工繊大の塚本です.

In article <1260f4f6-37a0-4a18-854f-dacd54e16bbc@r31g2000prh.googlegroups.com>
kyokoyoshida123 <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> In article <090513190814.M0115309@cs1.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
> > m_α 自体は任意の集合について定義される外測度です.
> 
> m_α:=m^*_α|C
> (但し,C:={E;∀A⊂R^dに対し,m^*_α(A)=m^*_α(A∩E)+m^*_α(A∩E^c)})
> ではないのですね。

わざわざ記号を分けたければそうしても良いでしょうが,
普通は同じ記号で十分でしょう.

> Eがm^*_α可測B(つまり,E∈C)の時,m^*_α(E)はm_α(E)と書けるのだ
> とばかり思い込んでいました。

それは好き好きです.

> m^*_αは距離外測度の性質
> (dist(A,B)>0ならm^*_α(A∪B)=m^*_α(A)+m^*_α(B))を満たす
> (つまり,可算加法性)ので

それは, 可算加法性ではなくて, Borel 集合が
全て可測になる為の条件です.

> m^*_αとm_αは区別しないという事なのでしょうか?

ちゃんと文脈が読めるなら, 区別しなくても分かりますから.

> そうしますと,距離外測度と距離測度も区別しないのでしょうか?

それは随分と飛躍した話ですね.

> やはり,EがBorel集合の時にしかm_α(E)は書けないのですね。

別に E が Borel 集合でなくても, m_α(E) と書いて困ることは
ないでしょう.

> m_1はLebesgue測度mの定数倍な測度ですから(∵某命題)
> m_1(q・F)=c_d m(q・F) (但し,c_dは定数)
> =c_d・q^d m(F) (∵Legesgue測度の性質)
> ですが

 q・F は F の点 x を q だけずらした x + q の集まりを
 mod 1 で考えたものです. q の作用は q 倍ではありません.

> m_1(F)=c_dm(F)となり,一致しませんが勘違いしてますでしょうか?

勘違いしてますね.

> なるほど。m_1(F)はstrict Hausdorff次元なので,dimF=1と言える訳ですね。
> それでdimF=1からどうしてFはm_α可測でないと分かるのでしょうか?

 dim F = 1 ですから α = 1 で, 一方, F は m_1 可測でないわけです.
分かりませんか?
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塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp