河野真治 @ 琉球大学情報工学です。

ホニミッドの続きです。

時間を入れ換えてあるのが、ちょっと読みづらい。あんまり成功し
てないと思う。読むのに時間かかったし。

ポディットが人間の戦争について知るあたりが良いです。9.11 の
事件そのものよりも、その後のアフガン・イラク戦争の方で僕が感
じた「第二次世界大戦から、結局、人類は何も学んでない」とか「
そういう人類の一員であることが恥ずかしい」みたいな感覚に近い
な。「ボーリング・フォー・コロンバイン」の話も出て来るので、
まぁ、そういう問題意識で書いた本なんでしょうね。

話としては支離滅裂だと言って良いと思う。第三部で全部片付ける
なら、別なんだけど。終盤で話は違う方向に進んでいるようで、そ
れはそれで期待したいところなんですが、ソウヤーって、そこまで
書ける作家じゃないんだよな。「さよならダイノサウルス」みたい
な感じになるんだと予測しています。面白いネタにつまらない落ち
を付けるのって、そんなに面白いか? ちょっと悪いところが出てい
る感じ。

ターミナル・エキスペリメントでもそうだったんだけど、どうも、
ソウヤーは「人間だけが意識を持っている」っていう考えみたい。
ちょっと、外れていると思うな。

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Shinji KONO @ Information Engineering, University of the Ryukyus
河野真治 @ 琉球大学工学部情報工学科