですが違う答えが
返ってきたのは「はぐらかし」でしょうか?
(「ノベル的でない」例というなら判ります
が、だとしたら飯塚さんは本当は「ノベル的」
を理解されている?)
> 「ホワイトアルバム」なんかもっとすごいですね。
> なにしろ選択肢がランダムですから。
> 細めにセーブ&ロードを繰り返さないと、同じメッセージのオンパ
> レードです。
「To Heart」、「ホワイトアルバム」、更に
遡って「同級生」シリーズなどは「恋愛SLG」
と分類されることもありますね。
(そういえば、かのゲーマーズonlineでも
「To Heart」を「恋愛SLG」の例に挙げていた)
「RPG」も一種の「SLG」なので「恋愛SLG」と
称されることがあるゲームは「RPG的」特徴が
強いと考えます。
> > > 定義をちゃんと証明してから、議論に移ってください。
> >
> > 2/3で説明した特徴を読み返してください。
> > 例えば、「ONE」の場合、どちらの特徴がより
> > 多く当てはまりますか。
>
> 多く当てはまるかどうかはやめてください。
> そんな曖昧な基準で議論は出来ません。
> どっちが多いかのかいちいち解釈論争するのは時間の無駄です。
# 「曖昧な基準で議論ができない」なら
# 感覚的でアバウトな「投影型」「他者型」
# は議論の対象外ですか。
確かに「To Heart」のように両方の特徴を
持っているAVGもありますが、多くのAVGは
どちらか一方の特徴を圧倒的に多く持って
います。
赤20:青1ならぱっと見で「赤」と思うように。
それでも「時間の無駄」と仰るなら、やはり
「投影型」と「他者型」の比較も時間の無駄
だったと仰るわけですね。
酷い…
今までの議論の根底が覆された気分です。
> このときは「ノベル的」などという記述を無視して、従来どおりノベルゲ
> ームとAVGの定義で議論をしています。
飯塚さんの用いる「NVG」と「AVG」の定義は
単にシステム上の一分類です。
私は、(この定義が明確化されてからは)「NVG」
と「AVG」そのもののシステム的な比較以外で
この分類を用いたことはありません。
(だから、「ノベル的AVG/NVG」などという
面倒な分類をしているんです)
> だからその前の記述が、
> >新型というか、ストーリーを見せること重視したAVGも出てきたという
> >ことでしょう。AVGの形態は何も変わってませんから。
>
> となってる。
> ストーリー重視のAVGとその他のAVGと、同じAVGで線引きがないの
> は当然でしょうが。
選択肢分岐型がAVGの初期からあったと?
飯塚さんのいうAVGの歴史はいつがスタート
なんでしょうね。
さもなくば「AVGの形態」が飯塚さん独特の
定義に基づくものなんでしょうか?
$$ これらのAVGはそれ以前の「画面やメッセージから得た情報から次に
$$ 執るべき正しい行動を推論していく」形を捨てている。
$$ 結果、RPGの色合いを薄め、小説の特徴を取り込む事になる。
$$ 従来のAVGがRPG的特徴が強いのに対し、新型はノベル的特徴が強い。
$
$ 新型というか、ストーリーを見せること重視したAVGも出てきたという
$ ことでしょう。AVGの形態は何も変わってませんから。
$
$$ (両者は集合的に区分は出来ない。多くのAVGで両者の特徴が混在し、
$$ 通常どちらかの特徴が色濃く出る)
$
$ そのとおり。
この時の「そのとおり」が前文の括弧の文に
掛かっていないというこじつけはすごいですね。
私の考えを無視しているのに「そのとおり」
と仰ったとはとても思えませんでした。
> > > 柔軟も何も、定義にそんなアバウトなものを持ち込むのは、や
> > >めてください。
> >
> > それなら「投影型」「他者型」の定義も引っ込めますか?
>
> プレイヤーの感覚は明確に線引きできないんです。
> ゲームの分類は逆に物理的に明確にできるでしょ?
# 「定義にアバウトを持ち込むな」といい
# 「感覚的な定義は別」と言い直す
# この辺、飯塚さんが好きなように土俵の
# 枠を引き直しているように感じます。
#
# 過去「AVG/NVG」の枠で話していた内容を
# 「ゲーム全体」に拡張しておきながら、
# 「ノベル」という枠での議論は否定された
# ように。
閑話休題
「明確にできる」とは言い切れませんね。
それに明確に出来る分類とは相容れない分類
でしか語れないものもあります。
> なんでそれが一緒だと思うのかね?
ゲーム中の表現方法に関する物理的な
定義だとばかり思っていましたので。
(その特徴のどちらが多いかを判断する
のはプレイヤーの感覚ですが)
定義そのものが「感覚」に左右されるもの
だったんですね?
;_;
# そういえば確かに定義そのものがフラフラと
# 推移しているような気がしますが、そういう
# ことだったのかぁ。
もし、「投影型」と「他者型」が感覚に基づく
定義で、「ノベル的」「RPG的」という分類を
認めないと仰るなら、以降の議論を進める気は
ありません。
「PCの存在がゲーム中に明確に表現されるべき
ではない」というケースがプレイヤーの感覚に
基づくのなら、あなたが感覚的に「そう思う」
ことは尊重しますから、私が感覚的に「そうは
思わない」ことも尊重して下さい。
# 本来の趣旨からずれた議論を続けて、当初の
# 主張が見えなくなるのは本意ではありませんし
それでお終いにしたいです。
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