ご回答大変有難うございます。

>> m_αが外測度ってどういう事でしょうか?
> m_α 自体は任意の集合について定義される外測度です.

m_α:=m^*_α|C (但し,C:={E;∀A⊂R^dに対し,m^*_α(A)=m^*_α(A∩E)+m^*_α(A∩E^c)})ではない
のですね。
Eがm^*_α可測B(つまり,E∈C)の時,m^*_α(E)はm_α(E)と書けるのだとばかり思い込んでいました。
m^*_αは距離外測度の性質(dist(A,B)>0ならm^*_α(A∪B)=m^*_α(A)+m^*_α(B))を満たす(つまり,可算加法
性)ので
m^*_αとm_αは区別しないという事なのでしょうか?
そうしますと,距離外測度と距離測度も区別しないのでしょうか?

> それについて Caratheodory の意味で可測な集合の族が
> Borel 集合族を含むので,

これはそうですね。m_αはLebesgue測度mの定数倍なので,
m^*_αについてのCaratheodory可測ならmについてのCaratheodory可測でもあり,
Caratheodory可測集合全体の族はLebesgue集合体でもあり(∵某命題),
Lebesgue集合体はBorel集合体を含みますからね。

> Borel 集合族上の測度と
> 考えているわけです.

やはり,EがBorel集合の時にしかm_α(E)は書けないのですね。

> F を例に挙げた [0, 1) の Lebesgue 可測でない集合として,

FはLebesgue可測でないならFはLebesgue外測度m_*についてのCaratheodory可測にはなっていない
(つまり,m_*(A)=m_*(A∩E)+m_*(A∩E^c))を満たさない)ので
Hausdorff外測度m^*_α可測の条件,m^*_α(A)=m^*_α(A∩E)+m^*_α(A∩E^c)も満たさず
Fはm^*_α可測ではないのですね。

>> dimF<1ならm_1(F)=0でdimF>1ならm_1(F)くらいしか分かりません。すいません。
> 先ず, F ⊂ [0, 1) ですから m_1(F) ≦ m_1([0, 1)) < ∞ です.

なるほど。

> [0, 1) = ∪_{[q] ∈ Q/Z} q・F

[q]=q+Zなのですね。

> (q・F は F に q を作用させて得られる [0, 1) の部分集合) であり,

q・F=q・(∪_{q'∈Q}{x∈Q;x∈[0,1),q'x≡x+q'(mod Z)})
=∪_{q'∈Q}{qx∈Q;x∈[0,1),q'x≡x+q'(mod Z)}
なのですね。

> m_1(F) = m_1(q・F) なので,

m_1はLebesgue測度mの定数倍な測度ですから(∵某命題)
m_1(q・F)=c_d m(q・F) (但し,c_dは定数)
=c_d・q^d m(F) (∵Legesgue測度の性質)
ですが
m_1(F)=c_dm(F)となり,一致しませんが勘違いしてますでしょうか?

> 0 < m_1([0, 1)) ≦ Σ_{[q] ∈ Q/Z} m_1(q・F)
> ですから, m_1(F) = 0 ではありません.
> 結局 dim F = 1 です.

なるほど。m_1(F)はstrict Hausdorff次元なので,dimF=1と言える訳ですね。
それでdimF=1からどうしてFはm_α可測でないと分かるのでしょうか?

>>> Borel 関数であれば m_α 可測関数です. R^1 では
> 失礼. 「 Borel 可測関数であれば m_α 可測関数です」
> とするか, 「 Baire 関数であれば m_α 可測関数です」
> とするのでした.

Baire関数ですか。
「Borel 可測関数であれば m_α 可測関数です」の方が分かり易いですね。
つまり,∀r∈Rに対してf^-1((0,r))∈B(R^d) (但し,B(R^d)はR^d上のBorel集合体)ならば
f^-1((0,r))∈{E;∀A⊂R^d,m^*_α(A)≧m^*_α(A∩E)+m^*_α(A∩E^c)}となるのですね。

>>> ∫_F f(x) dm_1(x) = C ∫_F f(x) dx ですから, 直ぐに見つかるでしょう.
>> fがm_α可測なら∀r→R,f^-1((0,r))∈M (但しMはHausdorff集合体)
> f が Borel 可測関数であれば, ∀r ∈ R, f^{-1}((0, r)) ∈ M
> (但し, M は Borel 集合体) であり, f は m_α 可測です.

つまり,∀r ∈ R, f^{-1}((0, r))∈B(R^d)でもあり,
f^{-1}((0, r))∈M (但しMはHausdorff集合体)でもあるのですね。

>> どうすればm(F)=∞は言えるのでしょうか?
> F = R ⊂ R^1 を取れば, そうなりますね.

有難うございます。
F=Rでf:=χ_Fと採れば,∀r∈Rに対してf^-1((0,r))=F (r<1の時),φ (r≧1の時)
∈{E;for∀A⊂R^d,m^*_1(A)≧m^*_1(A∩E)+m^*_1(A∩E^c)}なので
(∵明らかにm^*(A)≧m^*(A∩E)+m^*(A∩E^c) (但し,mはd次元Lebesgue測度)が成り立つので
命題「m_1はLebesgue測度mの定数倍な測度」より,m^*_1(A)≧m^*_1(A∩E)+m^*_1(A∩E^c)も成立)
このfはm_α可測関数と言える。
そして,m_1(F)=cm(F) (但し,cは定数) (∵命題「m_1はLebesgue測度mの定数倍な測度」)=c・∞=∞,
つまりm_1(F)=∞
よって∫_F f(x)dm_1=∫_Fχ_Fdm_1=m_1(F) (∵特性関数の積分の定義)
=∞
よって(c)は偽となるのですね。