工繊大の塚本です.

In article <iuvprn$d6t$1@dont-email.me>
"Kyoko Yoshida" <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> In article <110701172436.M0124903@ras2.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
> >  \sum_{n=0}^\infty (B_n(x)/n!) u^n
> >   = \sum_{n=0}^\infty ((\sum_{i=0}^n { n \choose i } B_i x^{n-i})/n!) u^n
> > において自由に和の順序変更ができる為には, 正項級数
> >  \sum_{n=0}^\infty \sum_{i=0}^n { n \choose i } (|B_i| x^{n-i}/n!) |u|^n
> > の何らかの順序での和が収束していれば良い. だから,
> >  \sum_{i=0}^\infty (|B_i|/i!) |u|^i \sum_{n=i}^\infty (x |u|)^{n-i}/(n-i)!
> > が収束していれば良い.
> 
> xは変数です正負が分からないので

今, 0 < x \leq 1 を仮定しています.

> Σ_{i=0}^∞(|B_i|/i!) |u|^iΣ_{n=i}^∞(|x||u|)^{n-i}/(n-i)!の収束性を
> 示すべきではないでしょうか?

まあ, それでも大して変わりませんが.

> それで
> http://beauty.geocities.jp/yuka26076/study/Number_Theory/theorem3_18__06.jpg
> からどうすれば収束が示せますでしょうか?

折角纏め上げたものをどうして又バラスのですか.
 \sum_{i=0}^\infty (|B_i|/i!) |u|^i は, 
 u/(e^u - 1) = \sum_{i=0}^\infty (B_i/i!) u^i が収束半径 2 \pi で
収束するベキ級数ですから, 収束半径の中では絶対収束することより
収束しています.

  \sum_{n=i}^\infty (x u)^{n-i}/(n-i)!
   = \sum_{n=0}^\infty (x u)^n/n!
   = \exp(x u)

の収束半径は無限大ですから, 任意の u について
絶対収束しています.
絶対収束する 2 つのベキ級数の積の級数,
つまり, それぞれから取り出した項の積全体の和の級数は
絶対収束します.
 
> > \sum_{i=0}^\infty B_i/i! u^i は定義から
> > u/(e^u - 1) を u = 0 の周りにベキ級数展開したものであり,
> > この関数の正則域を考えれば, 収束半径は 2 \pi ですから,
> 
> この2πは何処から来るのでしょうか?

 e^u - 1 = 0 となる u の中で, u = 0 以外で,
一番絶対値の小さいものは, u = 2 \pi i と
 u = - 2 \pi i ですから,
 u を中心として, 半径が 2 \pi より小さな円板では,
 u/(e^u - 1) が正則となることから出てきます.

> > その収束半径の内部で絶対収束します.
> 
> これは
> 「ベキ級数Σ_{n=0}^∞a_n(z-c)^nが{z∈C;|z-c|<r} (但し,0<r∈R)で正則なら

ベキ級数の表す関数は, 収束半径の内部では正則ですよ.
だから r を収束半径とするとき,

> このベキ級数は{z∈C;|z-c|<r}で絶対収束する」
> という命題が在るのでしょうか?

ベキ級数 \sum_{n=0}^\infty a_n (z - c)^n は
 |z - c| < r となる z において, 勿論, 絶対収束しています.

> http://beauty.geocities.jp/yuka26076/study/Number_Theory/theorem3_18__07.jpg
> という具合に分母=0となるのはu=2nπ(但し,n∈Z)の時なので

御冗談でしょう. e^u - 1 = 0 となるのは
 u = 2 n \pi i  (n \in Z) のときです.

> {u∈C;u≠2nπ,n∈Z}上で  u/(exp(u)-1)は正則となったのですが、、、
> 何処が間違ってますでしょうか?

大間違いです.

> どうして収束半径が2πのベキ級数は[0,1]で一様収束と分かるのでしょうか?

収束半径が r のベキ級数 \sum_{n=0}^\infty a_n z^n は,
 0 < R < r となる任意の R について, |z| \leq R において,
一様収束します.

> > 分かり難いなら, 後で示す |B_n(x)/n!| \leq 1/2^n を
> > 用いても良い.
> 
> http://beauty.geocities.jp/yuka26076/study/Number_Theory/theorem3_18__07.jpg
> に倣って
> http://beauty.geocities.jp/yuka26076/study/Number_Theory/theorem3_18__08.jpg
> としてみたのですがやはり収束域は{u∈C;u≠2nπ,n∈Z}となってしまうのですが、、 

 \exp(u) というのがどういう関数か分かっていないのでは
お話になりません. 実数 x について \exp(x) = e^x が
単調増加であることは分かっていますか.

> どうして収束半径は{u∈C;|u|<2π}になるのでしょうか?

もう一度, 複素関数論の基本の所から復習して下さい.

> http://beauty.geocities.jp/yuka26076/study/Number_Theory/prop207_9__00.jpg
> となったのですが
> |B_{n+1(x_M)|/(n+1)!=|∫_{x_n}^{x_M}d/dx B_{n+1}(x)dx|/(n+1)!と
> 変形できるのは何故なのでしょうか?

微積分学の基本定理と x_n の定義から,

  \int_{x_n}^{x_M} (d/dx)(B_{n+1}(x)) dx
   = B_{n+1}(x_M) - B_{n+1}(x_n)
   = B_{n+1}(x_M)

となります.

> すいません。流れがよく分からなくなってしまいました。
> 今,題意はζ(1-r,x)=^rB_r(x) (但し,0<r,x∈C)を示したいのですよね。

自然数 r と正の実数 x について \zeta(1-r, x) = - r B_r(x) を示す.

> それで
> ∫_0^1 exp(-xu)u^{s-1}/(1-exp(-u))du=Σ_{n=0}^∞(-1)^n B_n(x)/n! 1/(n+s-1)
> という等式が成立つ事を示し,
> Σ_{n=0}^∞ B_n(x)u^n/n!=uexp(xu)/(exp(u)-1)が成立つ事を示しましたよね。
> それからΣ_{n=0}^∞(-1)^n B_n(x)/(n!(s+n-1))がC\setminus{1,0,-1,-2,…}で
> 正則である事と
> s=1,s=0,s=-1,s=-2,…でΣ_{n=0}^∞(-1)^n B_n(x)/(n!(s+n-1))が
> 1位の極を持つ事を示そうとしてますよね。
> それでもってどうしてこれらからζ(1-r,x)=^rB_r(x) (但し,0<r,x∈C)
> の証明に繋がるのでしょうか?

岩波講座 現代数学の基礎「数論1」加藤和也・黒川信重・斎藤毅著
の 101 page の最後の行から 102 page の上部に書いてあることで
分からないところがありますか.

> > \sum_{n=R+2}^\infty を考えているので,
> > n は R+2 より小さくない自然数です.
> 
> http://beauty.geocities.jp/yuka26076/study/Number_Theory/theorem3_18__11.jpg
> となったのですがどうして
> Σ_{n=R+2}^∞|B_n(x)/n! (-1)^n/(s+n-1)|≦1/2^n 1/(R+2-1-|s|)

左辺を和にするなら,
右辺も \sum_{n=R+2}^\infty (1/2^n) 1/(R+2-1-|s|) としなくては
いけませんが, ともあれ, 必要なのは各項ごとの不等式です.

> と 
> |B_n(x)/n! (-1)^n/(s+n-1)|\xE2     Ρ/2^n
> という不等号が成立つのでしょうか?

 |z + w| \geq |z| - |w| ですから
 |s + n - 1| \geq |n - 1| - |s| \geq (R + 2) - 1 - |s|.
 |B_n(x)/n!| \leq 1/2^n より,
 |(B_n(x)/n!) (-1)^n/(s + n - 1)| \leq |B_n/n!| 1/|s + n - 1|
 \leq (1/2^n) 1/(R+2-1-|s|) = (1/2^n) 1/(R+1 - |s|)

ここで, |s| \leq R ですから R+1 - |s| \geq 1 であり,
 1/(R+1 - |s|) \leq 1 です.

> > 0 < x \leq 1 のとき \zeta(s, x) は
> >  \zeta(s, x)
> >   = (1/\Gamma(s))(\sum_{n=0}^\infty (B_n(x)/n!) ((-1)^n/(n+s-1))
> >                    + \int_1^\infty \exp(- x u)/(1 - \exp(-u)) u^{s-1} du)
> > と表示され, 1/\Gamma(s) は全複素数平面で正則な関数であり,
> 
> 負整数ではΓ(s)=∞になるので1/Γ(s)は負整数では定義されないのでは。。。

非正の整数で \Gamma(s) は極を持ちます.
一般に f(z) が z = z_0 を極とする有理形関数であるとき,
 1/f(z) は z = z_0 を零点とする有理形関数となり,
特に z = z_0 は 1/f(z) の正則点です.
尤も, 1/\Gamma(s) が全複素数平面で正則な関数であることは
 Weierstrass の乗積表示から分かることです.

> http://beauty.geocities.jp/yuka26076/study/Number_Theory/prop205_25__00.jpg
> の(5)から言えるのですね。

その [Prop205.25] とやらが, 駄目駄目なことは既に述べました.

> > n \geq R+2 なら |s + n - 1| \geq n-1 - |s|
> 
> この不等号はどうして成立つのでしょうか?

 |z| = |z + w - w| \leq |z + w| + |-w| = |z + w| + |w| より,
 |z + w| \geq |z| - |w| が任意の複素数 z, w に対して成立します.

> 各項についての(-1)^n/(s+n-1)と1/(R+2-1-|s|)の大小関係と
> B_n(x)/n!≦1/2^nは
> http://beauty.geocities.jp/yuka26076/study/Number_Theory/prop207_9__00.jpg
> から分かりましたが左辺にはΣ_{n=R+2}^∞が付いているのですけど
> その場合はどう処理すれば
> Σ_{n=R+2}^∞|B_n(x)/n! (-1)^n/(s+n-1)|≦1/2^n 1/(R+2-1-|s|)が言えるのでしょうか?

だから, 必要なのは,

  |B_n(x)/n! (-1)^n/(s + n - 1)| \leq 1/2^n

であって, \sum_{n=R+2}^\infty 1/2^n < +\infty ですから,
そのことから Weierstrass の優級数判定法により,
 \sum_{n=R+2}^\infty (B_n(x)/n!) (-1)^n/(s + n - 1) が |s| \leq R で
絶対収束し, その収束が一様であることが分かるわけです.

> http://beauty.geocities.jp/yuka26076/study/Number_Theory/theorem3_18__12.jpg
> としてΣ_{n=0}^∞B_n(x)/n! (-1)^n/(s+n-1)は
> C\setminus{1,0,-1,-2,-3,…}で正則と分かりました。

分かったのであれば, ここまでの自分の間違いを
全て訂正して, 推敲してから投稿して下さい.

因みに, 正則関数の一様収束極限として正則であることが
分かるので, 後半は不要です.

> 有理関数とは有限回の加減乗除で得られる関数の事ですよね。
> 正則関数と無限個の有理関数の和だと有理型関数だと孤立してない特異点が
> 現れるケースがあるからでしょうか?

意味不明な文章ですが, ともあれ, 無限和にすれば
何でも起こり得ます.

> http://beauty.geocities.jp/yuka26076/study/Number_Theory/theorem3_18__13.jpg
> という具合にしてs=0,s=1,s=-1,s=-2,s=-3,…で1位の極を持つ事が示せるのですね。 

そこで扱っているのは s = 1 のときだけですね.
それ以外の場合に何が起こるのか,
もう少し気を付けないといけないでしょう.
-- 
塚本千秋@数理・自然部門.基盤科学系.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp