Re: DNAはなぜ4値?( 降参し まし た)
柳楽です。
現在の説はまずRNAありきです。特別なRNA配列に酵素活性が見い出されています。
蛋白が行なっている触媒反応をRNAが担っていた原始的世界があったと想像されています。
アミノ酸はt-RNAによってmRNAから翻訳されますが各コドンに対応するt-RNA
(相補的コドンをもつ)があってその末端にアミノ(アシル体だったかな?)基が
ついていてペプチドが生合成されます。
各コドンに対応するt-RNAにアミノ酸の原料を付加する反応は現在の生物では酵素が
担っていますがアミノ酸とt-RNAの相補的コドンは凸と凹の関係の痕跡を残しています。
つまりmRNAの凸がt-RNAの凹になってアミノ酸では凸となっているわけです。
もちろん大雑把な話でmRNAの凸が蛋白の豊富な表現力にかなうわけありません。
4値になった理由はよく分からんのですが、プリンとピリミジンが向き合ったとき
相互作用しそうな側鎖は3箇所(3つまでの結合が可能)です。それぞれのチャージは
プラス、マイナス、ニュートラルが可能です。よってプリンが27種類、ピリミジンも27種類
のとりうる可能性があるわけです。このうち
1)プリンの一つの側鎖がプラスならピリミジンの対応する側鎖はマイナスか、ニュートラル。
2)プリンの 一つの側鎖がマイナスならピリミジンの対応する側鎖はプラスか、ニュートラル。
3)プリンの 一つの側鎖がニュートラルならピリミジンの対応する側鎖はどれでもよい。
4) プラス-マイナスのペアで結合成立。それ以外は不成立。
5) 安定結合のために2つ以上の結合を要求する。
6) 結合不成立のとき片方がニュートラルであれば反対側の対応する側鎖のチャージはなんでも
よい。このとき反対側の核酸として3種類の核酸を用意するのは現在の生物は酵素による
生合成を行なっているから無駄な酵素を必要とするのでどれかに集約される。
54値符号からこのルールでうまく機能する4値まで減ってきたのでは?
というのはどうでしょうか?
原始的なRNAの世界で合成可能という条件があらかじめあるかもしれません。
AKINORI SHOJI wrote:
>
> たしか、DNAは実際にはRNAに転写されて、それがリボソームによって翻訳されて
> たんぱく質が合成されるんですよね。
> DNAこそ生命、と考えがちですが、むしろそれは単なる記憶装置であって、
> コンピュータに対応させれば
>
> リボソーム=CPU、RNA=主記憶(RAM)、DNA=外部記憶(HDD)でしょうか。
>
> つまり、実際に働くCPUであるリボソームが4値符号系のマシンなので、
> その記憶装置も4値系である、と考えられないでしょうか。
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