工繊大の塚本です.

組の一般論の話

In article <k0e4si$82g$1@dont-email.me>
"Kyoko Yoshida" <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> 組(a,b)とはA_1,A_2を空でない集合とする時, a_1∈A_1,a_2∈A_2に於いて,
> 対集合の公理から{{a},{a,b}}は集合となる。
> この時,(a,b):={{a},{a,b}}と定義し,組,又は対集合と呼ぶ。そして,
> A_1×A_2={{{a1},{a1,a2}};a_1∈A_1,a_2∈A_2}と表記し,
> A_1とA_2の直積集合と呼ぶ。 
> A_1×A_2×A_3は(A_1×A_2)×A_3と考えて、
> A_1×A_2×A_3={{{a1},{a1,a2}};a_1∈A_1×A_2,a2∈A_3}
> A_1×A_2×A_3×A_4は(A_1×A_2×A_3)×A_4と考えて、、
> 以下同様。
> の定義されると思います。
> で、結局、n個の場合の定義は
> Π_{k=1}^n A_k={{{a_1},{a_1,a_2}};a_1∈Π_{k=1}^{n-1} A_k,a_2∈A_k}
> だと思います。そして,
> Π_{k=1}^n A_kの元は(n組からなる)組と呼び,
> (a_1,a_2,a_3,…,a_n)と書く事にする。 
> 
> でいいんですよね。

はどうでも良いです. 何の組を考えるのかが問題です.

> In article <120730213306.M0725421@ras2.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
> > 一価にするための「組」の使い方を学びましょう.
> 
> 一価にする為にせいぜい
> f∈Map(((C \setminus {0})×{0})∪({0}×(C \setminus {0})),C);
> f(x+yi,0):=+(((√(x^2+y^2))^{1/2}cos((cos^-1 x/√(x^2+y^2))/2)
>              +i√(x^2+y^2))^{1/2}sin((cos^-1 x/√(x^2+y^2))/2))
> f(0,x+yi):=-(((√(x^2+y^2))^{1/2}cos((cos^-1 x/√(x^2+y^2))/2)
>              +i√(x^2+y^2))^{1/2}sin((cos^-1 x/√(x^2+y^2))/2))
> までしか思いつかなかったのですがこれは欠陥だらけなのですよね。

はい. 複素数平面の領域上での多価関数を
 Riemann 面上の1価関数として扱うのは
そうではありません.

> In article <120730213306.M0725421@ras2.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
> > その為にどんなものが導入されましたか.
> 
> chart,comptible,atlasです。

多価関数を1価関数として扱うことを可能にする
「 Riemann 面」の atlas (charts) です.
 
> > Riemann 面です.
> 
> つまり,chart,comptible,atlasですよね。

で, それはどう構成されましたか.

> http://www.geocities.jp/sayori_765195/def_argument_of_principal_value__00.jpg

 0 でない複素数 z に対して,
 arg(z) が実数の部分集合であることは良いですね.

> http://www.geocities.jp/sayori_765195/def_principal_value__00.jpg
> がArg(z)とLn(z)の定義です。

普通 arg(z) の主値とか log(z) の主値とかいったものは
考えません.

> http://www.geocities.jp/sayori_765195/def_of_chart__01.jpg
> でいいのですね。 

駄目です.

> つまり,Home(X,C^n)の元の事をchartと言うのですね。

 chart を構成する写像は X の開集合と C^n の開集合の
同相写像であって, X と C^n の同相写像ではありません.

> それなら
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/def_of_atlas__02.jpg
> ではいかがでしょうか?

 chart が間違っているから駄目です.
 2 のベキ乗の使い方も間違っている.

> すいません。かなりの書籍からcompatibleの定義を探そうとしたのですが
> どうして見つけれません。
> compatibleの定義をお教え下さい。 

見つけられないなら使わなければ宜しい.
# maximal な atlas などといった概念はここでは必要ないでしょう.
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塚本千秋@数理・自然部門.基盤科学系.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp