工繊大の塚本です.

2015年10月22日木曜日 3時15分59秒 UTC+9 Kyoko Yoshida:
> > Λ^2 C^3 は (C^3)Λ(C^3) のことですから, 違います.
> 
> そうでしたか。これには何か呼び方があるのでしょうか? C^3とC^3の外積空間?

(2重)外積ベキ空間などと呼ばれます.

> Λ^2 C^3 のエルミート内積とはどのように定義された内積なのでしょうか?

 C^3 の正規直交基底 e_1, e_2, e_3 に対して,
 e_iΛe_j (i < j) が正規直交基底となるエルミート内積です.

> > 正定値エルミートな写像となることが知られています.
> 
> ((∧^2A)(v),v):=((∧^2A)(v))^*v>0 for 0≠∀v∈∧^2C^3.という事ですね。
> 
> "知られている"とは何か定理があるのでしょうか? 定理名をお教え下さい。

名前は付いていないでしょうが,
手元にある文献で証明が書いてあるものとしては,
山本哲朗「行列解析の基礎」SGCライブラリ79, サイエンス社, 2010.
があります.
第11章の「Grassmann積と複合行列」を御覧下さい.

> > C: Λ^2 C^3 → Λ^2 C^3 は
> > A, B: C^3 → C^3 から
> > C = Λ^2 (A+B) - Λ^2 A - Λ^2 B
> > により定義されています.
> 
> Λ^2 C^3∋v∧w→Λ^2
> C^3(v∧w):=(Λ^2(A+B))(v∧w)-(Λ^2A)(v∧w)-(Λ^2B)(v∧w)
> =(A+B)(v)∧(A+B)(w)-A(v)∧A(w)-B(v)∧B(w)
> =(A(v)+B(v))∧(A(w)+B(w))-A(v)∧A(w)-B(v)∧B(w)
> ですね。

 = A v Λ B w + B v Λ A w

です.

> > C は Λ^2 C^3 上で定義された写像ですから, 違います.
> 
> えっ? でも最終的には行列Cは(Cx,x)>0 for 0≠∀x∈C^3が成り立つ筈なんですよね?

「行列として読み替えれば」ですね. 

> 線型空間同型とは,h:Λ^2 C^3→C^3なる全単射な線形写像hが存在するという事ですよね。

それはそうですが,

> Λ^2 C^3⊂C^3は明らかなので同型ならΛ^2 C^3=C^3が言えるのですね。

 Λ^2 C^3 は C^3 の一部ではありません.
 h(Λ^2 C^3) のことであれば, 「 h が同型」で話は終わっています.

> とりあえず自分なりに纏めると
> D:=
> d_11,d_21~,d_31~
> d_21,d_22,d_32~
> d_31,d_32,d_33
> と置くと,
> Cは複素線型空間Λ^2 C^3の正規直交基底{u_1:=e_2Λe_3,u_2:=e_1Λe_3,u_3:=e_1Λe_}での表現行列なので,
> CU=UD (但し,U:=(u_1 u_2 u_3)の3×3ユニタリ行列)
> と書け, C=UDU^*=(UV)diag(λ_1,λ_2,…,λ_n)(UV)^* (但し,Vは3×3ユニタリ行列)
> と対角化できるので
> C>0ならdiag(λ_1,λ_2,…,λ_n)>0が言えて,D>0が言えるのですね。
> 
> よって,(Cw,w)>0 for 0≠∀w∈Λ^2 C^3が言えれば,
> 今Λ^2 C^3=C^3である事が分かったので,
> (Cw,w)>0 for 0≠∀w∈C^3を言った事になるのですね。 

それはそうですが,
私が述べたことの要点は,
任意の正定値エルミート行列 A, B について,

 d_11 = a_22 b_33 - a_23 b_32 + b_22 a_33 - b_23 a_32 > 0

であることが示せるならば,
 A, B から定義された C の正定値性はそれから従うということです.